日本 | VS | カナダ | ||
23 | 17 | 前半 | 10 | 23 |
TRY | ||||
GOAL | ||||
PG | ||||
DG | ||||
.6 | 後半 | 13 | ||
TRY | 1 | |||
GOAL | 1 | |||
2 | PG | 2 | ||
DG |
「上を向いて歩こう」が流れた。 本当に、ぼくらは「上を向いて歩ける」のだろうか。 このHPを立ち上げたのが1997年だから、もう14年の時が経つ。 観戦記をメインに書いてきたが、思えば、いつも最後には協会に対する苦言を呈していたような記憶がする。 サッカーを何故見習わない? 他のスポーツの良い部分を何故とりこまない? 変なセクショナリズム、学閥と派閥のまかり通った世界。 まるで政治の世界を見ているようだ。 この体質が変わらない限り、8年後の日本開催でのジャパンには暗雲が垂れ込めたままだ。 「勝てなかった、しかし負けなかった」と書いたのは、ちょうど4年前の相手も同じ対カナダ戦。最後の最後に神はジャパンに微笑んだ。大西の蹴った楕円球が、バーの上空を緩やかで美しい軌跡を描きながら飛んでいったとき、ぼくは泣いた。まだ日本ラグビーに未来はあると思った。 今日は負けなかった、しかし勝てなかった。 結局、ラグビーWCでジャパンの勝利を見たのは遥か20年前のことになってしまう。相手がジンバブエだったとはいえ、大八木が、林が、ノーサイドの瞬間、満面の笑みを浮かべていた。 あれから20年間、WCでジャパンが勝って選手達が歓喜の雄叫びをあげる瞬間を見ていないのだ。なんと哀しいことだ。悔しい。 確かにパフォーマンスは、これまでの三試合とは違い、向上していた。 後半、アレジがPGを決めて8点差になったときは、やっと20年ぶりに笑顔が見られると思った。しかし、甘かった。やはりWCは、そんな簡単に勝利の女神が微笑んでくれるような大会ではなかった。 8点差になったとき、ほんの一瞬、選手達にも隙が見えた。 明らかにそれまでと動きが変わった。彼らも安心したのだ、これで勝てるだろうと。このあとの彼らの動きをよく見てみるがいい。明らかに集中力が切れている。 そこでミスが生まれた。それまで死ぬ気で戦っていた彼らに余裕が生まれた。タックルが、ほんのコンマ何秒か遅れる。それがカナダのトライに繋がった。 やはりメンタル面なのだと思う。 外国人が半数近くもいるのに、彼らまで日本人のメンタリティが伝染したような、本番での弱さ。ここから鍛えるべき。 簡単にWC本戦に出場できる有利さ。強いチームとのガチンコ勝負の少なさ。ここがサッカーと根本的に違う部分だ。 サッカーでは、ベスト8に入ろうと、アジア予選では肉を切らせて骨を断つような試合がアウェーでは続く。簡単に勝てる試合など一つもない。 そういった試合を数多く経験しなければ、ジャパンラグビーはいつまでも進化しない。 かといって、選手の個人批判はしたくない。 インタビューを受けた時ははっきりとは見せていないけど、菊谷も、小野澤も悔しかったのだろう、泣いていたから……。 JKの次の監督は誰になるのだろう? でも、次期ジャパンのキャプテンは決まった。 今回のWCを見て確信した。 キャプテンは、若くてもマイケル・リーチ以外にないと。 追記:しかしJスポーツの解説が大西君なのを知ったとき、まさか、前回と同じように引き分けはないよなあ、なんて思っていたのだが。 (続く───予定でしたが、身体を壊して、これ以上書けませんでした。<(_ _)>) |