福本武久の著書

会津おんな戦記 

筑摩書房
1978年12月15日刊行
定 価 880円
0093-80180-4604
判型B6/187ページ
歴史長編小説

 戊辰戦争の落日ともいうべき会津の落城を描いた作品は数多い。この書はその会津戦記を一人の女性を主人公とし、女性のがわから描いているところに特徴がある。
 主人公は山本やえ。砲術指南の家に生まれた彼女は、女らしく、という母親の願いをよそに、男まさりに育ち、ついに砲術を身につける。
 会津攻防戦に、やえもまた、五百人の女子とともに鶴ケ城にたてこもった。七連発のスペンサー銃をもつやえは、大砲の指揮にもあたる。しかし降伏の日が来る。女子たちは降伏の白旗をつくる。近代兵器をあやつる彼女はまさに火の女であった。(「ほるぷ図書新聞」書評より)
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