長崎ぶらぶら   


沈黙の碑(西彼杵郡外海町)

最近他界された私の大好きな作家、遠藤周作氏の代表作「沈黙」のゆかりの地、外海町の子供科学館への登り坂の途中にある。
写真の腕が未熟で碑文が読めないが、「人間がこんなに哀しいのに 主よ 海があまりに碧いのです。」と刻んである。

何時訪れても外海の海が何となく碧暗く冷たい感じがするのは、悲しい歴史の故か?

参考図書 「沈黙」遠藤周作 著

26聖人上陸の地(西彼杵郡時津町)

1597年冬、京都で耳をそがれた24名及び途中で加わった2名の信者が小舟で大村湾を渡り、飢えと寒さの中上陸した地。
翌日はりつけの刑に処せられた長崎駅前西坂の26聖人殉教の地は有名であるが、上陸の地はあまり知られていない。
この上陸の地は、現在空港行き海上タクシーの発着所になっており、出張時によく利用するが、冬場になると寒風がひどく、26聖人の感じた寒さが身にしみる。

参考図書 「磔(はりつけ)」吉村昭 著

さばくさらかし岩(西彼杵郡時津町)

昔、時津の浜の漁師がびっくりするほど沢山の秋鯖がとれたので長崎に売りに行こうとこの岩のところまできたところ、大きな岩の上にもう一つ岩がのっかっており、今にも落ちそうに傾いていた。「いつ落ちるか、いつ落ちるか」と気になって前に進めずうろうろしている間に、日も暮れてせっかくの鯖も腐ってしまった。 それ以来この名が付けられたという。
ちなみに、現在上下の岩はコンクリートで固められており、落ちることはないとのこと。

参考図書 「長崎の昔話 第二集」竹下隆文堂 発行

救命地蔵(長崎市打坂)

−−身を挺して乗客を救った車掌−−

長崎自動車(株)車掌の鬼塚道夫氏(当時21歳)は昭和22年9月1日長崎市打坂付近の坂上において木炭バスが故障し断崖に転落せんとするや咄嗟に車体の下に挺身し、大惨事をくいとめ乗客30有余名の命を救った。
市内でもあまり知られていないようだが、地元の小・中学生たちはよく知っているようで、この地蔵の前を通るときペコリと頭を下げていく。

参考図書 「塩狩峠」三浦綾子 著
(北海道における同様な感動的話)




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