ロブロイ閉店の場面となる最後のところで、遠藤さんは自宅の階段に、お客さんが残したボトルを並べてそれを飲む。きっとめちゃくちゃ辛い時期の話であるにもかかわらず、そのシーンすら潔くて、「かっこいーねー」と遠藤さんに言うと、「どこが?」とあっさりかわされる。
ある日ラジオ屋の前をとおると、なにやら部品がビニール袋にごっそり詰め込まれて売られている。これがほんとは何なのかわからないが、ロブロイのボトルにぴったりと思って買って帰り、さっそく表紙を作る。
製本 : パピヨン仕立て
表紙 : 型押しした革のような質感をもつテカテカしたクリームの紙に窓をあけ、下には水色のもくもくした紙を貼り、五線譜模様を赤の綿糸で縫い、ラジオ屋で見つけた部品をはめこむ。
見返し : 朱色のベルクール75k、
花ぎれ : ベルベット調の緑の紙、
本文 : 書籍用紙