『魍魎の匣』のネタバレだらけですので気をつけてお読みください。
- 夏休みの三度目の金曜(8月15日)
- 柚木加菜子と楠本頼子、最終電車で湖に行こうとするが、武蔵小金井の駅で頼子が加菜子をホーム下に突き落とす。目撃者がいなかったため、自殺として扱われ、その場に居合わせた木場は事件に巻き込まれる。
この日、京極堂は知人にもらった『印判秘決集』を読んでいた。
- 8月16日
- 翌2時過ぎ、木場、頼子をつれて福本の運転するジープで加菜子がつれていかれた三鷹の病院へ。その際木場は捜査一課に連絡を入れるが、青木はまだ残業中だった。
3時半丁度。病院へ柚木陽子現る。
楠本君枝、笹川とともに頼子を迎えにくる。家に帰ったのは朝の5時半くらい。
加菜子、美馬坂近代醫學研究所へ転院。
午前中、警察官が楠本家を訪ねる。その後のやり取りから、君枝、頼子のことを「もうりょう」とよび始める。
- 8月17日
- 午後、笹川と君枝に連れられ、御筥さま楠本の家に現れる。
- 8月21日
- 木場、饅頭を持って加奈子の見舞いに研究所を訪れる。
- 8月22日
- 鳥口、清野のタレコミで穢れ封じ御筥様の事を知る。
- 8月23日
- 木場、再び研究所を訪れる。加菜子と面会。増岡も来所していた。
- 8月25日
- 木場、研究所で「脅迫状」を発見。
- 8月26日ごろ
- 国家警察神奈川県本部、本部長と刑事部長、柴田家を訪問。
- 8月27日
- 増岡、再度研究所を訪れる。大層歓待されたらしい。
- 8月29日
- 国道二十号線の大垂水峠で若い女の右腕が発見される。雨宮が「水葬」しようとした加菜子のものだった。
関口に近代文藝の小泉から相談があるから来社してほしいとの電話がある。
- 8月30日
- 相模湖の桟橋で釣り人が鉄の箱に入った両脚を発見する。29日に見つかった腕と同じ人物らしい。
関口、10時前に家を出て稀譚舎を訪ね、そこで関口の小説の単行本化の話となる。その後久保竣公と邂逅。
最後に中禅寺敦子と出会う。敦子は発見された両脚の取材に出かけるところだった。
昼過ぎに関口が帰宅すると、鳥口がきていた。昼食後、鳥口とともに相模湖にバラバラ事件の取材へ向かう。
5時を大きく回った頃、関口と鳥口、相模湖に到着。手伝いに来ていた木下と青木に会う。
取材に来ていた敦子とともに鳥口の車で帰宅途中、やはり道に迷い、美馬坂近代醫學研究所にたどり着き、自主的に警備中の木場と出くわす。
- 8月31日
- 楠本頼子、久しぶりに家を出、喫茶店で雑誌を読み、あの日のことを「思い出す」。そして福本に連れられ研究所の木場の元へ向かう。
午後6時半過ぎ、加菜子「誘拐」される。直後、雨宮も失踪、須崎は殺害される。西へ向かう雨宮が連れていた加菜子を見てしまった久保は彼岸へたどり着く。
- 9月5日
- 木場、一箇月の謹慎処分。それまでは神奈川本部に拘束されていた。
- 9月6日
- 八王子で右脚が発見される。
- 9月7日
- 6日の脚と同一人物と思われる左脚が調布で、右腕が登戸で発見される。
久保、『匣の中の娘』の原稿を近代文藝に発送。
- 9月10日
- 昭島で左腕が二本発見される。第二の被害者と第三の被害者のもの。
- 9月10日頃
- 関口、10日に渡り自作の加筆修正を行う。
- 9月13日
- 車返で3人目の右腕発見。
- 9月14日
- 芦花公園で3人目の右脚発見。
- 9月16日
- 田無で4人目の右腕発見される。
- 9月19日
- 4人目の左腕が柳沢で発見される。
- 9月20日
- 稀譚舎の寺内、関口宅を訪問。
鳥口、午後三時ごろ警察から失踪少女の情報を入手、清野のリストと突き合わせる。そのまま五時頃三鷹の御筥さまのところへ行く。
稀譚舎の小泉、『匣の中の娘』前編を関口に送付。
- 9月21日
- 柴田耀弘死去。
多磨霊園で(おそらく)3人目の左足と、田無で4人目の右脚が発見される。
鳥口、午後一時半頃再度御筥様のところへ行き、正体を喝破される。
- 9月22日
- 関口、一昨日の酒が残った状態で正午すぎに目を覚ます。寝なおしたときに箱男の夢を見るが、鳥口の来訪に起こされる。共にそのまま京極堂へ向かう。
いさま屋と入れ違いに関口たち、京極堂へ到着。いさま屋は明日より山陰のほうへ釣りに出かけるという話。
鳥口、御筥さまとバラバラの件について京極堂に相談する。
榎木津元子爵から榎木津のもとへ電話。
- 9月23日
- 増岡、薔薇十字探偵事務所をおとずれ加菜子の消息を捜すよう依頼する。
関口、清野の名簿を筆写。
- 9月24日
- 関口、里村医院を訪ね、名簿の件をリークする。1時に中野駅で鳥口と待ち合わせて、京極堂へ向かう。
謹慎中の木場の下に、青木が訪ねてくる。
木場、復活。風呂に入り、里村医院を訪れる。里村はバラバラの被害者は生きているうちに腕を切られたとする意見を開陳。名簿を見て関口を訪ねることにする。
先に京極堂に来ていた榎木津、昨日の依頼のことを話してしまう。
京極堂が、魍魎の説明を一通り終った頃、木場登場。京極堂、木場のみを残し後は帰らせる。関口、榎木津、鳥口は三日後に京極堂へ集まる事とし、京極堂を辞する。
- 9月25日
- 関口と、榎木津、楠本家へ向かう。反応がなかったため、いったん向かった喫茶店で久保竣公とであう。
木場は福本を遣い楠本の学校での様子などを調べさせ、その後陽子の家へ向かう。
- 9月26日
- 京極堂、珍しく自分で名簿の人物などを調べる。
- 9月27日
- 関口、榎木津、鳥口、青木の面々、京極堂へ集まる。木場は来なかった。
京極堂、バラバラの犯人として久保竣公、加菜子を突き落としたとして楠本頼子を指し示す。
楠本頼子の腕が発見されたとの連絡を受ける。
青木は飛んで引き上げ、残りの面々は翌朝御筥様へ行くことにする。
木場、京極堂へ行く代わりに川島と会う。
青木、緊急捜査会議に出席。久保を追うことになる。
- 9月28日
- 関口、一睡もせず他の面々と三鷹へ。京極堂、寺田兵衛に魍魎を憑ける。
青木、捜査会議の終了後、朝を待たずに『近代文藝』へ行き、久保の写真と住所を入手。
敦子、バラバラの現場付近に広まる、「箱を抱えた礼服の幽霊」の噂を青木に伝える。
早朝、青木と木下、国分寺の久保宅へ行き、話を聞こうとするが、久保は青木と木下に暴行し逃走。青木、箱の中の楠本を発見。
関口ら一同いったん、京極堂へ戻り青木の連絡を待つ。
午後三時、木下から京極堂へ連絡。
- 9月29日
- 久保、指名手配。
『近代文藝』、久保の小説が載った最新号を発売停止、回収。
榎木津、木場宅を訪れるが、木場はそのころ研究所を張っていた。
『實録犯罪』、久保の件は記事にせずとの決定。
- 10月1日
- 久保の腕脚、発見される。鳥口、関口宅へ飛び込み、それを知らせる。
木場、謹慎解除。拳銃を持ち出し、兵隊服で研究所へ単身乗り込む。
関口、京極堂、鳥口、青木の見舞いへ行き情報収集。
京極堂、病院から榎木津を呼び出し、先に研究所へ向かわせる。
榎木津、途中で柚木陽子を拾い、ものすごい速度で研究所へ向かう。
京極堂、一同から魍魎を祓おうとするが、美馬坂は柚木陽子に殺される。解体された久保は美馬坂に食らいつき死亡。
- 10月8日
- いさま屋、島根の河合で雨宮と遭遇する。
- 10月14日
- 関口、『目眩』の見本刷りを持って京極堂へ行く。鳥口、榎木津も来ていた。
しばらくしていさま屋来訪。山陰でみた箱と旅する男の話をする。