Crises (1983)
クライシス


Crises

Crises
Moonlight shadow
In High Places
Foreign Affair

Taurus 3
Shadow On The Wall

Oldfieldデビュー10周年記念盤として発表された作品。
前作Five Miles Outと同様にA面大作、B面小品というスタイルのこのアルバムは
共同プロデューサーとしてロック・フュージョン界のセッションドラマーである
サイモン・フィリップスを迎えたことで、よりロックフィールドに近づいた作風になっています。

ここに収録されているMoonlight Shadowはシングルカットされヨーロッパでスマッシュヒットと
なりました。この曲はフォークロック調のサウンドにマギー・ライリーのヴォーカルが重なる美しいメロディーを
もっている歌なのですが、もちろん間奏ではオールドフィールドらしい独特な音色のギターソロを
聴くことができます。また、アルバムジャケットの絵と絶妙にリンクしてこのアルバムの核となる曲であることがわかります。


 (おまけ1)
ジャケット裏にはいつものように使用楽器のリストが書かれているのですが、
キーボード、シンセ関係のリストが結構詳しいうえ、当時のシンセの状況を知るのに興味深いので
書き出してみます。

Fairlight C.M.I.
Oberheim OBXa、DSX、DMX
Prophet 5
Farfisa Organ
Roland Strings

Fairlight C.M.I.のC.M.I.とはコンピュータ・ミュージカル・インスツルメントの略称で、当時はまだ珍しかった
デジタルサンプリング、波形編集そしてシーケンサー機能を兼ね備えたワークステーションです。
似たような機能をもつマシンでシンクラヴィアというものもありました。どちらも当時数千万円の価格で
到底シロウトには手が出せない代物でした。フェアライトのほうは主にヨーロッパのアーティスト
に好まれたようです。(ピーター・ゲイブリエル、ケイト・ブッシュ)
日本ではPSY・Sの松浦雅也氏が使っていたのが有名でした。


(おまけ2)
タイトル曲Crisesの導入部は曲を聴いてもらえばわかると思いますが、
Tubular Bellsの導入部のヴァリエーションになっていることが分かります。
もしこれを同じようにピアノの音色で弾いてみたらどうなるかやってみました。
もちろんまともに弾けないので「打ち込み」なのですが・・・・(^^)
結構面白いです。

Crises 導入部 (MP3)


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