岡崎被告 精神鑑定を申請
97/3/26
坂本弁護士一家殺害の殺人罪などに問われている岡崎一明被告の公判が26日、東京地裁で開かれた。
弁護側は「犯行時に被告がどういう心理状態、精神状態だったのかを解明することが必要」として岡崎被告の鑑定を申請した。
三上英昭裁判長は、次回以降の公判で、検察側の意見を聞いた上で採否を決めるとした。
弁護側は通常の責任能力を判断する精神鑑定にとどまらず、犯行当時の異常な精神状態や教団での修行が及ぼした影響などを明らか にしたいとしている。鑑定人は精神医学や心理学の専門家を予定しているという。(共同通信ニュース速報)
岡崎被告は、坂本事件・田口事件といずれも殺人罪で起訴され、検察側の証拠もほとんど全て同意している。同意しなかったのは、坂本事件に関する松本智津夫被告の供述調書の自分に関する部分のみ。そして、両事件について「自首」の立証も進めてきた。
いよいよ「死刑」逃れに向け、弁護活動も終盤にさしかかってきたといえる。
精神鑑定の申し立ては弁護方針としては理解できる。
しかし、坂本事件の後間もなく、3億円を教団から持ち逃げし、事件をばらすと言って教団を恐喝し、自分の命を守るために警察と取引し、さらに法廷で自分だけいい子になろうとする態度見え見えの岡崎被告が、精神鑑定を申し立てること自体片腹痛い。
検察側が「必要なし」の意見を述べることは明らか。裁判官の判断が注目される。