「千と千尋の神隠し」レポート

LAST UPDATED 6/9 2002

初日(2001/7/20)の第1回上映に「千と千尋の神隠し」を見に行きました。今回も「もののけ姫」の時と同じく広島宝塚会館。
「魔女の宅急便」DVDに1万個限定で付いていたチケットで見ました。
初回上映は9:30。「もののけ姫」は上映30分前に着いて立ち見でしたが、 今回は45分前に着いてぎりぎり座れました。(「もののけ姫」は宝塚3、今回は宝塚1で、映画館も前より広かった)
音響はドルビーデジタルサラウンドEX。サラウンド感は結構良かった。 東広島のTジョイではDLP上映されていますが、こっちでも見たいな。
広島宝塚では4スクリーンしかないのに2スクリーンで「千と千尋の神隠し」を上映してました。 この感じでいくと、「もののけ姫」の記録を抜くかもしれません。

感想
異世界ものですが、こういった話の場合、夢オチが結構あるので、心配してましたが、 さすがにそれは無くて安心しました。
今回は「もののけ姫」で封印した得意技を沢山つぎ込んで、とても面白い映画になっています。
美術も美しく、後半の電車のシーンの海などはCG処理も綺麗で、ずっと見たかったほどです。
予告編でカオナシのエピソードをほとんど見せたのは、まずかったと思いますが。
ラストがさっぱりしすぎてるという意見もありますが、そんなことないと思います。
ストーリーも「もののけ姫」より感動するものがありました。
初日舞台挨拶で、宮崎監督が最後の「おわり」のバックの絵を自分で描いたが、 何が描いてあるのか分からなかったといってましたが、確かにわかりませんでした。


DLP版
2001年9月、Tジョイ東広島へ「千と千尋の神隠し」デジタル上映版を見に行ってきました。
実は少し前にもTジョイ東広島へ行ったのですが、残念ながらその日はデジタル上映はなくて、しかたなくフィルムで見ました。
そのフィルムの状態がひどく、ボケるは、キズはあるは、キズのためか音声が光学トラックになっているはで、最悪な状態でした。
後日、Tジョイ東広島へ「FINAL FANTASY」のデジタル上映版を見に行きましたが、その後で「千と千尋の神隠し」もデジタル上映される 事が分かって、続けて見たのでした。

「千と千尋の神隠し」がデジタル上映されたのは、全国で4箇所しかありませんでした。
Tジョイ東広島もその中の1つで、「なんで東広島なんて田舎に」と思いましたが、電車で1時間ほどかけて行ってきました。
Tジョイ東広島は複合型スーパーのフジグラン東広島の中にあって、駅から離れた所にあり、バスもあまり通ってません。
最初に行ったときは迷いましたが、次からは駅から30分位歩けば到着できるようになりました。
やっぱり車で行くべきなのかな?
ちなみに、Tジョイ東広島でデジタル上映の設備があるのはスクリーン6のみで、劇場もあまり大きくありません。
音響設備は全スクリーン、ドルビーデジタルサラウンドEXが完備されていて、スクリーン6は、デジタル上映時には ディスクリート6.1ch無圧縮音声が使えるらしいです。スピーカーもBOSEの良い奴らしいです。
デジタル上映作品のデータは設置してあるパラボラアンテナで衛星から配信されるそうです。このシステムはここが世界初です。 (でも、問題があって使ってなかったらしいけど、今はどうなのかな?)

デジタル上映はDLPシネマで行われており、テキサス・インスツルメンツ社のDLPというデバイスを使った上映方式です。
「千と千尋の神隠し」はフルデジタルで製作され、DLPシネマ版は元のデジタルデータから直接DLPシネマ用のデータを 作成している(制作はイマジカ)ようで、フィルムを一切介さないため、非常に鮮明な映像を見る事ができます。
事実、上映された画面は、非常にクリアー。アニメ映画をフィルムで見たときに輪郭がボケたようになりますが、DLPではクッキリ。 元のデジタルデータの輪郭のギザギザまで見えてしまいます。
フィルムで見た時よりも色が濃かったですが、これはDLPの特性とセッティングの状態によるものだろうと思います。
ちょっと気になったのは、赤系統の色の中にある輪郭線がややガタガタになってしまっている事です。
これはクロマノイズと呼ばれるものに似ています。デジタルデータをハードディスクに圧縮記録した時に現れたのでしょうか?

とにかく、デジタル上映は素晴らしかったです。あの輪郭のクッキリさはフィルムに真似の出来ない所ですし、 何度上映しても傷つかないから、いつ見ても最高の状態で見る事ができる。
劇場側には負担が大きいですが、どんどん広げていって欲しいです。


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