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HydroPneumatic Sphere Pressure Tester
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スフェアの内圧測定器

スフェア内圧を測定するツールはシトロエン整備書などで紹介されていますが、一般には専門工場などにしかなく、測定手技もコストを伴うものです。一方、DIYユーザーの先達には自作の圧測定器を製作されている方も居り、イベントなどで拝見するたびに羨ましく思ったものでした。

静的状態のガス圧測定器は、スフェア圧を測れるスケールのメーターとプレッシャー・リリース機構を持つ加圧装置、スフェアの保持装置があれば製作できます。今回はBX用ハイプレッシャー・ポンプとプレッシャーレギュレータを用いてスフェア内圧測定器を製作してみました。


システムのレイアウト
  1. HP(ハイプレッシャーポンプ)
  2. 6.35mmパイプ
  3. PR(プレッシャレギュレーター)
  4. 4.5mmパイプ
  5. ユニオン
  6. メーター
  7. リザーバータンク
    (前後パイプはビニールチューブ)


システムの全容

ベースフレームは組み立て式スチール棚の支柱(ファングル、30cm)と15cmの同形状の金具を使用しています。いずれもホームセンターなどで200円/本程度で購入できます。
この上にM8, 90mmのボルトを固定し、HPを取り付けました。

加圧経路

LHMで加圧される向きは写真のようになります。
HPとPRの接続には、BXのフローデスビとPRを繋いでいるJ字のパイプを使いました。

リターンの経路。

ブリードスクリューを開くとLHMはリザーバーに戻ってゆきます。

リザーバータンクには塗料の小分けなどに使う缶を用い、缶とチューブの接続には庭の水撒き用工作素材として売られているニップルを用いました。(ガーデニングのコーナーに有ります)

チューブは「耐油ビニールチューブ」として販売されているものです。

ニップルと接続する為のnネジが切られた樹脂のキャップが売られています。
HPとニップルの接続にはこのキャップを用いました。
耐LHM性については現在不明(笑)です。

次の難関はハイドローリック・パイプとメーターの接続です。

これにはエアツ−ル用ユニオン(1/4-3/8という規格)を使用しました。

適度な長さに切断した元のパイプ(4.5mm)をユニオンに通し、パイプ先端をフレアリングツールで広げます。フレアリングツールは3.000円内外で購入できます。

パイプの口周囲にハンダを流し込み固定します。今回はユニオン全体をバーナーであぶり、ハンダを接触させて溶かし込みました。くれぐれも火傷に御注意ください。

プレッシャーリリースからリターンする経路はプラスティックパイプ下の穴からです。ここは元々6.35mmパイプが接続されています。

献体から採取したパイプを適当に切断し、ビニールチューブをつなぎ、リザーバーへ接続します。

プラスチックパイプはリークバックの為のものですが、手回し加圧でしたらタマに少々漏れる程度です。私の場合、特に接続していません。

組み上がったレイアウト

ブリードスクリューを締め、HPプーリーの中心孔に入れたボルト(M8)をラチェットハンドルなどを用いて回転させます。スフェアは加圧され、メーターが上昇します。最初に止まったところが内圧になりますが、加圧していくと僅かに上昇を続けます。

ブリードスクリューを開けば減圧され、スフェアを取り外す事ができます。

確認作業として、リチャージ直後のスフェアで測定してみました。 充填圧と全く同じ圧力が計測され、かなり正確で実用的なものと思われます。

腕に自信のある方は見栄えの良い仕様にカスタマイズしてみましょう。下の写真はoku@BXORGの作成したものですが、容器には軍用の弾薬ケースを用いています。かなりコンパクトで格好良いです。



(C) K.Oku, K.Adachi, Y.Narabayashi

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