中川智正調書(2)(甲A147)
佐伯「おい、開いているぞ。3人一緒だ」
端本と中川にビックホーンの中で話され、外で相談。自宅近くの道の に行動。
待っている間2人で「本当にやるのか、子供がいるんでしょ」
村井か早川が「全員でやるぞ」と言ってきた。
午前3時まで仮眠。
11月4日午前3時頃起きた。
「本当に(殺しに行くことについて)」と思い、とても嫌な気持ちがした。全員小走りで坂本宅へ。
平成元年11月1日頃。村井、塩化カリウムの粉末、500gを用意。
始めは死体を置いても、証拠につながらないということで相談になった。そのうち死体は持ち去ることになった。
このとき静脈注射の必要な塩化カリウムでなく、他の毒を打つ話しになった。
しかし、麻原は塩化カリウムを猛毒と思っていたのか、他の毒にするという話しにならなかった。
しかし、全員で話すこととなり、最初の話しからずれた。それでも、注射器は 本あるので、何とかなると思っていた。
駐車場から自宅まで100m位。安全ピンがちぎれ、裾を引きずった。
坂本宅前に着いた。2階に上がる頃には靴を脱いだかも。
玄関に行くと、佐伯が手招きで、入って戸を閉めろと。
「カチッ」すると佐伯が「シッ、バカバカ」と言った。
部屋の電灯はついていた。このあと皆で寝室へ。私も最後に入った。
ー(略図)ー
部屋の中についても、ほとんど覚えていない。
入ったとき、坂本と奥さんが寝ていた。
それまで通り向き。
私が入ったとき子供は手前に。
入ったとき、坂本が上半身を起こして「わぁっ」と声を上げようとした。新実が空手の蹴りを坂本に入れた。
橋本はうつぶせに倒れた坂本のおなかに突を数回入れた。
坂本は「金か、金ならやるから、命だけは助けてくれ」と。
怯えていて、それほど大きな声ではなかった。
何もしなくて、倒れればいいのに、と。
子供がわぁっと泣き出した。
「子供を何とかしろ」しかたなく口を押さえた。2〜3分間力一杯やった。
村井はうつぶせの奥さんに馬乗りになり、首を絞めていた。
「絞めるところが違う違う」
「ここか 」
「頚動脈の 」
「わからん、あんたやってくれ」
それで、子供をはなして、奥さんの首を絞め始めた。
早川だったかと聞かれたが、分からない。村井と記憶している。
後ろの右斜め前から右手で 、左手を左脇の下にさしこんで左手を押さえ、抵抗を止めた。
奥さんは抵抗出来ない状況になった。
早川が「早く注射 」。しようとしたが、とても静脈に注射できる状況ではなかった。
でも、とにかくやるしかない、ということで、坂本の腕か尻に注射した。坂本には後でもう1回注射した。
よく覚えていない。
村井が「こっちも」と言うので、奥さんの尻付近に注射した。しかし、ほとんど効かなかった。
坂本を押さえていた誰かが「効かない。もう1回打て」と言うので、残りもう1本を作って太腿か、腕に注射した。
しかし、この2回の内1回は1〜2cc入ったが、もう1回は入らなかった。
そのあとも皆は首を絞め続けていた。
奥さんはネグリジェ。坂本パシャマ。
中にいたのは20分位。
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