ヤバかった話その2
私にはT君という友人がいます。現在二児の父親の身でありながら
未だに年間の映画鑑賞本数が百本を越えるという
筋金入りのマニアです。
そんな彼が映画館で遭遇したエピソードを。
その1
学生時代のある日、池袋の名画座に行ったT君。
お目当ては「風の谷のナウシカ」。
初公開から一年ほど経っていましたがまだ人気が高く、
ちょうど夏休みだったこともあり 初回からたいへん混雑していたそうです
やっとの事で最前列の端にに空席を見つけたTくんは そこに座りました。
そして上映開始・・・おや、始まったのに誰かが喋ってるぞ、と思った T君、
声の主を捜しました。喋っていたのは彼のいる最前列の中央に座っていた女。
そして、彼女は誰かと喋っていたのではなく
画面上のナウシカのセリフを同時に言っていたのです。
驚いているTくんをよそに、画面が変わって「じじい1」のセリフになると、
彼女の隣に座っていた男がそのじじいのセリフを言い始めます。
別の登場人物が出てくればまた別の男がそのセリフを言い・・・
なんと最前列に座っていたT君以外の連中は全員が
役が決まっていて画面に合わせてセリフを言う
人達だったそうです。
映画よりそいつらを観ている方がおもしろかったとT君は言っておりました。
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