Tres Lunas (2002)
トレス・ルナス


聴き始めの感想バージョン


Misty
No Mans Land
Return To The Origin
Landfall
Viper
Turtle Island
To Be Free
Fire Fly
Tres Lunas
Daydream
Thou Art In Heaven
Sirius
No Mans Land - reprise

2000年以降、「MusicVR」なるインタラクティヴゲームの制作にかかりっきりだったオールドフィールドの
21世紀最初のオリジナルアルバムは、そのゲームのイメージアルバム的意味合いのある小品集となりました。
アルバムの宣伝文句は「Chill Out」。
これはクラブなどで熱気をクールダウンするために流されるリラックスした音楽のことを指すようで、
いわゆるニューエイジミュージックのクラブ版といったところでしょうか?
確かにこのアルバムでの打ち込みのビートにのせて静かなメロディーが提示されていくところはChill Out的なのでしょう。

サウンド的にはギターの出番が少なくて個人的に物足りなかった前作The Millennium Bellよりは前々作Guitarsが雰囲気が近い
かも知れません。主旋律の多くでマイク独特のあのギターサウンドが聴けるのはファンとしてはうれしいところ。
また、グランドビートをバックに演奏されたThe Songs Of Distant Earthにも近いものがあると思います。
でもThe Songs Of Distant Earthがある意味力強さをもつ音楽だったのに比べ、このアルバムは浮遊感漂う感覚で
優しさ(または寂しさ)を前面に出してように思います。ここのところは好みが分かれるかもしれません。
実際のところ40代後半を迎えたオールドフィールドの等身大の姿が反映されているような気もします。
全体的にはよりシンプルになっている感じ。

アルバムの構成は小品集ではありますが、いつものオールドフィールドのアルバムと同様に
いくつかのメインテーマを軸に変奏していくスタイルをとっており、
アルバムとしての統一感を保っています。
唯一のヴォーカル曲はJude Simという女性ヴォーカリストをフィーチャーしたさわやかなポップソングで
個人的には好きですよ。
印象的な曲はタイトル曲Tres Lunas、静かなピアノで始まる3拍子のDaydream、重厚なThou Art In Heaven
といった後半の曲たちでしょうか。個人的にはもっとドラマチックにしてもらってもいいかなと思いますが、
「Chill Out」なのでしかたないかなぁ。

その他ヴォーカルにはサリー・オールドフィールドとアマーが参加しているようですが
まだどの部分で歌っているのか把握できません(^^;



しかし、ウチのHPでとりあげている「3」拍子と「の歌」のどちらもがタイトルに入っているなんて!!ウレシイ(^^)


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