声 明
本日、東京地方裁判所で、被告人岡崎一明に対する判決が出されました。
この判決は、坂本弁護士一家殺害事件の実行犯に対する判決としては初めてのものですが、本事件が紛争の相手方代理人である坂本弁護士を抹殺することで自分に都合よく紛争を解決しようとした極めて法治主義無視の非道な犯罪であるのに加え、何の関係もない妻都子さんや当時一歳二カ月の幼い龍彦ちゃんの尊い命まで奪うという前代未聞の悲惨な犯罪であることに対し、裁判所が厳しく明確に断罪したことの意味は大変大きいと考えます。
また、本日の判決により、坂本弁護士一家殺害事件の動機や事実経過が、刑事裁判所によって初めて証拠により事実認定されたことも、本件の真相究明にとり、大きな一歩となるものであり、極めて意義深いものと考えております。 私たち「救う会」は、本事件が単なる弁護士一家への攻撃であるに止まらず、法治主義や民主主義社会への挑戦の意味あいを持つ極めて重大な事件であること、それゆえに絶対に未解決に終わらせることなくきちんと真相究明をした上で、必ず犯人を法律にもとづいて司法の力で適切に処罰すべきことを終始一貫訴えてまいりました。法を無視する者に私たちは法で立ち向うべきなのです。本日の判決は、この点でも一つの大きな節目となるものと受けとめております。 今後本事件については、他の被告人の審理などが続きますが、動機面など、なお一層の真相究明がなされるよう、関係者の努力を期待したいと思います。 なお、岡崎被告人が本事件で坂本弁護士一家三人に対し行った行為は、わが国の法律が予定し許容する最も重い刑罰をもって対処するに値すると考えておりますことを最後に付言いたします。
一九九八(平成一〇)年一〇月二三日
坂本弁護士と家族を救う会全国弁護士の会
事務局長 影 山 秀 人