メイン・アキュムレータの交換
メイン・アキュムレータの交換作業はそう難しいものではありませんが、
BXではモデルによって多少の困難を伴います。
TRI(セダン)/TRSを標準とした場合、
- GTI/TRI以後のブレイクモデルはエンジンのオイルパンが大きい。
→厚いレンチだと干渉します。ベルトタイプを使います。
- (おそらく)'87までのモデルには、プレッシャー・レギュレータの真下からサブフレーム後部まで、フレーム状構造があり、両側に高圧配管がサポートされている。
→事前に取り外しが必要です。
また、前回の交換時にきつく締め込まれている場合は、布や金属ベルトのレンチでは堅くて外れない事があります。
こういう時はチェーンレンチを使い、柄をハンマーで少しずつ叩いてやれば外れますが、上記の1. の場合はチェーンが入らない場合もあります。
結局、レギュレータのマウントボルトを緩め、本体を浮かせてからレンチをかけた事例もあります。
作業手順
- フロントをリフトアップしてウマを掛けます.
ウマはサブフレームに掛けた方が安全です.
BXはサイドブレーキが前に効くため、後輪に輪留めをしたほうが安全です.
- プレッシャーレギュレータのブリードスクリュー(←)を緩めます(1/2回転くらい)。
- これでメイン系の圧が抜けます。
写真はボンネット上部からのアプローチでスクリューにレンチ(12mm)をかけたところ。
レギュレータ本体から少し頭が浮いたように見えるボルトがブリードスクリューです。
インジェクションモデルだと、ホースやらダクトやらで手を突っ込むのが大変です。
- 車高調節レバーを最低位置にします。
- 車は前が上がってオスワリの姿勢となります。
前が上がったところで下に潜り込みます。
エアコンのホース(↑)が邪魔な場合は、ホースのクランプを外します。
- メインアキュームレータをレンチで緩め、取り外します。
- 先にシールのo-ringをマウント部分(↓)に嵌めてから玉を取り付けます。
o-ringにはLHMを少量塗っておきます。
慣れれば手締めで充分ですが、はじめは力がかけ難いので、少しだけレンチで締めてもよいでしょう。
- ブリードスクリューを締め、エンジンをかけて漏れがないか確認します。
LHMの量をゲージで確認します。
交換作業後にハイポンプが作動せず、車高が上がらない事が時々あります。
この時はエンジンをかけたまま、ブリードスクリューを開閉してやりましょう。