|
||||||||||
ハイドロニューマチックサスペンションは比較的容易に車高の調整をする事ができます。 しかし、車高調整は車体の下に潜り込んでの作業ですし、その「基準値」は車輪が接地した状態で接地面とサブフレーム間の距離を計測する事になっています。ディーラー向けのサービスマニュアルでは4柱リフトに乗せて行なう方法が記載されていますが、一般的にはちょっと難しいですね。 車輪を接地させたまま車体の下に潜り込める道具としてカースロープがありますが、これでは接地面とサブフレーム間の距離を計測する事ができません。そこで、カースロープを用いながら、基準値の計測を他の部分で代用する試みをしてみました。 今回の値には計測誤差・個体差が有ると思われますので、御自分の車でも計測してみて下さい。 レポートをお待ちしています。 |
||||||||||
![]() |
これがカースロープです。 工具店などで左右セット1万円弱で売られています。地面に置いてタイヤで乗り上げる単純な道具ですが、車高調整だけでなくオイル交換や簡単な点検などにも使える優れ物だと思います。 |
|||||||||
![]() |
今回使った道具
|
|||||||||
ハイドロ車の車高調整に関するミニ知識
今回の車両はタイヤサイズ1Michellin MXT 165/70/14, 圧2.1でした。 |
||||||||||
![]() |
フロント: まず、平らな地面でマニュアルに記載されている車高の基準値を測ります。車高はフロント・サブフレーム下面と地面の距離となっています。 マニュアル記載の基準値(マツダ及びヘインズで確認) 160 +10 / -7mm 写真はノーマルハイトの時のものですが、十分計測するスペースが有ります。 |
|||||||||
![]() |
この状態で、ロードホイール上縁とフェンダー間の距離を計測します。 フェンダー側の計測ポイントにテープなどを貼っておくと良いでしょう。 今回の車両では表のような関係にありました。
つまり、 (フェンダー〜ホイール間距離)- 約25mm がその時の「車高」に相当するものと考えられます。 ハイポジションでもこの関係は大体保たれています。 # 靴が見苦しくてスミマセン |
|||||||||
![]() |
リヤではリヤサイレンサー前にあるサブフレーム(チューブ状のもの)の最下部とタイヤ接地面の距離が「車高」とされています。円断面形状のため、L型定規ではうまく計測ができません。そこで、マグネット付きピックアップツールを使いました。サブフレームに磁石をつけ、ロッドを延ばして地面に当てます。この長さを測れば良いわけです。 マニュアル記載の基準値(マツダ及びヘインズで確認) 223 +10 / -7mm |
|||||||||
![]() |
リヤタイヤでは車高が下がるとホイール上縁がスパッツに隠れてしまいます。そこで、ホイール下縁とフェンダー間の距離を基準としました。
つまり、 (フェンダー〜ホイール間距離)- 約135mm がその時の「車高」に相当するものと考えられます。 |
|||||||||
![]() |
次にスロープに乗り上げて、あとは思う存分調整してください。 車高調整作業については当サイト協力スタッフの Factory M &H および nal's garage に良い記事がありますので、ぜひ御参照下さい。 (当サイトでは後日掲載の予定) |
|||||||||
(C)Yohsuke NARABAYASHI |