外間隆史


St. Bika
GEMMATIKA Records RSCG-1011/1012 (2000)

Disc1 サンビカ/箱の家/永遠の日曜日/ヒア・イン・ザ・スカイ
     白いバラ、母そして慈しみ/小石/主は月の木にそよぎて/スウィート・ウォーター


Disc2 Radio St. Bika/グッバイ・メランコリー〜火星からの帰還

とても不思議な作品。プログレッシヴ?、どちらかというと環境音楽に近いのかも。
前作裏庭でも独特の浮遊感があったのは確かですが、本作はそれがさらに増幅されて、
まるで夢のなかの出来事のように音と言葉が浮き上がっては消えていく印象があります。
手段として使っているのはナレーション(朗読)、またはつぶやきのようなコトバの羅列をインストルメンタルに絡める方法。
この辺は昔の遊佐未森さんのアルバムに寄せたショートストーリーを思わせる部分もあります。
もちろんメロディーをもったヴォーカル曲もあるのですが、それもトータルな作品の一部分として機能しているという感じです。
ヴォーカリストは外間氏本人、トニー・マンスフィールド、遊佐未森、古賀森男、ジェーン・シベリー、オリガといった面々ですが
リードヴォーカルをとるのは外間氏とトニー・マンスフィールドがほとんどです。
声の参加は麻生裕未、いしだ壱成、とよた真帆、片岡礼子など。
Disc2のRadio St. BikaはDisc1の内容を再構成してラジオ番組形式にしたものですが、ひょっとしたらこちらがメインなのかもと
いう気がします。ラジオのように聴き方によっては聞き流せるし、聞き入ることもできるような作品を作ろうとしたのかもしれません。


BACKYARD(裏庭)
GEMMATIKA Records RSCG1002 (1999)

裏庭/モランディのテーブル/クリプティック・ワールド/雀とシャベル
カフェ・ウラジオストック/空のラジオ/火星のメランコリィ/フライング・バック・トゥ・マイ・バックヤード


遊佐未森さんのプロデューサーとして知られる外間さんの作品です。
歌もの6曲、インスト2曲という構成で、ヴォーカルは本人の他、
遊佐未森、ジェーン・シベリー、オリガの3人が1曲ずつ担当しています。
内容はピアノソロあり、遊佐未森風あり、ロック風ありとバラエティーに富んでいますが、
いかにも外間さんらしいメロディとサウンドになっています。(といっても知らない人には全然わかりませんが...)
気に入っているのはジェーン・シベリーの歌う雀とシャベル、ブギー調の火星のメランコリィといったところです。


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