松本智津夫被告第43回公判
(1997/7/3 毎日新聞より)
岡崎被告の証人尋問
松本智津夫被告の第43回公判が3日、東京地裁(阿部文洋裁判長)で開かれ、坂本堤弁護士一家殺害事件の実行役の一人とされる元教団幹部、岡崎一明被告に対する2回目の弁護側反対尋問が行われた。
岡崎被告は、事件発生の前月の1989年10月末、教団批判のキャンペーンを展開していた週刊誌「サンデー毎日」編集長の襲撃計画を、早川紀代秀被告(47)から具体的に打ち明けられていたことを初めて証言した。
証言によると89年10月27日ごろ、教団富士山総本部で会った早川被告は「牧太郎(サンデー毎日編集長=当時)をつけている」と言い出し、「『帰宅途中を襲って、キリか針で後ろから突いてやる』とグルが言っているが、どう思いますか」と意見を求めてきた。さらに同被告は「うまく眠らせる方法はないか、とそんなことを(松本被告が)言っているんですけどねえ」とも話した。岡崎被告はその時初めて、同編集長を尾行していることを知ったという。
これまでの法廷で早川被告は「(同年11月3日未明に)松本被告から坂本弁護士殺害を指示された際、牧編集長がポアの対象と思っていたので意外だった」と証言していた。
この日の松本被告は「大脳を破壊しているのが分からないのか、お前ら」「素人が聞いちゃいけない話だ」などと岡崎被告や弁護人を怒鳴り、裁判長から再三注意を受けた。