岡崎被告公判審理終結
検察側死刑求刑か!?
1998/6/25
(毎日新聞より)



 坂本堤弁護士一家殺害など2事件の実行役として殺人罪に問われた元オウム真理教幹部の岡崎一明被告(37)の第18回公判が25日東京地裁(山室恵裁判長)で開かれ、坂本弁護士事件で起訴された計6人の中で初めて事実審理が終結した。検察側の論告求刑は7月6日に行われることが決まった。審理経過から、教団がかかわったとされる一連の事件で初めて、死刑が求刑される公算が大きい。

 岡崎被告の捜査段階の供述で弁護士一家の遺体の遺棄場所が特定され、他の容疑者逮捕に結び付いた経緯から、この供述が刑の軽減対象となる「自首」に当たるかどうかが焦点。検察内部には(1)岡崎被告が最初に神奈川県警と接触してから事件を供述するまで約4年半も経過し、事件解決が長期化した(2)遺族は岡崎被告に極刑を望んでいる――などの意見が強いとみられ、求刑が軽減されるのは極めて難しい見通し。
 地下鉄サリン事件の実行役とされた林郁夫服役囚(51)のケースでは検察側は捜査段階の供述を自首と認定し、教団の解体や将来の犯罪防止にまでつながったと評価して無期懲役を求刑し、判決も追認した。