2001/5/13

日本 VS 韓国


今日のみどころ 

メンバーはこちらを参照してください。

向井ジャパンの船出ともなる今日の韓国戦。
先発メンバーにノンキャップが6人、
平尾ジャパン時代のキャップばらまき期間にキャップを取得した選手が5人(これは選手を貶めてるのではなく、平尾ジャパンを非難しているのです。念のため)いわば11人が新生ジャパンのカギを握る。

本来ならセンターには元木、難波といったところが実力では入るところだろうが、ケガのため、断念。
瓜生、ナタニエラ・オトの若い二人がどこまで頑張れるか?また、現代ラグビーのキーポイントでもある3列の選手。久保、山本、伊藤剛臣。彼らがディフェンスをハードでかつ上手くコミュニケーションが取れるかどうか、が勝敗の分かれ目になるだろう。

アタック力はかなり高い。大畑こそ欠場するものの、増保、栗原、松田のバックスリーには相当の得点能力がある。特に栗原選手の最近の成長はすさまじく、総合力では大畑に劣るものの、ギャップをつく一瞬のスピードや判断力はすでに世界にも通じる能力があり、ジャパン期待の星なのは誰もが認めるところだ。

久々に国際舞台に復帰する松田もある意味で注目の的。ワールドカップの汚名を払拭できるほどの活躍が出きるのか?最後のウェールズ戦でバショップに怒鳴られた屈辱をはらせるのかどうか。向井監督の期待は大きいようなので奮起して欲しい。

月田・大西のHB団も注目だ。特に初キャップとなる月田選手。早稲田時代からその才能は評価されていたが、体格の面から必要以上に軽視されていた印象が強い。しかしながら先日のNZU戦でも、素早い球捌きと状況判断、そしてディフェンスでも光った活躍をしていた。個人的には、ようやく、という思いだ。早稲田時代に私が危惧していた、パスがふわっと浮き気味で高くなる悪癖も解消されたようだし、スピードは一級品なので、どんなプレーをしてくれるか、非常に楽しみだ。ジャパンのSHはやはり球捌きが一番。ラックに追いつくのが送れたり、一瞬でも逡巡したりしていると、あっという間に敵にボールを奪われ、ターンオーバーされる可能性が高いだけに、ジャパンの生命線とも言えるポジションだから。

第一列。ここはなかなか素人目では評価が難しいポジションだ。
ただ、スクラムの強さは未知数だが、高柳、辻本の運動量は、これまでのジャパンの第一列と比べても、抜群のものがある。今日では、一列でも軽やかなパス捌きを要求されたり、ボールハンターの役割や、切れないディフェンス力を要求されたりするだけに、フィットネスが高くないと全く務まらない。この二人はセレクションマッチでもNZU戦でも、高い運動能力を見せていた。特に辻本選手。プロとしてファンから見られる初の試合だけに気合いの入り方は半端じゃないだろう。でも、それだけのプレーを見せられる選手で、個人的にはかなり期待している一人なので頑張って欲しい。プロップの豊山も含めて、ある意味で、新生ジャパンを象徴するようなプレーを見せる第一列になって欲しいと思う。

また、先日プロ契約選手として発表された、加藤、阿久根、木曽、岩淵の4人がリザーブに入っているが、おそらく彼らの何人かは後半出場してくるだろう。今までの悪しき日本ラグビーのしがらみから解き放たれ、大きく空に羽ばたこうとしている彼らには大きな拍手を送りたいと思う。時代は常に新しいものが切り開くのだから。

最後に、東芝府中が日本選手権3連覇を果たした時に、朝日新聞に載った向井監督のインタビューのなかで未だに心に残っている言葉がある。
「勝っても、トライが取れなければ、負けたような気がしてつまらない」
彼の言葉を私は支持する。
それでも勝利は至上命令だが。
今日は楽しいラグビーが見られることを期待して秩父宮に足を運ぶつもりだ。

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