No.4.2002.11. 大分市立美術館「風倉匠展」の巻。


今回は、「さわれる原風景を探す〜風倉匠展」(9/14〜11/10)でした。
風倉匠(かぜくら・しょう)さん、1960年代ネオ・ダダで活動し、パフォーマーとして高い評価を受けている人…っという事で、期間中は、ライブ・パフォーマンスが企画されているよーでした。
残念ながら、その重要な企画を見逃してしまったのですが、展示作品を見る(?)だけでも、とても面白かったので、その辺りを書きます。

まずは受付で観覧料を払うと、おもむろにペンライトを渡されます。
「第2展示室でお使いください。」とのこと。
『へっ?』と思いながら進んでいくと、その展示室は、かなり暗〜い状態です。
それで、壁に並んだ小さな<何か>を見るために、自分でペンライトの光をあてる、という事になるわけです。

しかし、私は何だかヒッジョ〜〜〜に恥ずかしい気がして、辺りをキョロ・キョロなどしちゃいました。
だって、暗〜い中で、そこにある小さな<何か>に向かって、ペンライトの光をあてて、『ん?どれどれ』なんて見ちゃうんですよ。
…な〜んか、いやらしくないです??
でもやっぱり、見たいんだから、光あてちゃうよ、上から、下から、斜めから、隅々〜の、奥の方まで見たいんだ〜っ。
……ふふふ、なんか、おかしい〜。(ひとり展示室で笑うトンチンカエル。)

そこにある小さな<何か>とは、クラインブルーに塗られた箱のオブジェ108個です。
私も形が気に入ってとってあるよーな物=壊れたネジ、ひろったフタ、とれたフック、割れた鏡…。
そんな物たちが小さな、あるいは壮大な世界をつくっています。
108個というのは、人間の<煩悩>の数って事らしーです。
うわぁ〜、やっぱ、いやらしいじゃん、って・・・・自分の<煩悩>だろ!

普通、展覧会に行くってことが、=見る事になりますけど、今回はそれだけじゃ見れませんから、参加した…?対話したって感じました。

ps.108個の作品の途中に、展示室のおねえさんが座ってるんですけど、勢いペンライトをあてて、観察しそーになりました。
  ※注:作品とおねえさんには、お手をふれないでください。

ps.その日美術館には、風倉さんがいて、図録にサインをしていただきました。
  気さくでやさしい感じの方でしたよ、いつかライブを見るじょ!


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