松本被告の国選弁護団が最高裁長官発言の撤回要求
(共同通信ニュース速報より)
1997/5/8
最高裁の三好達長官が憲法記念日前の記者会見で、オウム真理教松本智津夫被告の国選弁護団を批判する発言をしたことに対し、同弁護団の渡辺脩団長は八日、発言の撤回を求める要求書を三好長官あてに郵送した。
要求書で、渡辺団長は「弁護人は公判期日指定などの訴訟指揮で、憲法上の権利が侵害される場合には、闘うべき職責がある」とした上で「長官発言は具体的な公判と弁護活動に干渉したもので、裁判の独立を守るべき最高責任者による重大な職責違反」と批判している。
三好長官は記者会見で「弁護団のボイコットは非常に残念」「いかに訴因(起訴事実)が多いとはいえ、十二人も選任したのは異例中の異例。分担というものを考えて選任したと考えるのが普通だろう」と批判していた。
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おそらく記者の方から上手く水を向けたのであろうが、最高裁長官たるものがとんでもないことを言うものである。弁護団の抗議は当然である。
いろいろな意味で、この松本公判は、我が国の司法制度を震度7の地震の如く根底からグラグラと揺さぶっている。よほど気を確かにもっていないと、感情のおもむくまま、とんでもないところに流されて行きそうな気がする。
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