Back Numbers : No.82~雑想ノート



うーぴーの選ぶ`06ベスト20映画


<<2006年度ベスト20>>

1.【麦の穂をゆらす風】
1.【太陽の傷】
1.【ゆれる】
4.【グエムル -漢江の怪物-】
5.【あおげば尊し】
6.【紙屋悦子の青春】
7.【インサイド・マン】
8.【フラガール】
9.【グッドナイト&グッドラック】
10.【マッチポイント】
11.【博士の愛した数式】
12.【硫黄島からの手紙】
13.【嫌われ松子の一生】
14.【THE 有頂天ホテル】
15.【鉄コン筋クリート】
16.【花よりもなほ】
17.【明日の記憶】
18.【かもめ食堂】
19.【ハチミツとクローバー】
20.【カポーティ】
20.【気球クラブ・その後】

(次点)

【王の男】
【サラバンド】
【ストロベリーショートケイクス】
【ブロークン・フラワーズ】


<<ドキュメンタリー大賞>>
【ヨコハマメリー】

<<ドキュメンタリー特別賞>>
【市川崑物語】【映画監督って何だ ! 】【蟻の兵隊】【送還日記】

<<アミューズメント大賞>>
【LIMIT OF LOVE 海猿】

<<ミュージカル大賞>>
【レント】


【ゆれる】を観た時点で「今年観るべき映画はもう観てしまった ! 」と思ったのだけれど、その後、【太陽の傷】や【グエムル…】を観た時点で1位が入れ替わり、更に【麦の穂…】を観た時点でまた入れ替わってしまい……結局、年末にベスト20を集計する段になって再考してみるといずれも甲乙つけがたく、大変異例ではありますが、このような結果とさせて戴きました。【グエムル…】のみ4位にしたのは、1位にした3作品に較べて中盤若干テンポが遅くなるところがあるかもしれないなぁと思ったくらいで、実のところほとんど紙一重で大差ありません。
しかし今年度、ベスト21作品のうち2/3が邦画だったというのは、邦画が力をつけてきているということもあるかもしれませんが、低迷傾向にあるといわれているハリウッド映画を含めて力のある洋画が配給されなくなってきているということの証左にも思え、これが果たしていいことなのかどうかは……。


<<金賞>>(50音順)

【アメリカ、家族のいる風景】
【インプリント ぼっけぇ、きょうてぇ】
【隠された記憶】
【キングス&クイーン】
【転がれ ! たま子】
【13歳の夏に僕は生まれた】
【シリアナ】
【単騎、千里を走る】
【長い散歩】
【2番目のキス】
【寝ずの番】
【初恋】
【母たちの村】
【ピーナッツ】
【ヒストリー・オブ・バイオレンス】
【武士の一分】
【プルートで朝食を】
【ブロークバック・マウンテン】
【間宮兄弟】
【ミュンヘン】
【雪に願うこと】
【陽気なギャングが地球を回す】
【ロシアン・ドールズ】

<<銀賞>>(50音順)

【明日へのチケット】
【キャッチボール屋】
【薬指の標本】
【暗いところで待ち合わせ】
【ココシリ】
【酒井家のしあわせ】
【死者の書】
【上海の伯爵夫人】
【西瓜】
【青春☆金属バット】
【セレブの種】
【父親たちの星条旗】
【トンマッコルへようこそ】
【Black Kiss】
【ミラクルバナナ】
【メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬】
【闇打つ心臓】
【夜のピクニック】
【力道山】
【リトル・ミス・サンシャイン】

<<銅賞>>(50音順)

【アガサ・クリスティーの奥様は名探偵】
【ウォーク・ザ・ライン 君につづく道】
【ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ ! 】
【うつせみ】
【エコール】
【カーズ】
【木更津キャッツアイ ワールドシリーズ】
【君とボクの虹色の世界】
【サージェント・ペッパー ぼくの友だち】
【三年身籠る】
【太陽】
【涙そうそう】
【虹の女神 Rainbow Song】
【紀子の食卓】
【バッシング】
【パプリカ】
【ブラック・ダリア】
【ベルナのしっぽ】
【るにん】
【ローズ・イン・タイドランド】


<<ムーンライダーズ30周年記念特別賞 !! >>
【PASSION MANIACS マニアの受難 MOONRIDERS THE MOVIE】



年間を通じての大まかな感想は、おととし辺りから書いていることと大体同じです。進歩ねぇなぁ~(笑)。というか、おととしの自分に先見の明があったのだということにしときましょうか。

2006年に観た映画の数は200本を切ってしまいました。最近、土日もたまに別口の仕事をしているのが一番大きな理由なのですが、公開本数が増えているらしいという割には“つまらなそうな映画”ばかりでうんざり、というのも大きいかも。映画業界はまずは若い人をターゲットにしたがるけれど自分は若い頃とは趣味が変わってきている、ということもあるかもしれませんが、でも、最近の“つまらなそうな映画”を、自分が若い頃に面白そうだと思っただろうかとよくよく考えてみると……答えは否。若い人も色んな方がいらっしゃると思いますが、目先の子供騙しの戦略に走ることは、将来的に見ると質のいい映画ファンを醸成することにはならないのではないのでしょうか。もっとも、映画が今よりもっと斜陽で本当にどん底だった80年代にも、私と同年代の映画ファンはそれなりにちゃんと育っているし、今現在の若い人だって、分かっている方はちゃんと分かっているのではないかと思うので、私はある意味、そんなに心配もしていないのですが。こうやって一年を振り返ってみると、面白いと思った映画はやっぱりちゃんと存在していて、その数はそんなには変わっていないような気がするし。

最近、ある本を手にとってみたら、活字が全然頭に入ってこないのに気がつきました……あー、脳みそ溶けてるよー。最近どうもボキャブラリーが貧困だと思った……。でも、人生、こんな時期もあるさ。自分の今の状況では、これもある程度仕方のないことなのかなと思います。よく“忙殺される”と言いますが、生活のために“忙しく”ならざるを得ない状況で人間は実際どのように“殺されて”いくのか、身をもって知るにはいい機会かも。それで、例のジョブチェンジ・プログラムが完了するまで(すればいいな)のここ数年は、こんな中でこそ書き得る文章を書いていけばいいかな、そうするしかないな、と漠然と思っています。……読まされる方にとってはエラく迷惑なだけの話のような気がしますが、まぁそれでも付き合っちゃろう ! という奇特な方がもしいらっしゃいましたら、今後も長い目で見てご愛顧戴ければ、これに勝る喜びはございません。今年もどうぞよろしくお願い致します !


2007年1月 うーぴー拝



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