Steve Winwood


About Time
(2003:CD)


Different Light/Cigano (For the Gypsies)/Take It To The Final Hour/Why Can't We Live Together/Domingo Morning
Now That You've Alive/Bully/Phoenix Rising/Horizon/Walking On/Silvia (Who Is She?)

スティーブ・ウインウッドといえば'80年代中期に発表した大ヒット作Back In The High Lifeが有名ですが、その後は若干地味な活動で
最近はとんと音沙汰が無かったのですが、突然?の新作発表です。
ここにはヒット曲を連発していたころの洗練されたサウンドはありません。またお得意だったミニムーグのソロもありません。
ではここでは何があるかというとズバリ「ハモンドオルガン」です。
バンドはウインウッドの他はギターとドラム、それとわずかなゲストプレイヤーという超シンプルな構成。それだけにハモンド弾きまくり状態とも
いえますが、それだけが浮いているわけでもなくすごくしっくりしたバンドサウンドになっているような気がします。
曲はジャケットからもイメージできるようにラテン系パーカッションを取り入れたものが多いようです。
かといって聴いた感じ暑苦しくは感じなくて、いかにもウインウッドらしいメロディーが活きているのはさすが!
ウインウッドのヴォーカルは一時期よりは少しおっさんぽくなったかな??でもソウルフルな味わいは昔と変わらずなのでご心配なく。

ウインウッドの日本語サイトはここが詳しいようですので興味あればどうぞ。


Arc Of A Diver
ダイバーの軌跡
(1980)

While You See A Chance/Arc Of A Diver/Second-hand Woman/Slowdown Sundown
Spanish Dancer/Night Train/Dust


元トラフィックのメンバーでシンガーソングライターでキーボード奏者のスティーヴ・ウインウッドの1980年発表のアルバム。
彼は'85年にBack In High Lifeという大ヒット作がありますが、この作品はゴージャスさはありませんが
渋いアダルト・コンテンポラリーな曲が揃っています。
私がこのアルバムを買うきっかけはヒット曲While You See A Chanceのインパクトが強かったからです。
特にウインウッド独特のシンセソロ(ミニムーグ?)が好きなんです。ピッチベンドを駆使した節回しはシンセという機械に生命を
吹き込んでいるようです。また全曲ウインウッド自身の一人多重録音というところにも惹かれました。
このころはまだこういうことをやっている人が少なかった時期なので興味があったのです。
アルバム収録曲ではディスコビート(^^)にフュージョン風のサウンドが今では懐かしいSecond-hand Woman
穏やかなアコースティックギターにハモンドオルガンが淡く色づけしているバラードSlowdown Sundownや、
スローなシンセによるアンサンブルからなるDustなどがお気に入りです。
こういった多重録音はどうしても無機質っぽくなるものですが、ウインウッドのソウルフルなヴォーカルがあるため
逆にちょうどバランスがとれたカタチになっていると思います。


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