カーボンパーツ製作 Part 2 エアーインテーク編


カーボンパーツを作る訳は・・・
必要な部品が市販されてないから。
そうなりゃ、作るしかないでしょ(笑)
と言うわけで、エンジンを少しでも冷やすため、オイルクーラーに
走行風を当てるためのエアーインテークの製作です。



先ずは無いものを作るためには、型作りから!
前回のキャブレターヒートガードはバルサで製作したのですが、
いくらバルサが削りやすいからといって結構大変なのと、バルサは削った後に
少し毛羽立っちゃうので、今回はダンボールと粘土で製作します。


ダンボールの芯に粘土を盛った状態がこれ。
そうそう!
ダンボールと粘土で作る理由がもうひとつ。
今回は、型が後から抜けない形状なので、型を壊して抜かなきゃならないからです。


離型のPVAを塗ります。
いつも思うのですが、水に解けるビニールって不思議だと思いませんか?
このおかげで、綺麗に離型出来る訳なんですけど(汗)


PVAが完全に乾いたら樹脂を塗ります。
これが内側のクリア層になるわけです。


樹脂が半乾きの状態になったらカーボンクロスを貼っていきます。
箱型なので、上下半分ずつ、あらかじめシワが寄らないようにカットしたものを
用意して貼っていきます。
カーボンシートの手前にバラバラにならないように紙テープが貼ってありますが
これは、内側もカーボン地が見えるので内側が表?になるためです。


反対側から見るとこんな感じ。



裏表のカーボンを張ると、こんな感じです。
樹脂が固まる寸前が、粘着力が強くて良いんですが早まると粘着力が少なくて
張力に負けて、剥がれてくる場所があったりして、結構タイミングが難しいですね。
パラフィンの入ってない樹脂(ノンパラ)なら完全に硬化しないので、
時間があれば、ゆっくり待ってって事も良いんですが・・・
冬の外でに作業は、なかなか硬化しなくてノンパラ樹脂でも大変です(^^;;)


中間はグラスマットで。
このグラスマットにも数種類あってあまり番手の大きいものを選ぶと厚くて固くて
上手く馴染まないんです。
後ろに馴染まないシートをカットするハサミが見えるでしょう?(爆)


中間層の樹脂は透けを防止するために、黒のトナーを入れて真っ黒な樹脂にして
塗っていきます。
こちらも、あまり前の樹脂の硬化が甘い時に塗ってしまうと折角のカーボン地に
黒の樹脂が入り込んで、カーボンの縞模様が消えちゃいます。
何で知っているのかって?! ・・・ それは何度も失敗しているからですよ(汗)
失敗は成功の母! 挫けないで、失敗を次に生かすことが成功の秘訣です!


今回は3プライなので最後のカーボンクロスを貼り付けます。
今回は手前が表として見えるので、紙テープは裏側に向けなきゃダメです。



やはり外が寒くて粘着力がイマイチでちょっと浮いて来ちゃいますね。
何度も押し付けて、固まるのを待つしかありません。
日も暮れて体も冷えて来ちゃいました (>_<)


裏表にシートを張るので立てていましたが、立てたままよりも横にしたほうが
樹脂がフラットになって、後からの研磨が楽なので、横にしてトップコートの
樹脂を塗っていきます。
なんとなく鰻の蒲焼みたいです(笑)
最後のトップコートには、パラフィンを入れます。
パラフィンが樹脂と外気を遮断する役目をしてくれて、完全硬化する訳です。


丸一日は乾燥させて、完全硬化したらガンガン削ってフラットにして行きます。
結構、凹凸があるのでトップコートは厚めに塗らないとカーボンが露出しちゃいます。
もしも取りきれない凹みなんかがあったときはパラフィンを削って落とせば
凹みに再度、樹脂を流し込めばOKです。
サンドペーパーの番手の荒いものから最後は1500番までひたすら研磨して
最後はコンパウンドで磨けばピッカピカになりますよ!


エアーインテークの装着前(左)と装着後(右)です。


内側も綺麗にカーボンの地が出てるでしょ!!


フロントフォークで見えにくいですが、後ろ側は角度が付いていて
走行風はしっかりオイルクーラーに導かれるようになっています。


カーボン エアーインテークの完成♪

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