マフラーが完成し喜んで居たのもつかの間 天国の次には地獄が待ってたんです。
Bi−TURBOを購入したのが去年の11月で、購入時しっかりエアコンのチェックは
したのですが、約半年冬〜春の時期だったのでクーラーの必要も無く乗ってたのですが、
4月の初めともなると天気の良い日には車内も結構熱くなり、クーラーを入れた所、
全然涼しくなく逆に外気導入モードではエンジンからの熱風が吹き込んでくる始末。
エアコンのガスが抜けているだけだろうと行き着けのスタンドでガスを入れてもらい、
その時はクーラーも効くようになり、別にそれで済んだのですが、1ヶ月も経たない内に
また、元の熱風しか吹き出さないエアコンに逆もどりしてしまったのです。
これはおかしいと思い、ニコルに持ち込み調べてもらった所やはりエアコンの
ガス漏れで本格的に直すと30万との見積りに唖然としてしまいました。
何でも、A/Cコンプレッサーとそれに接続されているホースや新冷媒に対応した
レトロフィットキット(特殊ゴムで出来た接続部のOリングだそうです)を
交換しなければならず、全て ALPINA製って事でした。
心の中でA/Cコンプレッサーは他のE34と何が違うんだよって思ったんですが、
怒りと悲しさをこらえつつ、ニコルの担当の人にちょっと修理お願いするのは
ボーナスが出たらと言って部品番号をしっかり聞いて置いたのです。
30万の見積りを聞いた瞬間心の中にひらめく深い意味があったのです。
それは小澤さんがHPで部品の個人輸入をお手伝いして下さっていて、自分で
部品を個人輸入し自分で修理すればだいぶ安くなるだろうって思いです。
早速、小澤さんに連絡し、部品の見積りを貰ったのです。
コンプレッサーはリビルトでホースはALPINA純正で価格は下記の通りでした。
A/Cコンプレッサー:$359.00− (コアチャージ$125)
A/C ホース A:$163.56−
A/C ホース B:$237.33−
航空便送料:$150.25−
TOTAL:$1035.14−(このうち$150.00は返金)
日本円で14万ちょっと(コア代金から返送料を引いた約\1,5000は戻ってくるので
実質\130,000弱)ですから、これならニコルでA/Cコンプレッサーのみの
価格より安い!!
即、注文を入れました。
部品の到着を待つ事3週間、この間 ドイツのALPINAからアメリカの業者に
輸送中ホースの断熱材に潰れが発生してしまい、対応の仕方についての質問など
が入って個人輸入初心者の私としてはハラハラ ドキドキの3週間でした。
そんな事も有りながら、ようやく部品が到着し箱を開梱して問題のホースを見ましたが、
思ったほどひどい潰れでも無く、ちょうど潰れている位置が車体側で取り付ければ
隠れてしまいそうだったので安心しました。
さて、交換に当たって作業順序を確認しなくては始まりません。
ジャッキアップし、フロントグリル、アンダーカバーを外しホースの取り回し、
A/Cコンプレッサーの取り付け位置を確認して頭が痛くなりました。
Bi−TURBOの名前の通り、ターボ車で吸入空気を冷やすために ドでかい
インタークーラーがフロントに居座っており、その後ろにエアコンのコンデンサーが
あるのです。コンデンサーからのホースはインタークーラーとコンデンサーの中間に
接続部があってバンパーを外し、インタークーラーを外さなければ、交換出来ない
のです。
更に、インタークーラーのパイピングがエンジンの補機類の下を這っているので
エアークリーナーBOX共々、外さなければならないのです。
大変な作業だと思いながら、これをやれば天国が待ってると自分に言い聞かせ、
作業の日程を決めました。
仕事柄、出張が多く出張日程と にらめっこ しながら土日の2日で作業を
することにしました。
予め、行き着けのスタンドからクーラーガス注入機をR12フロンガス5本を
購入する時に借りてきて作業開始です。
先日、アンダーカバー、フロントグリルは外して置いたので、ヘッドライトユニットと
バンパーを外します。
余談ですがフロントグリルを外したBMWはBMWでは無くなっちゃいます。
どんな車でもそうかも知れないのですが、アメ車だかドイツ車だか日本車なのか
さっぱり分からない無国籍車にしばらくなってました。
そんな状態で走っていると、対向車のドライバーが不思議な顔して見るので笑えました。
さて、ヘッドライトユニットは比較的簡単に外せたのですが、バンパーを外すのに
ボルトが固着して外れません。5年落ちの車で それまで外された事の無い
ボルトですし、ましてやバンパーを固定しているボルトなので仕方ありませんが
固いの何のって、CRCをたっぷり吹きかけ、6角レンチにパイプを掛け、力を
倍増するようにして力一杯まわすとパキンッ!と言う音と共に緩んでくれました。
もう少しでナメてしまう所で残りのボルトを外すのが不安になりましたが、再度
CRCを吹きかけ、残りの3本のボルトも外しました。E34のバンパーはこの
ボルト4本のみで固定されていてサイドはスライドさせれば外れる様な構造の
取り付けでした。
後から気が付いたのですが、バンパーは車体にBOGEのショックアブソーバーを
介して取り付けられており、少々ぶつけたくらいでは、このショックアブソーバーと
サイドのスライド取り付けによって損傷が少ない様になっているのです。
国産車の大半がモノコックのプラットフォームに直付けなってるのに凝った作りに
なっていて感心しながらBMWの設計に心の中で拍手をしてしまいました。
良く聞く話にBMWと国産車が事故った時、BMWは何とも無いのに国産車は
グッシャリいっちゃっ
たっていうのもここら辺の作りの差ではないでしょうか?
しかしALPINAのバンパーは
重い重い!!
E34のでかいバンパーに
エアースポイラーが
付いているため一人作業では
やっとです。
ボディにキズを付けない様に
引きずり出し、ようやく
インタークーラーと御対面です。
Bi−TURBOは他のALPINA
エアースポイラーと違って
インタークーラーに走行風が
当たる様にスリットが入って
いるのですがそれでも
インタークーラーの半分より
下しか走行風が当たりません。
上半分はちょうどナンバープレートが取りつく部分の裏側にあり、ナンバープレートを
移設しバンパーを切り欠けば効率は上がるのでしょうが、ALPINAはそこまでは
やってくれてませんでした。
自分もBi−TURBOのバンパーを切り欠く勇気はありません。(笑)
インタークーラーを支えている4本のボルトとパイプ接続部を外しフィンを曲げない様に
外します。
当然、インタークーラーの走行風の当たるところは飛び石や虫で汚く塗装が剥げて
しまっているため、この機会にきれいにフィンを掃除しブラックのスプレーで化粧直しを
して置きました。
さぁ ようやくA/Cコンプレッサーを外そうと気が早りますが、Bi−TURBOは許して
くれません
インタークーラーとTURBO、エアフロのパイピングを殆ど外さないとA/C
コンプレッサーが外せないのです。無理矢理と言っていいほどTURBOを搭載した
車なので(それもツイン)パイピングも知恵の輪状態っ! 一本、一本外し方を
考えながらなんとか外しました。
これでようやく、B10 3.5/1 状態(?)作業性ではノンターボのB10
3.5/1が
うらやましく思いました。A/Cコンプレッサーの取り付けはどの車も同じで
高圧側、
低圧側のホースを外し、電磁クラッチのコネクターを外しエンジンに取り付いてる
2本のボルトを外すだけです。
ただコンプレッサーの重さには気を付けなければなりません!!。
単体で10kgもあるのです。車体の下に潜っての作業のためもう少しで顔面直撃
ニヤミス状態でした。
(実はチョット顔面で受け止めてしまったのですが...)そんな事もありながら
A/Cコンプレッサーが表舞台に顔を出してくれました。
ここで、いやーな予感が頭の中を通り過ぎたのです!
個人輸入したコンプレッサーと
何か違うんです!!
開梱した時、輸入した
A/Cコンプレッサーには
センサー類なんか付いて
いなかった気が...
やはり予感は的中でした。
輸入したコンプレッサーは
マニュアルエアコン用なのでしょう、
センサーも何も付いていません。
電磁クラッチの+線にギボシ端子が
付いてるだけ、一方壊れて
取り外したコンプレッサーには
コンプレッサーの異常加熱を
検知すると思われる温度
センサーが付いているのです。
しばし凍り付きました!バンパーはもとより、相当の部品を外した後の出来事
ですから...
このまま 元に戻し、輸入したコンプレッサーを返品交換するなんて、とてもじゃないけど
出来るはずありません。
良く調べて見ると、違うのはセンサーが有るか無いかだけで、コアは一緒の
物でセンサー取り付け
部も有りました。電磁クラッチ部は同じでしょうからセンサーを壊れた
コンプレッサーから外し、電磁ク
ラッチの線に半田付けすればOKだろうとセンサーを移植しました。これで
新旧合作コンプレッサーの
出来上がりです。ここまでで陽も暮れて来た事だし、明日 取り付け作業する事にしました。
朝、早起きし取り付け作業の開始です。高圧側ホースを新品と交換し、後は外した
作業の逆をやれば良いだけですので取り外し作業より短い時間で作業は進みました。
インタークーラーを取り付けた所で、冷媒のフロンガスを入れる事にしました。
(早く涼しい風が吹き出すのを確認したかったのです。)エンジンをかけてスタンドから
借りてきたガス注入機を低圧側ホースに接続しエアコンスイッチを強風目一杯にします。
ガスメーターを確認 アレっ! ガスが全然入って行かないっ何でっっ!?
コンプレッサーを見ると電磁クラッチがONしていません!
やはり新旧合作のセンサー移植作戦は失敗だったのか...
としばし頭の中が空っぽになってしまいました。
...ふと何故か頭の中に
センターコンソールの
ドライビングコンピュータに
AIR−TEMPモードが
あることを思い出し、
確認してみる事にしました。
ドライビングコンピュータの
示した数値は−35℃!
頭にピンと来ました。
電磁クラッチがONしない理由は、
コンピュータがおせっかいにも
"外気温が−35℃なのに
クーラー掛けるバカ居ないだろっ!"
って言わんばかりに電磁クラッチに
電気を供給しなかったのです。
ではなぜ外気温が−35℃になっているのでしょう? 答えは簡単 E34のバンパーの中に
外気温センサーが取り付けられているのです。
向かって右側のヘッドライトウォッシャーの下あたり、小さい穴が開いていてそこに
外気温センサーがあるのです。
逸る気持ちを押えられず、バンパーを取り付ける前にエアコンのガスを
入れようとしたため、そのセンサーの存在をまるっきり忘れてしまっていたのです。
バンパーを仮付けし、センサーのコネクターを接続しもう一度、AIR−TEMPを
確認すると徐々に温度が上がっていきます。その温度上昇のスピードの遅い事!
30分してようやく15℃に達しました。
オートエアコンの目盛りの最低温度は16℃ですから16℃に達すれば電磁クラッチが
ONするはずです。
...15.5℃になった時、カチッという音がエンジンルームからしました。
エンジンルームのA/Cコンプレッサーを見てみると、電磁クラッチがONし、
コンプレッサーを回していました。思わずうれしくなってしまいました。
しかしコンピュータも本当におせっかいですよね!
外気温が15.5℃以下だとクーラーを効かせないなんてっ。
暑がりの人はどうするんだって感じですが実はこの外気温にはウラがあるんです。
外気温と言ってもセンサーが取り付けられているのはバンパーの裏側で周りには
ラジエーター、インタークーラー等の熱源があるため、真冬でない限りクーラーは
ONしてくれるのです。
E34お乗りの方でエアコンが効いたり効かなかったりする場合AIR−TEMPを見て下さい!
もしかすると15.5℃以下になってるかもしれませんよ。
コンプレッサーが回ってくれれば、フロンガスは入ってくれます。結局全くの空状態から
買ってきた5本のフロンガス全て入ってしまいました。
後でニコルから聞いた話ですが、5〜6本は入るそうです。
エンジンルームからの熱風を浴び続けたあと、車内に戻るとそこは天国でした!!。
吹き出し口からガンガンに冷えた涼しい風が勢い良く出ています。嬉しさと作業の疲れが
出たのでしばらく涼しんだ後、バンパーを取り付け、ヘッドライトやグリルを取り付け完成です。
正味2日の作業でしたが、後はホース接続部からの漏れがなければOKです。
作業終了後の1週間は大した用事も無いのにBi−TURBOを使い、エアコンの
作動状態を確認する日々が続きました。(笑)
今まで原因不明で動かなかったフロントグリル内の電動ファンが突然動き出し、
電動ファンのON、OFF制御は、A/Cコンプレッサーの温度センサーのフィードバックに
よって行われている事が判明し、今回の1つの修理で2つのトラブル解決となって喜んでます。
それから3週間、今も快調にエアコンは作動してくれています。本当に暑くなる前に修理が
完了して良かったと思っています。
この後、フロンガス注入においてガスが抜けきった場合ガソリンスタンドのフロンガス
注入機で行うと管内に 大気(水分等)が混入し、真空引きをしないとコンプレッサー
破損 や腐食を招く結果になると言う下記のご指導を戴き、私も早速、電装屋さんで
真空引き をやって貰いました。(5,000円弱でした)
念のため戴いた情報を皆さんのためにUPさせて戴きます。
■こばさんからの情報提供内容
真空引きをしないと、
1.高圧圧力上昇
冷媒は液化しても空気は液化しないのでコンデンサに
ガス状態で 残留してしまい、その空気の容積分だけ
コンデンサの液化させる 面積が減り、熱交換率が
低下し、高圧圧力が上がり、冷えなくな ります。
2.エキパン凍結
Hamanoさんが書かれてるように空気に残った水分が
凍結します。 つまって冷えなくなります。
3.金属腐食
水分と冷媒が化学反応して塩酸を生じます。アルミ、
鉄、銅など を腐食させます。
この錆がエキパンなどの詰まりの原因にもなり ます。
■西下さんからの情報提供内容
エアコンを自家作業された方で真空引きをしていないのなら、 出来るだけ早めに
ガスパージして真空引き&チャージされた方がいいと思います。
大気とフロンが混合していますと、性能低下だけではなく、ガス 回路の中で
混合大気中の水分が凍結し、最悪の場合回路閉鎖や 膨張弁の損壊につながります。
真空引きが十分でない場合にもそうなる可能性がありますが、 わずかな量であれば
ドライヤーで吸着されます。全く引いていない と保証の限りではありません。
おせっかいのようですが、後々大物(コンプレッサー等)が危険 になったりすると、
せっかくの情熱作業が.....と思いまして。
R12ではそれくらいで済むけど、代替フロン(R134a)だと、 水分と反応して、
強酸のフッ化水素が発生して、コンプレッサーが いかれるのです〜。
...と言う事でエアコントラブルはクリアーし、快適に夏を 過ごす事が出来ました。皆さん、
情報提供有り難うございました。