SqueakでComSwiki!!

SWiki

ComSwikiとは

Swikiの新バージョン。Comanche(PWSの新バージョン上)に作成されています。 まだベータ版ですが、近々こちらが旧Swikiにとってかわることでしょう。

数々の新機能が付け加えられています。

XMLフォーマットによる文書の管理
旧SwikiではWikiによって生成させた動的なコンテンツを独自フォーマットで保存していました。ComSwikiではXMLで保存を行い、HTMLに変換されてブラウザに返されます。
編集ロック機能
インタラクティブにサイトの内容をどんどん変えていけるところがWikiの特徴ですが、いつ更新されるかわからないとなるとバックアップをとったりするときに大変です。そこで管理者が一時的にWikiに対しロックをかけて更新不可能にするのがこの機能です。
Upload Swiki
メールで「添付ファイル」を使うのと同じような感覚で、インタラクティブに作成したHTMLコンテンツに、任意のファイルを添付し、ComSwikiにWebブラウザからアップロードできます。特別なFTPソフトなど使わずに、どんどんブラウザからファイルをサーバにおいていけるのです。自作のフリーウェアの紹介HTMLに、ソースを添付してComSwikiに送るといった使い方ができます。
セキュリティ管理
旧Swikiでもユーザ名、パスワードによるページ更新のセキュリティのチェックを行うことができましたが、デフォルトの機能としては提供されていませんでした。今回は、XMLによる設定ファイルを管理者が書き換えることで、ロールや権限など柔軟にセキュリティを設定できます。
豊富なフォーマッタ
リストやテーブルなど、HTMLを直に書かずとも作成できるようになりました。よほど凝ったコンテンツでない限りEditモードでHTMLを書くことはもはやなくなるでしょう。
レンダリング
特定のタイミングでXMLで蓄積された動的コンテンツ群をHTMLに一括変換できます。アイデアが蓄積して書き込みが終わったWikiをスタティックなコンテンツにできるというわけです。

などなど。ぜひお試しください。

ComSwikiインストール手順

以下Squeak 3.xの場合で説明します。5つの簡単なステップで完了します。

0. Squeakを入手:

Squeakを手にいれてください。最新版は3.5です。

リリース時期によってSwikiの対応バージョンがちょっと古い場合もありますが、上位互換なのであまり気にせずに最新で試してみてください。

1. ComSwikiを入手:

現在はコードネーム"Harvest Moon"、version1.3です。どんどん新しくなっているのでこれも最新をとってくるのがいいでしょう。

http://minnow.cc.gatech.edu/swiki

からダウンロード!!

Squeak3.5以降であれば最近はSqueakMapからのダウンロードも可能です。Package Loaderを開き、'Comanche'をインストールしてから、'Swiki'をインストールします。この場合は自動インストールなので手順4に飛んでください(ランチャも勝手に立ち上がります)。

ちなみにminnowのサーバもComSwikiです。

バイナリとソースのダウンロードができますが、ハッキングを生業とするあなたにとってお勧めはソースです。よって以下はソースを取ってきたとして説明します。

2.Squeakのルートファイルディレクトリに上記のファイルを展開:

展開すると、swikiというディレクトリができます。 Squeakのディレクトリ下に置いてくださいね。

swiki
        Com**Swiki**.cs  (ソース)
        +default
        +forward
        +imged
        +refs
        +docs

といった形で展開されます。

3.ソースをファイルイン

Squeakを起動し、ファイルリストからチェンジセット形式で提供されているソースをファイルインします。(ファイルインの仕方などは 、HappySqueakingをご覧ください)。

4.Swikiのサーバの実行

ComSwikiではGUIベースでのサーバの実行が可能になっています。
ワークスペースで、ComSwikiLauncher openAsMorph (MVCプロジェクトの場合はopenMVCView)と"do it"します。ランチャが立ち上がるので、startを押してください。 ポート番号は御自身の環境にあわせて適当に修正します。

これで立ちあがります。以前に比べるとなんと楽なことか。

5.Access、Edit、Add、Search + Upload !!!

あとは、Wikiの機能を満喫するだけです。 URLは、ポートを8080にした場合では、http://localhost:8080/となります。(localhost部は環境に合わせて適当に変えてください)。ブラウザはこんな感じの画面になったかと思います。

リストされているWikiの中から好きなものを選び、存分にWebブラウザ上からすべてのコンテンツの編集、追加、検索を行ってください。(ページ上部のeditメニューを選びます。)

その他、いくつかのTips: (参考:旧Tips)

1. 自分用のWikiディレクトリを作る

デフォルトではドキュメントルートとなるSwikiディレクトリ以下にdocs、refs、imged、forwardの3種類のWikiが用意されています。

これらをそのまま使用してもかまわないのですが、やはり自分用のWikiを作成し、そこのページが書きかわるようにしたほうが、今後の拡張性、メンテナンス性も確保できます。

ComSwikiでの新規Wikiの作成は非常に簡単で、ブラウザ上から管理ツールを立ち上げることでインタラクティブに行っていくことができます。

AdminToolの起動:

ブラウザからおもむろに http://localhost:8080/admin/help#getStarted と指定します。なんともポップな画面が立ち上がってきます。(初期のユーザ名、パスワードは、それぞれadmin、passwordです)。

左側が現在利用できるWikiのリストです。上部が各種設定を行うためのメニューになっています。

"Create"を選びましょう。Wiki名を聞かれるので適当な名前を付けてください(英数字)。下部の"creatre new Swiki"ボタンを押せば、もうできあがりです。

確認:

http://localhost:8080/ を再読み込みしてください。あなたの作成したWikiがリストされているはずです。Wiki名をクリックすると白紙の画面になります。さあ、あとはご自由にどうぞ。

2.ユーザ名、パスワードの設定

デフォルトの状態では、特に制限なく任意のページの変更ができてしまいます。これではちと不安という方は、やはり管理ツールを呼び出しユーザ名、パスワードを設定することができます。

管理ツールから設定したいWikiを選択して"Security"を選びます。最初はadminさんのセキュリティが設定されているのみなのでこんな感じです。

セキュリティ設定画面では、デフォルトのPriviledge(権限)と、読み込み、書き込みの権限を個別に指定できるようになっています。

簡単に済ませたいのであれば、デフォルトを"Read Only"にしておいて、"Allow All"部分にユーザ名、パスワードを指定するのがいいかと思います。ユーザ名、パスワードはusername:passwordという形でコロンで区切って書きます。

"update security"ボタンを押せば完了です。

再び自分用のWikiに行き、editを試みてみましょう。ユーザ名、パスワードを聞かれるはずです。

4.編集時のフォーマットの書き方

"help"の"Editting Rule"を参照しましょう。いつか訳します。

と、思いきや、Swiki MLの管理人、Ichijoさんが訳してくれました。通常はこちらをご覧ください。

以下はかいつまんで主要なものを挙げておきます。

見出し
先頭に! 。!を続けて書くと大きくなります。(H1ならば!!!)。
リスト
-または#。#は番号つきリストです。続けて書くとインデントします。
水平線
_(アンダースコア)です。
テーブル
|で区切って書きます。| apple | orange| など。
リンク
*で囲みます。*http://www.squeak.org*など。
新規ページ作成
URLでなく適当な名前を*で囲むと、新規ページを作ることができます。*myNewPage*など。
追加ページ作成
先頭に+を書くと、同一ページに追加用フォームを作ることができます。

5.Squeak起動/終了にあわせて、ComSwikiを開始/終了

Squeakが立ち上がると自動的にComSwikiが開始されるようになっていると便利です。

Beta8からはshutdownで終了しておけば自動的に立ち上がるようになっています。よってこのTipも用済み。めでたしめでたし。

昔のやり方を実装したComSwikiStartUpの実装を置いておきました。興味のあるかたはご覧ください。ファイルインすれば自動的にスタートアップ/シャットダウンリストに追加されます。あとはイメージをいったんセーブして終了するだけですぐに使えるようになります。

6.HeadlessでのSqueakの起動

Headlessとは、画面をださない状態でSmaltalkを立ち上げることを指します。Squeakを開発環境でなく、単なる実行環境、Wikiサーバとして使う場合にはこのほうが便利でしょう。

Squeak.exe -headless squeak.image

また、Windows-XPの場合は、いったん下記のような形で実行することによって、サービスとして登録することが可能です。

Squeak.exe -service: "Swiki" squeak.image

最近はタスクスケジューラを使う手もあります。-headlessで起動するバッチファイルを作り、コントロールパネルから"タスク"を選び"スケジュールされたタスクの追加"でそのバッチを指定します。システム起動時にして、かつデフォルトの72時間終了をオフにすることを忘れずに。挙動が不安定なときはたまに自動的に落としてあげる設定にすると良いでしょう。

 
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