Five Miles Out (1982)
ファイブ・マイルズ・アウト


Five Miles Out

Taurus U
Family Man
Orabidoo
Mount Teidi
Five Miles Out

私がはじめて買ったオールドフィールドのアルバムで、個人的に非常に思い入れの強いアルバムです。
A面すべてを使った25分にも及ぶTaurus Uは数ある彼の大作のなかでも
トップクラスのクオリティーを持っています。ロックビートを基調にしつつ、トラッドフォーク、
エレクトロニックポップの味わいを交えた万華鏡のような作品となっています。
B面に収録されたFamily Manは翌年ホール&オーツがアルバムH2Oでとりあげ
シングルカットされて全米でヒットしました。

このアルバムで特筆すべきはヴォーカルのマギー・ライリーの存在感です。
Platinumからヴォーカル曲に本格的に取り組み出したオールドフィールドは自分の作風に
マッチする声を模索していたと思います。前作QE2ではスキャットだけの参加だったのですが
きっと手応えを感じたのでしょう。以降の2作においてもライリーとのコラボレーションが
アルバムの軸になっています。個人的にも彼女の歌声は大好きです。


おまけ1

初めてオールドフィールドのLPを買った私がまず圧倒されたのが、見開きジャケットの内側に
びっしり書きこまれたトラックシートです。当時は24チャンネルのマルチトラックレコーダーで
録音していたようですが、各トラックにオールドフィールド自身の字で乱雑に書きこまれた内容を見ながら
聴くTaurus Uは格別の臨場感がありました。

音楽的に惹かれたのは「ケルトのにおい」です。それまでTubular Bellsのイントロしか知らない
私はオールドフィールドの音楽のベースにトラッドがあることは知る由もなく、このいままで聴いたことのない
しかしどこかで聴いたことのある独特の雰囲気に一発で魅せられてしまいました。
それから、この世界にのめりこんだのは言うまでもありません。
1990年前後、エンヤの世界的ヒットで日本でもケルト音楽が注目されはじめたのですが
私としては「ふーん、いまごろ何言ってんねん」って感じでした。(^^;


おまけ2
 TAURUS II トラックシート
(約250kB)
トラックシートの拡大版です。デジカメで撮ったものを繋ぎ合わせているのでそんなにクリアではないですが
少しは見やすいかと思います。


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