ポインセチア&バーキィ
                      00.11.26撮影

 和名:ポインセチア
    (トウダイグサ科Euphorbiaceae
         ユーフォルビアEuphorbia(トウダイグサ)属)
 別名ショウジョウボク(猩猩木)、クリスマスフラワー
 学名:Euphorbia.pulcherrima

 トウダイグサ科Euphorbiaceaeは北極圏を除く世界に分布し、326属7750種を含む大属で、ユーフォルビア(トウダイグサ)属Euphorbia世界に広く約2000種が分布し、ポインセチアはメキシコ山地原産の常緑低木。原産のメキシコでは、高さ5mほどになるが、鉢植えで栽培されているものは高さ30〜50cm。赤く色づいて花のように見える部分は、「苞」と呼ばれるもので、中央の黄色の豆状の部分がほんとうの花。

 ポインセチアには色々な伝説があり、クリスマスの花として愛されています。原産国のメキシコでは「聖夜の最初の花」として次のようなお話が伝わっている。
 @「クリスマス・イヴに、貧しいメキシコの少女が幼い弟とイエス様への贈り物として小さなブーケを持って教会に行きました。そのブーケは、お金がなくて何も買うことが出来ないので、少女が幼い弟と一緒に作った草で出来た小さなブーケでした。教会にやってきたとき、その手の贈り物を見た他の子供たちが、様々な罵声と共にどっと笑い出しました。少女は恥ずかしくて涙が出てきました。立派な、心のこもった贈り物が、次々に祭壇に積み上げられて行き、いよいよ少女が贈り物を祭壇に置く時がきました。幼い姉弟が、勇気を出して祭壇の飼い葉の桶のはじにブーケを捧げたとき、手の先でブーケは見る見る姿を変えました。それは、ひときわ美しく輝く赤い花束になっていました。それがポインセチアでした。」

 A「メキシコのある村で、小さな男の子が、クリスマス・イブに村の教会の祭壇にひざまずいてお祈りをしていました。貧しくて何も贈ることが出来なかったので、一生懸命お祈りを捧げていたのです。するとその子の足元から突然芽が出て、あっという間に花を広げました。それは輝く赤色の花で茎は聖なる誕生を表す緑色をしていました。それがポインセチアでした。」

また、ポインセチアは、その形からよくベツレヘムの星に見立てられます。「ベツレヘムの星が地上を照らしたとき、地面からその星の美しさを写した花が生まれました。その花は星の形をし、白い花びらをして、星の中心は金色に輝いていました。十字架でイエスがその生涯を閉じたとき、この白い花びらは赤く色を変えました。それはイエスの血をあらわし、白く残った部分はその犠牲の純潔さをあらわすそうです。」

「ポインセチア」と言う名前の由来は、1825年から29年まで、メキシコに駐在し植物学者でもあった、米国初代のメキシコ大使ジョエル・ロバーツ・ポインセット博士(Dr.JoelRobertsPoinsett)が、故郷のサウス・カロライナへ持ちかえった。その後、アメリカ合衆国に広まり、彼の名前にちなんで「ポインセチア」と名づけたという。

・栽培の基礎知識

 クリスマス用と言う事で寒さに強そうですが、実はメキシコ原産で、熱帯では生垣、庭木、公園樹など、ごくふつうに植栽されているらしいが、寒さには弱い。寒地では室内で、温度は10〜25℃までとし、夜12℃、昼20℃が理想。

 葉色の緑が濃く、下葉まで着いているのがよい株で、黄色くなったり、下葉が枯れ落ちているのがよくない株。冬に入手した鉢植えは、日陰に置くと苞葉の色が悪くなるので、できるだけ日に当てるように日当たりのよい窓辺に置く。日光不足になると、葉が黄色くなって落ちてしまう事が有る。又、冷たい風に当てると黒く変色するので、冬は無理に外へ出すのは危険。室内でも、強い暖房は危険。暖房の近くに置くと空気が乾燥して葉がちじれてしまったり、温度が高いと咲き終わりが早くなる。寒さには弱いので、冬の間、戸外に置き忘れると枯れる。

 季節全般の管理としては冬を室内で越したポインセチアは、春は桜が咲く頃からは屋外の日なたに出し、そのまま秋まで屋外の日なたで育てた後、11月頃から室内に取り込む。水やりは春から秋まで鉢土を乾かさないように与え、夏は毎日、冬は鉢土が乾いたらたっぶり水やりします。乾湿に敏感で、水ぎれするとしおれてしまう。又、冬の室内の乾燥対策には、時々葉水。肥料は生育期間中に固形肥料の置肥と1ヵ月に1〜2回程度の液肥を併用。植えかえは5月中〜下旬に、地上部を10〜15cmくらいに切り戻し、新しい用土で植え直す。用土は通常の草花用培養土又は赤玉土(小粒)と腐葉土を3:2で混ぜたものなどで、元肥に緩効性の固形化学肥料などを混ぜ込むのも有効。殖やし方は挿し木で、適期は晩春から初夏にかけて。又、病虫害としては、春から秋に葉にオンシツコナジラミがよく発生するので、白い虫が飛んでいるのを見つけたら、早めに防除しましょう。

ポインセチアは短日植物といって、昼の長さが12時間以下になると花芽ができる。花芽がつかないと苞も赤く色づかないので9月下旬になったら「短日処理」を行います。夕方の5時から朝の8時まで、段ボール箱などを株にかぶせて暗くしておく。これを40〜50日くらい続けると、苞が色づく。短日処理を少しでも中断すると、もう一度最初から行わなければならないので注意が必要。また、開花には温度も関係があり、17〜23℃が適している。通常は9月下旬頃から「短日処理」をします。

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2000/11/29 6:40:26