松本被告公判についてトップ会談
3弁護士会長と地裁所長の協議も物別れ
松本智津夫被告の国選弁護団が14日の公判をボイコットした問題で、東京地裁の菊池信男所長と、弁護団を推薦した東京の3弁護士会(東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会)の各会長が24日、会談した。
菊池所長が各会長に話し合う機会を持ちかけ、3弁護士会の新旧会長(4月で交代)計6人が出席した。
菊池所長は冒頭、弁護団の公判欠席について「誠に遺憾」と述べ、裁判所として弁護団に柔軟に対応していることを強調した。そして、弁護団が公判ボイコットを繰り返さないよう善後策を検討するよう申し入れた。
これに対し、弁護士会長側は「公判期日指定のあり方や、裁判所と弁護団の信頼関係に問題がある」などと弁護団を擁護する意見が相次いだが、具体的な打開策の提案はなく、話し合いは平行線をたどった。
松本公判」の混迷打開に向け、裁判所と弁護士会のトップ同士が話し合う異例の会談は、今後も必要に応じて行われることになった。
元々同じ司法試験に受かり、研修所で同じ釜の飯を食った仲間でも、裁判官・検察官・弁護士に別れ、いざ法廷に出ると、「闘鶏」の如く本能むき出しで争うのが法律家の悲しい性。
しかし、迅速かつ適正な刑事裁判という目標は皆同じ。くだらない意地を張らず、譲歩しあって前進するという大人の解決を早急にはかってもらいたいものである。