97.06.05
松本被告の国選弁護団
来年まで月3回の公判提示 7月3日の取り消しも要求
(共同通信ニュース速報より)
オウム真理教松本智津夫被告(42)の国選弁護団(渡辺脩団長、十二人)は五日の公判終了後、東京地裁(阿部文洋裁判長)に対し、来年三月までの月三回の公判を提示した。七月は三日の第四十一回公判の取り消しを求めた。月四回の公判期日を指定する方針の裁判所側に対案を示した形だ。
月四回か三回かの期日問題では、六日の公判出廷に弁護団が応じ、六月は月四回の審理となったが、裁判所側と弁護団の新たな争点が浮上した。ただ、裁判所側は審理を促進するとの立場から、今回の提示をそのまま受け入れる可能性は少ないとみられる。
関係者によると、弁護団が裁判所側に提示した月三回の公判は、七月三日の取り消しを求めたほか、裁判所側が二回開く予定の八月は公判なしを要求。九月以降は月前半と後半の木、金曜日に二回ずつ、計四回のうち前半の金曜日の公判は取り消すように求めた。
弁護団は三月「被告との意思疎通や公判準備に時間がかかる上、ほかの仕事もできない」などとして、月四回の公判を指定する裁判所側と対立。自ら国選弁護人の解任を請求するとともに、三月十四日の公判をボイコットした。
裁判所側は弁護団の意向に結果的に応じる形で、四月と五月は月一回公判期日を取り消したが、六月は弁護団が公判予定日から坂本堤弁護士一家殺害事件の遺体発見現場の調査に出掛ける計画を立てていたことが発覚したこともあり、公判回数を減らすことに応じなかった。