■60pドール竜宮レナ私服版・制作レビューその1■

<ドール仕様>
ボディ:オビツ・60球状関節ボディ・ホワイティ(60BD-F04W-G)
ヘッド:オビツ・描き目用ヘッド笑い顔・ホワイティ(60HD-F05W)
ア イ:ボークス・ドルフィーアニメティックアイズGタイプ・るり色(22o)
ウィッグ:オレンジボアウィッグ(アキバのイエローサブマリンで購入。パラボックス製?)
衣服:浜松リドルさん制作のオーダーメイド
靴:ボークス・シューズブティック製

この記事は竜宮レナドールの制作時の苦労話というかウラ話を書いたものです。キモである服・帽子を中心にお送りします。また、浜松リドルさんのBlogでも制作レポがあがってますので、合わせて読まれると理解度が深まるかも知れません。 BY たうさん(ラビりん堂代表)


■原作のシルエットをできるだけ再現したい!
まず前提として、架空キャラのコスプレ服は、部位の形状は合っていても全体のイメージまでは気がまわっておらず、トータルイメージが似つかわしくない場合が多いと感じていました。一方、同じ2Dから3Dへの落とし込みであるフィギュアの場合は、最近のものは劇中の特長を良く捉えており、イメージの誤差も少ないものが多い。この差は何かと考えた結果、私はそれを「シルエット」の再現度だと認識しました。まあコスプレ服(今回の人形服もどちらかと言えばこちらのカテゴリーですね)の場合はベースとなる体型が絵と違うので単純比較はもちろん出来ないワケですが、それでも原作の『レナの佇まい』をできるだけ再現したいと思い、まずシルエットを似せる方向で作業を進めて頂いたのです。その成果は確実に「あった」と思いますがいかがでしょうか〜。



沙都子の場合はオビツ60特有のモデル体型がかなり気になりましたが、ワンピース風コートで下半身がカバーされている分悪くない頭身になってると思います。ブーツがデカイのも効いてるのかな。ボアウィッグはSD用のものを使い、多少オーバーボリューム気味にしています。もうちょいサイドが前に垂れるとバッチリなんですがー。

ちなみに下は始めに浜松さんが作ってくれた試作への指示画像。こんな感じで試作を元に指示を入れて完成に近づけていきました。他にも原作の画像やフィギュア画像等も送り、イメージのすりあわせを行っています。


■数々の試作を経た独特の形状の帽子
セーラー帽の様でセーラー帽じゃ無い(ベンベン♪)ベレー帽のようでベレー帽じゃない(ベンベン♪)ハンチングの様でハンチングじゃ無い(ベンベン♪)というワケで立体的にどーなってるのか不明なレナの帽子。フィギュアではあの形状をそのまま立体に出来てる様ですが、オフィシャルのコスプレ衣装等では似ても似つかないぺしゃんこ帽子になってます。 で、なんとかあの形状を再現してみたく、浜松さんが色々試作してくださるモンだから甘えまくり、数々の試作の先に出来たのが現状の帽子です。最終的には素材そのものが変わったりしちゃいました(^_^;)

まるでパジやんのハットリス状態……試作はなんと2ケタを超えちゃいました。浜松さんのひたむきなチャレンジ精神っぷりには、まさに脱帽!
で、やはり左右非対称なカラー部分の処理をどうするかが悩みどころで、出来た帽子のカラーを試しに潰してみたら結構良い感じだったので、その写真を浜松さんに送りました。こんな画像です。

そして、素材についても見直しをして頂くことにして、完成版のやわらかい、ダーツの無い帽子が完成したのです。最終指示をした時の画像はこちら。

かなり細かい指示になってしまいましたが、あの帽子の構造としてはかなりベターな落としどころだと自画自賛してます。浜松さんの試作が無ければココには到達できなかっただろうなぁ……。人間用のコスプレ衣装の帽子とかあまり似てないもんね……(^_^;)


■設定画の形状を再現した肩部
設定画に描かれた、なで肩気味で上には張り出さないセットインスリーブとパフスリーブが合わさった独特の肩部形状をパッドを仕込んで貰いつつ再現しました。脇や袖口がとても自然で美しい。浜松さんからもスリーブにタックを入れたらどうか等アドバイスを頂けて嬉しかったです。ちなみに試作ではメイド服的な解釈での肩になってました。リボンの張り出しと肩で首周りが
狭い感じです。人間用のコスプレ服だとこうなってる事が多い気がしますね。参考までに試作写真を。メ・イ・ドォー!

で、下が完成版の写真です。鉄骨娘は肩を下げる事も出来るので多少下げた状態にしてありますが、やはり服自体のシルエットが良いからこそ映えるのデス。やはりレナ私服と言えばコレですよね!


■柔らかく立体的なリボン
試作の段階でもかわいらしいリボンがついていたのですが、私が求めるのは「劇中の形状のリボン」。「リボンだからってリボン結びにするのでは無く〜…」等と浜松さんに難癖をつけ、その結果劇中に極めて近い形状のリボンを作っていただきました。素材も気を遣って頂きバツグンの手触りです。ふわふわ〜。

試作ではサテン地のリボンでした。コレはコレで綺麗でいいですよね〜。でも形状もサイズもイメージとはちょっと違うのです〜。図らずも「おとボク」の制服に似てるかも(^_^;) で、サイズと形状の指示資料を作成し修正依頼を出させて頂きました。
写真は指示だし時に撮影したものです。これくらい垂れ下がってて欲しい!という指示ですね。

こちらはサイズ指定をした際に送られてきた透けるリボン。こちらも綺麗なのですが、素材が薄くて軽くて、どうにも横に開いてしまいシルエットを再現しようがありません。縫い代もちょっと気になりますし…って事でリテイクさせて頂きました。レナ服はスカートのスソはマント的にひるがえりますが、全体的には落ち感のあるおとなしいイメージの服である……と試作に対して監修していく上で実感しました。

<次回に続くかな……かな!>

<戻る>