北アルプス 白馬岳登山

北アルプス 白馬岳登山


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7期同期の4人が、8月21日から24日に北アルプスの白馬岳へ登山をしました。
百名山・白馬岳を白馬大雪渓から登り、白馬山荘に1泊。白馬鑓から鑓温泉小屋に降りて もう1泊し、雲上の露天風呂を楽しみました。連日、雲海からのご来光を仰ぎ、名残の高山 植物を楽しみました。雲上の山荘に2泊するという、シニア仕様の登山を堪能しました。
大坪、金子、野上、冨士 4名

8月21日

17:15 白馬駅近くの民宿ますやに現地集合、 (18:30 夕食、 20:00 就寝)

今回は、企画をした広島の大坪、岐阜の野上、神奈川の金子、千葉の冨士と、昔の山仲間 ならではのメンバーで、現地民宿での集合となった。各自の都合と趣味で、夫々のルートと スケジュールで現地集合となったが、予定された時間には、全員が揃った。
今日の泊客は、年配の女性1名。明朝、宿の車で猿倉までご一緒し、鑓温泉から唐松岳に 向かうとのこと。白馬には何度か来ていて、白馬鑓から唐松だけが残っているとの話だった。
宿の食事は内容豊富で美味しく、格安料金が信じられなかった。また自家製の新鮮野菜は どれも美味しく、また茗荷の漬物も美味しかった。

8月22日

5:30 起床 朝食、 民宿 6:30 ― (宿の車) ― 6:50 猿倉登山口(1250m)
7:10 ― 8:00 白馬尻小屋(1560m) 8:10 ― 8:40 大雪渓 (アイゼン装着)
― 10:10 大雪渓終わり (アイゼン着脱) 10:30 ―11:30 葱平(ネブカッピラ)  
昼食 11:50 ― 12:40 避難小屋 ― 13:30 稜線下 お花畑 ― 14:10
稜線村営小屋(2730m) 14:30 ― 15:00 白馬山荘(2832m) 宿泊手続
15:20 ― 白馬岳(2932m) ― 16:10 白馬山荘 (17:00 夕食、 19:00 就寝)

昨夜、強烈な雷雨が長時間続いていたが、今朝は雨もあがり、天気の回復が期待される。 朝食も美味しく頂き、宿のご主人に車で、猿倉山荘まで送って貰う。(宿泊料金に込みだ) 猿倉山荘に着く頃には夏空が広がり、今回山行の成功を予感させる。
野上がトップでペースをつくることになり、スタートする。快調に進み、白馬尻小屋に着く。 夏も後半、雪渓が小さくなっているのか、雪渓まで少し登りが続き、一汗掻かされる。
アイゼンを装着、いよいよ大雪渓を登ることになるが、雪渓に沿って、霧が降りて来るため、 ひんやりすると同時に、青空と霧が交互に現れ、常に景色が大きく変わる。
多少手古摺りながら雪渓を登り終えた頃には、後続の人達が雪渓を登ってくるのが見える。 葱平の急な登りは、高山植物の花が気を紛らわしてくれる。葱平で、宿が用意してくれた おにぎりを頬張る。大きな海苔巻きおにぎりは、中身が梅干だけだったが美味しかった。
雪渓から稜線までの登りは矢張り半端でなく、前後の人の間隔が詰まり、大勢が登っている ことを実感させる。30分単位で休憩を取りながらゆっくり登っていく。稜線下のお花畑から 稜線まで、階段状に整備された登りが最後の難関となったが、なんとか稜線の小屋に着く。 稜線の村営小屋にテントを張ったことを思い出そうとするが、余りの昔で記憶も覚束ない。 花の最盛期は過ぎているが、それでも多くの花が咲き競っており、下から上まで咲き別けて おり、それだけ花数も多かった。最後の一登りで、白馬山荘にほぼコースタイムで到着した。
山荘で宿泊手続を済ませ、時間もあり、天気も良いことから白馬岳山頂に登ることにした。 遠望は利かなったが、小蓮華山・栂池方面と明日歩く杓子・白馬鑓方面は鮮明に見えた。 白馬岳の頂上で出会った、WUACのロゴ入りの赤い帽子の12人の集団とは、以降は同じ コースを前後して歩くことになった。同年輩の和歌山大学のアルペンクラブのOBで年一回 集まって、山に登っているとのことだった。高見からみる白馬山荘は、800人収容の幾棟も ある巨大山小屋だが、壮観を通り越して異様ですらあった。
食事も、100人以上が同時に出来、今日は2交代だった。食事内容はまずまずで、自炊も 可能だ。今回は、6畳の小部屋に我々4人のみで申し分なく、料金の高いのは已むなしか。




8月23日

5:00 起床 朝食、 5:10 ご来光 (小屋傍の稜線)
白馬山荘 6:00 ― 6:40 丸山 ― 7:50 杓子岳(2812m) ― 9:20 白馬鑓ヶ岳 (2903m) 
昼食 9:40 ― 10:00 鑓温泉分岐 ― 12:00 鑓温泉小屋(2100m) 
宿泊手続、 13:00 温泉露天風呂堪能、14:00 ビールで歓談 (17:30 夕食、 19:00 就寝)

昨夕の雨予想も、チョットぱらついた程度で、夜中には晴れ、星空になっており、ご来光が 期待される。朝食の前に、小屋の近くの稜線まで行き、多くの人達に混じってご来光待つ。 手前は雲海、地平線は低い雲のロケーションで、少し時間が遅れたが、ポッカリご来光が 出た時は思わず歓声があがった。北アルプスも剣・立山はバッチリ、白馬鑓の肩に槍ヶ岳、 八ヶ岳連峰の後に富士山が見える。朝食後、気を良くして白馬三山の縦走に出立する。
出立時、ヘリコプターが作業員を乗せて着陸し、引続き荷揚げを行うとのこと。猿倉の基地 とのピストン輸送だが、5~10分で往復するようで、縦走中も何度も音を聞くことになった。 早朝2~4時に出立し唐松岳へ向かう人も居たが、我々と同様、鑓温泉泊まりも多いようだ。 杓子岳・白馬鑓ヶ岳の登り降りをこなし、早めの昼食を鑓ヶ岳で摂った。分岐から鑓温泉へ 降るだけとなったが、長い急な降りに、登りに使いたくない道だと言いながら辿る。すっかり 綿毛になったチングルマ他のお花畑を通過し、湯ノ入沢の雪渓に出会うと間もなく、鑓温泉 小屋だった。何と昼の12時に目的地に到着したことになる。
宿泊手続をし、1区画6~8人のところに、4人と今日もゆっくり休める場所が確保出来た。 早速、天然温泉の露天風呂に入る。戸隠・高妻山等を望む文字通り天空の露天風呂だ。 掛け流しの温泉は、適温で、湯量も多く、一体何処から湧いているのか、こんな処で誰が 見付けたのか不思議でならない。洗い場すら無い露天風呂だが、ほぼ独占状態で、ゆっ くり温泉を、露天を楽しむ。裸で居ても、日差しはあり、風が心地良く、何時迄も居られる。 時間もあり、小屋の外で、湯上りのビールを飲みながらゆっくり歓談となった。
ここでもヘリコプターの音がして、具合の悪くなった女性を乗せて降ろすところに出くわした。 収容人数150人の鑓温泉小屋でも、白馬山荘同様の食事が出て、今回の山旅では食事 の不満は一切なかった。天気予報より少し遅れて、激しい雨があったが夜半には止んだ。




8月24日

8月24日 5:00 起床 朝食、 5:15 ご来光 (小屋から)
温泉小屋 5:50 ― 7:30 小日向のコル ― 9:30 猿倉林道出合 ― 9:40  猿倉山荘 
9:50 ―(タクシー)― 10:10 白馬駅 (駅前ロイヤルホテル 温泉入湯、  駅前食堂 昼食) 12:25 ―大糸線― 14:19 松本駅 解散

今朝も、昨日より少し雲が多かったが、小屋から雲海上のご来光が見られた。
成行きで、今朝も6時前の出立となった。鑓ヶ岳からの尾根を巻き、一旦杓子沢に降りて 小日向のコルに登り返し、猿倉に降ることになる。小日向のコル近くには小さな池塘が多く 水芭蕉も咲くようだ。比較的勾配の緩い尾根道の降りが続き、ブナの樹林帯の急な降りに 入ると間もなく、猿倉林道の出合。出合から僅かで猿倉山荘に到着し、全行程を終了した。
猿倉山荘では、3日間同じコースを取り何時も追越されていた年齢不詳の女性がカキ氷を 食べていた。カキ氷でも食べ、ゆっくり話でもしたい気もしたが、客待ちのタクシーに気づき 我々は即乗車し、白馬駅に直行した。4人だとバス賃より割り安だった。
タクシーを利用したことで、予定の電車乗車まで、2時間強の余裕が出来た。タクシー運転手 推奨の駅前ホテルの温泉で汗を流し、駅前の食堂でビールで乾杯、昼食の蕎麦まで食べる ことが出来た。白馬駅から松本駅に出て解散。東京組と名古屋組に分かれ帰路についた。

感想

北アルプスの白馬岳の大雪渓を登るが、余裕をもってゆっくり山を楽しむ、無理をしないとの 方針で臨み、その通りの山旅となった。大雪渓も良かったし、天候に恵まれご来光も見られ、 真昼に入る天空の露天風呂も味わった。気心知れた山仲間との、全て良しの山行となった。
この山旅では、仲間内で話す時間も多く取れたが、大坪は機会を作っては、若い人達に声 を掛け、話し込んでいたことには感心した。