過去に読んだ本
99年8月


1999/09/22
『ハサミ男』, 殊能将之, 講談社ノベルス, 4-06-182088-5
シリアルキラーが自分の手口に偽装された殺人の真犯人を追いかけるというのは他にも何かあった様な気がするが,思い出せない。まあ、そういう作品。なかなか面白かった。特別に特徴のある文体でもないけど、しっかりと細部を書き込んでいるんで、わりと入り込みやすい。 ミステリとしては若干ずるいかなという感じもしないではないけど、伏線もちゃんと張っているし、怒るほどの事はないか。
1999/09/22
『宇宙家族カールビンソン SC 完全版』#3, あさりよしとお, 講談社アフタヌーンKC , 4-06-314220-5
『宇宙家族カールビンソン SC 完全版』#4, あさりよしとお, 講談社アフタヌーンKC , 4-06-314221-4
 
1999/09/19
『犬夜叉』#12, 高橋留美子, 小学館少年サンデーコミックス, 4-09-125582-5
なんだかんだで、これももう12巻かあ。
 
『二十一世紀科學小僧』, 唐澤なをき, 文藝春秋, 4-16-099920-4
「コミックビンゴ」で唐沢がこんな仕事してたとは知らなかった。最近「からまん」もあまり更新してないからなあ。まあ面白いんだけど、もうちょっと色餓鬼ネタ以外のこともやってほしかったな。
 
1999/09/15
『小松左京ショートショート全集2』, 小松左京, ケイブンシャ文庫, 4-7669-3073-8
「期待はずれの人間象」
うーん。高度成長期。人間化して礼儀正しくなるなんて、いまどきの小説では絶対に出てくるまい。
「新都市建設」
これまた高度成長期な話。掲載が一応新聞(「サンケイスポーツ」)なあたりなので、意図的にそういう風に書いているのか。
「忘れられた土地」
掲載誌(「漫画読本」)が前2作と違うせいか、毛色も違う作品。アイデアとしてはストレートすぎると思うが、いきなり話が宇宙に飛んでしまうあたり、作者の嗜好か。それとも、掲載誌の要望かな。
「地下道」
うーん、この地下道ってのはいったいなんだったのか、謎だ。いやまあ、お役所ってのを皮肉ってるんでしょうけど。
「超能力者」
コミュニケーションというものは結局共通基盤がある程度ないと成り立たないという問題を鋭く突いた作品、とか言うとそれっぽく聞こえるかな(笑)。
以下は出先で読んだので略。全体的にアイデアの処理の仕方がストレートすぎる感じがするなあ。若かったからなのか、そういうたちなのかは、小松左京の長編は読んだことがないので、よくわからない。
 
『腸詰工場の少女』, 高橋葉介, 朝日ソノラマ, 4-257-72035-2
作品集版も持っているんだけどね。ほとんど実家に置いてきているので、文庫版も全部買っている。
 
1999/09/13
『日曜の夜は出たくない』, 倉知淳, 創元推理文庫, 4-488-42101-6
ネタばれバリバリ。注意。
「空中散歩者の最期」
いきなり物理学の法則無視かい。
「約束」
一話目でイメージが固まってしまったため、なんかずいぶんまともに見える。でも、錠剤を素手で触っていじるってのは結構心理的抵抗があると思うんだけどなあ。だからこの推論は成り立たなさそうな気がするんですが。
「海に棲む河童」
死体の扱いはまあいいんだけど、若いあんちゃんが、人に聞いた昔話をその場で語るのに、「高校生が遠泳に使う」なんてディテールまで語るかなあ。このシチュエーションで語る文脈上にこういうことって乗らないと思うんだが。最後の標準語訳の訳者注はユーモアのつもりなのだろうか。だとしたらセンスがまったくないとしかいいようがないが。
「一六三人の目撃者」
結局犯人が自分で毒入れましたじゃ、なんか意味あるようなないような。まあ、タイミングの問題でうんぬんってのはわかるけどさあ。
「寄生虫館の殺人」
ズボンの貸し借りって、うーん。いくらいい仲だからってあまりやらないと思うぞ。普通ひざ掛けとか用意しないか?毎日来ているところなんだし。
「生首幽霊」
第三者が部屋を誤認するなんてことは計画のうちになかったはずなのに、なぜ犯人がわざわざ手間をかけて部屋をコピーしたのかがよくわからないんですが。もともと顔見知りで、酒でも飲みながら話すんだったら別にわざわざ被害者の部屋(のコピー)にする必要はあるまいに。
「日曜の夜は出たくない」
苦しいとは思うけど、まあ別にいいです。

「オチ」もまあ別になあ。
これで倉知淳の本も二冊読んだし(「星降り山荘の殺人」)どっちも、どうでもよかったから、これでめでたく倉知淳は読まないでいい作家リストに入ったかな。

 
1999/09/12
『美術という見世物』, 木下直之, ちくま学芸文庫, 4-480-08495-9
「美術」というものが江戸時代から明治時代への時代の移り変わりの中で、どのようにとらえられ、受け止められて行ったかを、彫刻、写真、油絵、パノラマ館などといったものの、置かれた場所、形態から読み取る。
 
『夢幻巡礼』, 西澤保彦, 講談社ノベルス, 4-086-182077-X
ということで、「神麻嗣子シリーズ」第4作。先に「メフィスト」で発表された、「転・送・密・室」に名前だけ出てくる「沓水流」の事件が語られます。もっとも、著者の言葉にもあるとおり、いつものキャラクターは能解さんしか出てきませんが。他は名前のみ。それで OK という人も結構いるかも知らんが。しかし能解さんもあるキャラクターの視点を通してしか出てこないので、そういう方にご満足いただけるものではないでしょう。あ、でも小説としては面白いです。
それにしても読んでいて、この人って言葉の人だなあ、ってなんかつくづく思いました。物語の人ではなく。普段の「ルール」を作ってその上で作品を構築するってのもそうなんだけど、過剰なまでに言葉で世界とかキャラクターを作っていくイメージが強い。特にこのシリーズではフェミニズムとかコンプレックスとかいったものを取り上げがちだからかもしれない。
 
1999/09/11
『グイン・サーガ外伝16 蜃気楼の少女』, 栗本薫, ハヤカワ文庫JA 624, 4-15-303624-9
ということで、本編最新刊のちょっと前、グイン一行がノスフェラスを渡る話。ちょっとまたSF モードに突入し、カナン滅亡の話が語られます。
 
1999/09/06
『カイジ』#12, 福本伸行, 講談社 ヤンマガKC, 4-06-336825-4
 
『ドラゴンヘッド』#8, 望月峯太郎, 講談社 ヤンマガKC, 4-06-336819-X
うーん。なぞは深まるばかり。「光の柱」がいったい何で、どういう意味を持つのやら。
 
1999/09/05
『癒しの葉』#5, 紫堂恭子, 角川書店 アスカコミックスDX , 4-04-853118-2
だんだん核心に入ってきたかな。あと3巻くらいか。それよりも、「ブルーインフェリア」の続きが出るほうがうれしかったりして。
 
『BASTARD!!』#21, 萩原一至, 集英社ジャンプコミックス, 4-08-872759-2
まあ、これもどうでもいいやって気分だな。思ったよりそれなりに話にしてはいるが。
 
1999/09/03
『エクセル・サーガ』#2, 六道神士, 少年画報社 ヤングキングコミックス, 4-7859-1811-X
『エクセル・サーガ』#3, 六道神士, 少年画報社 ヤングキングコミックス, 4-7859-1854-3
『エクセル・サーガ』#4, 六道神士, 少年画報社 ヤングキングコミックス, 4-7859-1884-5
ということで、まとめて既刊を買ってしまいました。なんかもうひとつメインの3人以外がいまいちだなあ。
 
1999/09/02
『エクセル・サーガ』#1, 六道神士, 少年画報社 ヤングキングコミックス, 4-7859-1565-X
『ヘルシング』の連載が再開したらしいのが目に付いて初めて買ってみた「ヤングキングアワーズ」でとりあえず一番面白かったので,買ってみた。テレビアニメにもなるらしい。
なんかこのむやみやたらと勢いのあるのりは好きだ。安永航一郎あたりにも通じるものがあるようなないような。