7期同期の4人が、8月21日から24日に北アルプスの白馬岳へ登山をしました。
百名山・白馬岳を白馬大雪渓から登り、白馬山荘に1泊。白馬鑓から鑓温泉小屋に降りて
もう1泊し、雲上の露天風呂を楽しみました。連日、雲海からのご来光を仰ぎ、名残の高山
植物を楽しみました。雲上の山荘に2泊するという、シニア仕様の登山を堪能しました。
大坪、金子、野上、冨士 4名
今回は、企画をした広島の大坪、岐阜の野上、神奈川の金子、千葉の冨士と、昔の山仲間
ならではのメンバーで、現地民宿での集合となった。各自の都合と趣味で、夫々のルートと
スケジュールで現地集合となったが、予定された時間には、全員が揃った。
今日の泊客は、年配の女性1名。明朝、宿の車で猿倉までご一緒し、鑓温泉から唐松岳に
向かうとのこと。白馬には何度か来ていて、白馬鑓から唐松だけが残っているとの話だった。
宿の食事は内容豊富で美味しく、格安料金が信じられなかった。また自家製の新鮮野菜は
どれも美味しく、また茗荷の漬物も美味しかった。
昨夜、強烈な雷雨が長時間続いていたが、今朝は雨もあがり、天気の回復が期待される。
朝食も美味しく頂き、宿のご主人に車で、猿倉山荘まで送って貰う。(宿泊料金に込みだ)
猿倉山荘に着く頃には夏空が広がり、今回山行の成功を予感させる。
野上がトップでペースをつくることになり、スタートする。快調に進み、白馬尻小屋に着く。
夏も後半、雪渓が小さくなっているのか、雪渓まで少し登りが続き、一汗掻かされる。
アイゼンを装着、いよいよ大雪渓を登ることになるが、雪渓に沿って、霧が降りて来るため、
ひんやりすると同時に、青空と霧が交互に現れ、常に景色が大きく変わる。
多少手古摺りながら雪渓を登り終えた頃には、後続の人達が雪渓を登ってくるのが見える。
葱平の急な登りは、高山植物の花が気を紛らわしてくれる。葱平で、宿が用意してくれた
おにぎりを頬張る。大きな海苔巻きおにぎりは、中身が梅干だけだったが美味しかった。
雪渓から稜線までの登りは矢張り半端でなく、前後の人の間隔が詰まり、大勢が登っている
ことを実感させる。30分単位で休憩を取りながらゆっくり登っていく。稜線下のお花畑から
稜線まで、階段状に整備された登りが最後の難関となったが、なんとか稜線の小屋に着く。
稜線の村営小屋にテントを張ったことを思い出そうとするが、余りの昔で記憶も覚束ない。
花の最盛期は過ぎているが、それでも多くの花が咲き競っており、下から上まで咲き別けて
おり、それだけ花数も多かった。最後の一登りで、白馬山荘にほぼコースタイムで到着した。
山荘で宿泊手続を済ませ、時間もあり、天気も良いことから白馬岳山頂に登ることにした。
遠望は利かなったが、小蓮華山・栂池方面と明日歩く杓子・白馬鑓方面は鮮明に見えた。
白馬岳の頂上で出会った、WUACのロゴ入りの赤い帽子の12人の集団とは、以降は同じ
コースを前後して歩くことになった。同年輩の和歌山大学のアルペンクラブのOBで年一回
集まって、山に登っているとのことだった。高見からみる白馬山荘は、800人収容の幾棟も
ある巨大山小屋だが、壮観を通り越して異様ですらあった。
食事も、100人以上が同時に出来、今日は2交代だった。食事内容はまずまずで、自炊も
可能だ。今回は、6畳の小部屋に我々4人のみで申し分なく、料金の高いのは已むなしか。
昨夕の雨予想も、チョットぱらついた程度で、夜中には晴れ、星空になっており、ご来光が
期待される。朝食の前に、小屋の近くの稜線まで行き、多くの人達に混じってご来光待つ。
手前は雲海、地平線は低い雲のロケーションで、少し時間が遅れたが、ポッカリご来光が
出た時は思わず歓声があがった。北アルプスも剣・立山はバッチリ、白馬鑓の肩に槍ヶ岳、
八ヶ岳連峰の後に富士山が見える。朝食後、気を良くして白馬三山の縦走に出立する。
出立時、ヘリコプターが作業員を乗せて着陸し、引続き荷揚げを行うとのこと。猿倉の基地
とのピストン輸送だが、5~10分で往復するようで、縦走中も何度も音を聞くことになった。
早朝2~4時に出立し唐松岳へ向かう人も居たが、我々と同様、鑓温泉泊まりも多いようだ。
杓子岳・白馬鑓ヶ岳の登り降りをこなし、早めの昼食を鑓ヶ岳で摂った。分岐から鑓温泉へ
降るだけとなったが、長い急な降りに、登りに使いたくない道だと言いながら辿る。すっかり
綿毛になったチングルマ他のお花畑を通過し、湯ノ入沢の雪渓に出会うと間もなく、鑓温泉
小屋だった。何と昼の12時に目的地に到着したことになる。
宿泊手続をし、1区画6~8人のところに、4人と今日もゆっくり休める場所が確保出来た。
早速、天然温泉の露天風呂に入る。戸隠・高妻山等を望む文字通り天空の露天風呂だ。
掛け流しの温泉は、適温で、湯量も多く、一体何処から湧いているのか、こんな処で誰が
見付けたのか不思議でならない。洗い場すら無い露天風呂だが、ほぼ独占状態で、ゆっ
くり温泉を、露天を楽しむ。裸で居ても、日差しはあり、風が心地良く、何時迄も居られる。
時間もあり、小屋の外で、湯上りのビールを飲みながらゆっくり歓談となった。
ここでもヘリコプターの音がして、具合の悪くなった女性を乗せて降ろすところに出くわした。
収容人数150人の鑓温泉小屋でも、白馬山荘同様の食事が出て、今回の山旅では食事
の不満は一切なかった。天気予報より少し遅れて、激しい雨があったが夜半には止んだ。
今朝も、昨日より少し雲が多かったが、小屋から雲海上のご来光が見られた。
成行きで、今朝も6時前の出立となった。鑓ヶ岳からの尾根を巻き、一旦杓子沢に降りて
小日向のコルに登り返し、猿倉に降ることになる。小日向のコル近くには小さな池塘が多く
水芭蕉も咲くようだ。比較的勾配の緩い尾根道の降りが続き、ブナの樹林帯の急な降りに
入ると間もなく、猿倉林道の出合。出合から僅かで猿倉山荘に到着し、全行程を終了した。
猿倉山荘では、3日間同じコースを取り何時も追越されていた年齢不詳の女性がカキ氷を
食べていた。カキ氷でも食べ、ゆっくり話でもしたい気もしたが、客待ちのタクシーに気づき
我々は即乗車し、白馬駅に直行した。4人だとバス賃より割り安だった。
タクシーを利用したことで、予定の電車乗車まで、2時間強の余裕が出来た。タクシー運転手
推奨の駅前ホテルの温泉で汗を流し、駅前の食堂でビールで乾杯、昼食の蕎麦まで食べる
ことが出来た。白馬駅から松本駅に出て解散。東京組と名古屋組に分かれ帰路についた。