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里山ハイキング:清水アルプス


清水の国道一号あたりから北の山を見ると、奥の竜爪山、高山の手前になだらかな山並みが横たわっています。

下のパノラマ写真の左側、柏尾峠までの稜線は旧静岡市・清水市の市境です。また、右端の切れたあたりには新東名の新清水インターがあります。


静岡県の旧清水市(現清水区)と静岡市の市境は、南は国宝久能山東照宮のある日本平、北は梶原山のある瀬名丘陵の稜線上から青笹山に至る稜線上にあります。 この瀬名丘陵の稜線の尾根道には、鎌倉時代の武将、梶原景時ゆかりの梶原公園(梶原山:279m)、また、かつては船乗りの目印の一本松があったという一本松公園(帆掛山:304.3m)、嫁入り峠の愛称もある柏尾峠などが並んでいます。

この尾根道は、そのまま北へ進むと、高山(836m)を経てさらには穂積神社までと続くのですが、高山の手前の無名峰?▲486mで東向きに曲がれば(実際はピークは巻く)、道は旧清水市に戻って山原(やんばら)の無線中継所(大道山:448m)に至ります。

この梶原公園から山原中継所までのゆるやかな山並みを「清水アルプス」と称されて、愛でている方々が居られるのをwebで拝見し、遅ればせながら私もご相伴に預かろうと足を向けてみる事としました。


◆◆◆私の勝手な「書き込み地図」はこちら。(拡大して見て下さい)◆◆◆



梶原公園、一本松公園、柏尾峠の間は自動車の通れる道が通っていて、この車道は静岡側では尾根の西側で繋がっています。また柏尾峠から清水側のにも、柏尾の老人ホームまで下る車道が続いていて、普通の自動車で通れます。

梶原公園から柏尾峠までは尾根道は高低差もおだやかでハイカーもトレランも多い、危険性は低い道です。車道は尾根の横をずっと通っていて、しかも途中何箇所かで接続してます。これは尾根道歩きに安心感をもたらしてます。何かあった時には車で救助してもらえる(かも)です。

さて、私は尾根道歩きが好きなので、しんどい登坂は早く終わらせ、さっさと尾根に上がってしまいたいのですが、いきなり車で梶原公園に乗り付けて、というのも野暮な話なので、なるべく足で登れる道を、私なりに調べてみる事にしました。

尾根にまで上がる道に関しては、2万5千分の1は全く頼りになりません。またWeb上のネット地図(カーナビデータが元なのかな?)もダメ。実際は消失している山道が地図上にたくさん残ってしまっています。20年くらいはアップデートされていない感じです。地図に書いてあるからとあてにしては危険とさえ言えます。

2014年現在で、私が現地で実際に確認できたを道を御紹介したいと思います。尾根への上り口は、南から北に、

@瀬名古墳の上

A鳥坂、妙立寺のすぐ上

B大内、桃林寺の南の駐車場、砂防ダム横

C大内観音 霊山寺。霊山寺本堂右脇、消火栓の横から登ります

D大内の保蟹寺の東の塩田口と、塩田川の鴨田橋の鴨田橋口(途中で合流する)

E押切の塩田川の内田橋(団地横)西側たもとの押切口

F柏尾峠。この道は車道(農道)柏尾の老人ホーム手前が登り口

これら7本(8コース)があります。(静岡平山側の車道等は除く)
では、順番にご紹介します。



@瀬名古墳の上の登り口

清水アルプスの最南端、一番南の登り口が瀬名古墳の瀬名3号墳です。(ちなみに瀬名1号墳は西奈中学校、瀬名2号墳は常葉学園のあたりにあったそうです) 登山道の登り口までは農道(車道)を登ります。上り口の目印は瀬名の光鏡院です。龍爪街道(今は国一、中吉田交差点からまっすぐ北上で行けるんですよね)を北上して瀬名ICの交差点から北に1.5kmほど行くと右手に光鏡院の大きな看板があります。その看板のすぐ先、JAがある角を右折すれば光鏡院さんが目に入ります。光鏡院の立派な山門右横の車道から登ります。


途中の分かれ道(戻りながら右折)を見落とさずに行けば瀬名古墳群瀬名3号墳の看板があり(古墳そのものはよくわからないです)、少し上ったところの道幅の広いところに登り口があります。ここで舗装路とやっとお別れです。最初から尾根道歩きです。清水側の眺望を時折眺めながら30分ほど登り、▲216mを過ぎてると、妙立寺への下山道との分岐に至ります。もちろん下らないで登坂を続けます。

ここのルートは車道以外に、実は瀬名3号墳から鳥坂に下る山道が一本あります。舗装路を歩くのが嫌いな人にはいいかも。ただこの道は下りきったところであるお宅の庭を横切らなくては出れないので、考えた末、ここではご紹介することを止めました。道は常葉学園の東側(西濃の裏)に出ます。地元の人は知っているでしょうね。ま、ご容赦下さい。


その後、すぐの鬢水(びんみず)との分岐を右に分かれ、10分ほどで梶原公園に到着します。



公共交通機関はバスです。バス停入りの地図です。書きこみすぎでもう何が何やら...

よかったらプリントアウトしてゆっくり見てみて下さい。大きさはA4です。

バス停の位置付地図

バスの時刻表はしずてつジャストラインのWebSiteへどうぞ


A妙立寺:清水区側では一番南側の上り口。鳥坂の妙立寺のすぐ上にあります。この道もやはり2万5千図に記載がありません。


妙立寺への近隣のバス停は北街道線の鳥坂東です。そこかしこに登山口の看板があり助かります。お寺にも駐車スペースはありますが、ま、お寺の駐車場ですのでそこはご留意を。 妙立寺上の登山口から視界の開けた尾根道をどんどん高度をかせぎ、途中の展望休息所、B29の爆撃跡などを経て、40分ほどで、@の瀬名古墳からの尾根道に合流します。尾根道に合流後、右手に曲がって梶原公園です。



B桃林寺:妙立寺の清水側(東側)に大内の桃林寺というお寺があります。このお寺の駐車場横の砂防ダム脇に登り口があります。これも地図には描かれていない道です。

倉庫?集会場?の小屋の横を通らせてもらい、斜面は竹やぶを通ります。夏はヤブカの群れに強烈に襲われるので虫除けは必需品です。蚊取り線香でもいいのですが、万一落とした時の山火事が怖いので私は使いません。電池蚊取りと虫除けで歩いています。電池蚊取り(腕時計型)は効果は弱いですが、つけた側の腕ぐらいは刺されないようです。


途中の竹林に埋没している鳥坂の電波反射板を発見しました。

思えば清水の町から一本松公園の方を見上げると、昔、反射板は昔は二枚見えたような。なんとなく記憶にあります。それがいつの間にか一本松山頂のものだけしか見えなくなったのは、撤去されたんじゃなくて竹に覆われてしまったんですねー。納得。
ちなみに先日この近くでアナグマとすれ違ったことがあります。山でアナグマに会ったのは生まれて初めてでした。
なお、2万5千分の1には桃林寺の東の尾根に登山道が書かれていますが、現実には、この斜面全体が砂防工事のため立入禁止になっており、今は入れません。尾根には入口らしき道が残っていたため、念のため尾根から下って入ってみたところ、ひどく荒れた竹やぶの道だったのであきらめました。




道は、一本松と樫原山の間の鞍部の樫原公園に近いところに出ます。出て左に行けば梶原公園、右に行けば一本松公園。


C霊山寺:清水側では知名度一番?の大内観音、霊山寺。
北街道を清水側から、セブンイレブン(清水大内店)を目印に走ります。セブンイレブンの次の信号機の交差点を右(山側)に曲がって800m、トイレと水場のある霊山寺の墓地の駐車場につきます。静鉄のバス停留所「大内観音入口 :北街道線」はこの信号機の静岡側です。
登り口から石段の参道をつづら折にたどり15分ほどで中腹の山門・本堂につきます。本堂裏手横にはトイレ(バイオトイレ!)が! たしか数百万はするはず。このお寺が大事にされていることがわかります。水飲み場もあってちゃんと上水が出ます。
さらに登る山道が本堂の右手にあります。最近、ここら辺に野良カモシカが出るらしいです。鹿に山のテリトリーを侵されたらしく低山に逃げ込んだようです。興津川の方でも何頭か見られます。僕は興津川上流の車道の横で見たことがあります。その時はカモシカがまるで鹿のように軽々と駆へ抜けて行き、意外な体験に呆然としてしまった覚えがあります。ま、熊やサルにうっかり出くわすよりはましですが...


本堂からは、約30分ほどの上りで一本松公園につきます。


9月には草薙神社の龍勢=ロケット花火を一本松公園からどうぞ。ちなみに写真をとるなら200mmぐらいは必要かと。(2014はコンデジで惨敗でした)




2015の写真です。少し霞がかってますが...


D塩田口。
ここはわかりにくいです。知っている人しか知らないでしょう。北街道を清水から走っていって塩田川を越えて二本目の枝道(セブンイレブン清水大内店の一本手前の道)で右に曲がり、山にぶつかったところの斜面にあります。鴨田橋口の道と15分で合流し、さらにもう5分歩けば押切口の道と合流します。ここから登るというより、一本松から大内に降りてくる時、「同じ道じゃあ芸がないなあ」なんて思ったら、目先を変えてここに降りてみてもいいかもしれません。途中の道標もそれなりにあります(2013,Sept)。一本松の反射板の右裏から降りて、分岐があったら右!と覚えていけばOK。



E押切口。 押切の団地の横の、塩田川の内田橋の川を渡った西側のたもとにあります。道は一本松の反射板の裏側に出ます。意外と人口が多いのは地元の方々(トレランも)の身近なコースとしてかな?かなりの部分がコンクリートで舗装されてあります。コンクリ道が好みでないならお勧めしません。
押切口の反対側(北)には風の子保育園が見えます。この風の子保育園の近くには、風の子コースというルートがあるそうです。園児専用かな?僕はまだ歩いたことはありません。

F柏尾。ここは車道です。
車道登山が嫌いな人はNG。ま、そういう方は由比の浜石岳もダメでしょうねー、(ま、小河内に裏コースもあるけど)。ランナーの方もたまに拝見します。
柏尾の峠のてっぺん(鞍部)は舗装された広場になっていて乗用車なら4,5台は置けそうです。清水アルプスとしては、ここから北は山っぽくなって、あまり人にも会わなくります。秋冬にはキライな猿にあったりするので私は熊鈴や笛を持って歩いてます。盛夏には夏草が道を覆うほど伸びる場所もあるので、藪漕ぎも想定した長袖の服装がいいと思います。



柏尾からは「山っぽい」山道となります。

登りはじめに柏尾の尾根方向への(右手:東向き)分岐がありますが、この道は途中で消失してしまいますので入り込まないで下さい。でも行ってみたい方もいるかも?この東尾根の道は500mも進めば道は竹やぶで消失します。そこには石の歌碑が残されています。昭和26年3月1日、柏尾俳句連中と彫られています。由来を知りたいものですね。




さてしみずアルプスに戻って、▲(486m)の手前で尾根道はいったん車道(農道)に出ます。眼下には平山の新東名の真新しい橋が。200mほど行くと猛禽の観察によさそうな尾根の肩があり、そこから再び山道に入ります。この先、蚊は減りますが、蜘蛛の巣が多いので気を付けましょう。(ストックで切っていくしかないですけど)。

ちなみに、この車道(農道)は、南は谷津山、八幡山方向の静岡の街並み、北は龍爪山を望む、なかなかの景観スポットです。特に龍爪の近影は他では見られない姿かと思います。目を凝らせば山頂の人影すら見えそうです。また、反対側の清水港の見える尾根に上がってみれば、最終目的の山原中継所の鉄塔の先端を、峰越しに確認することができます。

なお、この車道(農道)を登らずに下ってしまうと、竜爪街道(県道201号線)のバス停:上長尾に出ます。


▲(486m)から山原の中継所までは次の機会にご紹介します。(^o^)/~





G番外編 廃道、天王峠越え: 35°03'59.6" 138°25'58.7"

▲(486m)の北の廃道。日本最大級のイスラム墓地のある伊佐布(いさぶ)と龍爪山の登り口の平山を繋いでいた、天王峠( 駒繋峠、王峠 )を超える道は、多くの地図に未だに記載がありますが、ここはすでに廃道で特に東側は痕跡すらありません。

二万五千図や縮尺の小さい地図、最近のカーナビデータなどにも、伊佐布(清水側)と平山(静岡側)をつなぐ峠道が、いまだに書かれていたりして、特に伊佐布側はだれか迷い込んだりしないか心配になります。廃道を消去するのも地図の大切なアップデートだと思うのですが。
Webで、[平山の天王橋を200m程上流に行くと人家の石垣の角に「左 龍爪山道 右 伊佐布道」と書いた石道標があります。:竜爪山南麓物語:静岡市立北沼上小学校 校長松永広雄] との情報を得て、探してみたら無事発見しました(2014)。ただ実際の登り口は石道標の数十メートル上になります。残念ながら人の敷地になるので、通るのはご遠慮せざるを得ません(上の須賀神社の方からから降りてみて道を確認しました)。須賀神社(お稲荷さんも一緒にある)のお祭りがある日には通れるのかな?



峠の跡を探して、稜線上の鞍部を歩いてみましたが、伊佐布(清水区)側には道の痕跡すら見つかりませんでした。平山(葵区)側には農業用の作業道が何本かあるので、そのうちのどれかが痕跡なのかも知れないですが、それとて人の通りはあまりなさそうです。無理やり通れば農道に降りることはできます。 生活交流上も、龍爪参りにも便利そうな位置にあった峠とも思うのですが、残念です。


伊佐布側には沢が2本ほどあり、おそらく北側のものが天王峠登り口だったと思われましたが、入って行ってもほんの十数メートルで藪です。また、このあたりは新東名の職員諸氏の手で蛍が放されたようです。



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