ART織田の


週末画廊日記


2月23日版

2月22日

Z.Sakaiのエントロピー展だ.今日はちょっと難しいかも


ヴァルドの中に入ると,(タイヤの)チューブがもこもこと萌え出でていた.高さは2.8mはあろうか.100個以上が複雑に組み合わさった,黒光りするその山が不動に構えていた.
で,なんでエントロピーかっていうと,ちょっとむずかしい.が,私なりに考えてみた.
(タイヤの)チューブは通常タイヤによって規定される.しかし,タイヤがないとチューブは外の何かではなく,チューブの物性と空気によって規定されるのみとなる.「泡」を生業としている私にとって,一言いわせてもらえれば,この場合は,チューブの内圧,ゴムの伸展性,ゴムの引っ張り強度,ゴムの破裂強度,によって規定される.チューブにとって,自由な形を得る変わりに,これだけのストレスを得ている訳だ.こうしたヤング率などは,チューブがタイヤ時代には全くといっていいほど感じなかったはずだ.(事実チューブレスのタイヤもあるしね.)
チューブにとって,タイヤという既定の形を得て実用に生きるか,自分のヤング率を試すのか,つらい選択だと思う(わけはない).
私はタイヤで生きる,そんな人間だろう,たぶん.
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