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ディープスペースナイン エピソードガイド
第54話「次元移動惑星M」
Meridian

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・イントロダクション
※1キラがレプリケーターからコーヒーを取り出した。熱いコーヒーをゆっくり飲む様子を見て、もっと温度を下げればいいのにと言うオドー。熱いのをゆっくり飲むのがコーヒーだと言うキラ。オドーに、今まで何か食べたことはないのか尋ねる。オドーは人間の形態を取れるようになってすぐ試してみたが、不愉快に感じたと言った。
そこへティロン※2という異星人がやってきた。キラにゆうべはせっかく話していたのに、どうして帰ってしまったのかという。一方的に話していただけじゃないというキラ。オドーは席を立とうとするがキラに止められる。キラはオドーにティロンをクワークのビジネス相手だと紹介し、そしてティロンにオドーを恋人だと紹介し、手を握る。ティロンはオドーに運がいいといい、2人がカップルとは驚いたという。そしてオドーに職業を聞くと、給料もいいのかと尋ねる。キラはお金なんて問題じゃないというが、お金さえあればなんでも買えると言ってティロンは向こうへいった。キラはティロンを追い払えたので喜ぶ。オドーに礼を言うと司令室に戻っていった。キラが握った手を見つめるオドー。
宇宙暦48423.2。シスコ達はディファイアントでガンマ宇宙域の探索を行っている。カイラタ2号星※3がMクラスだと報告するベシア。しかしドミニオンがいつ来るか分からないので、地表に降りて調査することはできない。今のところこのセクターにドミニオンはいない様だ。その時ダックスがトライアルス星系※4に異常な重力のひずみが検出されたと報告する。接近するディファイアント。重力のひずみは太陽から出ているのではないが、惑星も存在していない。ふいに艦が揺れ、スクリーンにいきなり惑星が映し出された。何もなかった空間に惑星が現れたのだ。
※1: 監督はジョナサン・フレイクスです

※2: Tiron (ジェフリー・コムズ Jeffrey Combs DS9第69話 "Family Business" 「クワークの母」などのブラント (Brunt)、第95話 "To the Death" 「戦士の宿命」などのウェイユン (Weyoun)、VOY第135話 "Tsunkatse" 「囚われのファイター」のペンク (Penk)、ENT第7話 "The Andorian Incident" 「汚された聖地」などの Shran、第19話 "Acquisition" 「獲物たちの罠」のクレム (Krem) 役) 種族不明

※3: Kylata II

※4: Trialus star system


・本編
惑星は安定軌道に乗った。イオン痕跡がないため遮蔽していたわけでもない。南半球からこちらがスキャンを受けている。居住区があるが、住民はそこにしかいないようだ。呼び掛けに対しチャンネルを開くシスコ。相手の女性は惑星メリディアン※5のセルティン・ラカール※6と名乗った。シスコが驚いたと言うと、この惑星は別の次元と繋がっていると言い、興味があるなら詳しく話を、と誘うラカール。これから「最初の食事」※7をとるところだと言う。シスコは了解するが、また惑星が消えてしまわないかと言う。しばらくはこのままだと笑うラカール。
「最初の食事」が始まった。シスコ達も同席している。ダックスの隣に座っている男性は、ダックスに顔の模様のことを聞いてきた。描いたんですか、と尋ねる。ダックスはいいえと答え、その男性の模様はどうなのか、と聞く。男性は地ですと答え、ダックスの模様はどこまで続いているのかと尋ねる。足の先まで、と言うダックス。前に座っているオブライエンは顔をしかめる。
シスコは食事よりも、メリディアンのことについて聞きたい様だ。ラカールによると、メリディアンは別の次元と2重に存在しており、その次元移動の原因は分かっていない。ダックスのとなりにいた男性はデラール※8と言い、メリディアンの科学者だった。デラールは、次元移動は量子マトリックス※9の変動によるもので、太陽が引き起こしているようだと仮説を述べる。向こうの次元では、人間は意識だけとなり、またメリディアンも非実体化する。そしてこちらの次元へ戻ってくれば、元どおりになっていると話すラカール。年を取るのはこちらがわの次元にいるときである。ダックスに果物の食べ方を教えるデラール。ダックスはおいしいと言う。60年ぶりだと言うデラール。
クワークのバーにティロンがやってきた。アンドリアンエール※10を注文する。ティロンはホロスイートが退屈でたまらなかったと怒る。「お客様の満足度は保証いたしません」※11という断り書きの通り払い戻しには応じられないと言うクワーク。しかし特別なお客には別のプログラムを用意していると言い、ピクニックのプログラムを勧める。しかしティロンは興味はなく、プログラムはのっていないと言う。クワークは売っているならば、仕入れてくるから商品名を言ってくれという。だがどこにも売っていないと言うティロン。クワークが高くつくと言うと、ティロンはラチナム、そして指輪を出した。どんなプログラムか尋ねるクワーク。キラ少佐のだ、と答えるティロン。クワークはホロスイート嫌いのキラを録画しなければいけないと困るが、それがお前の仕事だとティロンは言う。クワークは了解し、代金を取ろうとするがティロンに後払いだと言われてしまう。本物と間違えるようなプログラムを頼む、と言って笑うとティロンは出ていった。金のためなら恐くても仕方がない、と言うクワーク。
ダックスとデラールは歩きながら話している。メリディアンには、本当にデラールたち30人くらいしかいないのかと尋ねるダックス。デラールたちの民族は数千年前にメリディアンに移民してきて、人口が増えた時期があったもののこの数百年は減りつづけていると言う。実体化しているときしか生殖ができないのに、その間はわずか12日間しかないからだ。さらにいずれ数分間しかこちらの次元にいれなくなると言うデラール。そうなると向こうの次元に戻ることもできずに、メリディアンも人間も存在することができなくなるとデラールは言うのだった。
※5: Meridian

※6: Seltin Rakal (Christine Healy)

※7: First Meal 一種の儀式

※8: Deral (ブレット・クレン Brett Cullen)

※9: quantum matrix

※10: Andorian ale なおアンドリアン(アンドリア人)は、主にTOSに出てきた種族で、あの「むじんくん」の宇宙人に似ています

※11: 特に言及されていませんが、これは金儲けの秘訣第19条。"Satisfaction is not guaranteed."


シスコは次元の移動を安定させる方法を探してみるとラカールに言う。子供たちがヴァージャク※12と言うゲームをやらないかとシスコに言った。シスコは笑って、後でと言う。ダックスはデラールと一緒にディファイアントで太陽の調査をすることにした。シスコも向かう。
キラがモーンに呼ばれたと言ってバーに入ってきた。クワークは入れ違いだと言い、隣のロムは丁度100万人目だと言う。クワークはキラをバーの真ん中に来させると大きな声で店の100万人目の客だと宣言した。拍手するバーの客。キラは忙しいから、次に来た人を100万人目にしたらいいと言うがクワークはそれでは嘘になると言う。そして記念品を贈ると言うが、キラは信用しない。ロムが持ってきたのはカンドラシャンパン※13の年代物だ。そしてダボの無料チップを5回分、さらにホロスイートの1時間無料で招待すると言う。喜ぶキラ。だがキンタナ少尉※14の誕生日だから、と自分では行かないつもりだ。クワークがせっかくだから、と言ってもホロスイートは嫌いだと言うキラ。作戦は失敗だ。
ディファイアントで、ダックスたちはメリディアンが現れたときの状況を調べている。記録によると、メリディアンが現れる直前に、太陽でガンマ線※15のバーストが起こっていた。デラールも知らなかった現象だ。シスコはオブライエンに、太陽のコロナに探査機を送るように指示する。デラールは作業しているダックスを見て、集中するといつも下唇をかむのか、と聞く。ダックスは笑って、癖だと答える。探査機が太陽へ送られた。結果が送られてくるまで少し時間があるというダックス。仕事はないのかと尋ねるデラールに、今はないと答える。デラールは自分も偶然、暇なんだといった。
ダックスとデラールは森を歩いている。ダックスは散歩に出るとき、ラカールが暗い顔をしたので気になるという。デラールは妻を失った自分を早く再婚させたいからだという。運命の人が空から落ちてくるのを待っていたと言うデラール。ダックスが早々落ちてこないだろうというと、一人で十分だというデラール。2人は見つめ合う。デラールが木に登ってみようと勧める。ダックスは高所恐怖症だというが、大丈夫だといってデラールがダックスを引き上げる。ここからの眺めが好きだというデラール。こんなに美しいのだから消えてしまわなければいいのにとダックスは言う。2人はキスをしようとするが、ダックスは木の上に慣れていない。木を降りる2人。
2人は泉のそばへやってきた。デラールは木の実を取るとダックスに食べさせる。こんなことをするのは久しぶりだというダックス。次は何かしらと言い、2人は口付けを交わした。
※12: vajhaq この子供の名前は Lito (Mark Humphrey) ですが、セリフには出てきません

※13: Kandora champagne

※14: Quintata 登場しません

※15: gamma radiation


ダックスとデラールは、パッドを使って次元移動の原因を探っている。しかしガンマ線のバーストが量子マトリックスの変動を引き起こしているとは言えない。2人で協力して突き止めようと言うダックス。その時シスコから通信が入った。探査機をコロナの中に入れることができたので、追加のデータを送ると言う。シスコはそろそろディファイアントに戻ってきても構わないぞ、と言うがダックスは楽しくやっていると答える。通信を終わらせるシスコ。仕事より君を見ている方がいいと言うデラール。ダックスは仕事を先にして、それから部屋に行ってほくろの数えあいをしようと言う。
ダックスは太陽核内部の核融合反応体の不均衡が、量子レベルでカスケード反応を起こしており、これが次元移動を起こしていることをいうことを突き止める。その反応を止めれば次元移動は起こらない。抱き合う2人。早速シスコとオブライエンに知らせに行くと言うダックス。それが済んでからほくろの数えあいをしようと言い、デラールとキスをする。
キラとオドーがセリリアン※16からの大使について打ち合わせを行っている。クワークは遠くから、キラのホロピクチャーを録画している。それに気づいたオドーはキラに話す。クワークに近寄る2人。何をしているのかと詰め寄り、ホロカメラ※17を取り上げるキラ。クワークは母に送るためにプロムナードを撮っていると言う。なぜ自分だけをホロスキャンしているのかと言うキラ。偶然だとクワークは言う。オドーは信じていない。クワークはホロスイートのプログラムのために撮っていたと話す。どういう類のプログラムかすぐ想像がつくと言うオドー。クワークは想像するのは勝手だが、自分は司令室をシミュレートしたプログラムを作るつもりだと言う。カーデシアの攻撃を防いだり、ジェムハダーの戦艦と戦ったり…というクワーク。裸でだろ、と言うオドー。そんなに信用がないかとクワークはいい、キラと働きたいと言う庶民の願いをかなえてやってくれという。キラは私と働きたいならベイジョー士官学校※18に入学するように、そして素っ裸の人のいる職場では働きたくないと言う。今度ホロカメラで私を撮っていたら、カメラを口の中に突っ込んでやると言い、手に持っていたカメラを後ろへ放った。
泉のそばにいるデラールのところへダックスがやってきた。ダックスは2つの次元にいる時間を等しくできそうだと言う。デラールは喜び、この場所に2人が住む家を建てるつもりだと話す。ダックスは困る。デラールは君の気持ちは分かる、好きなときに来てくれればいいと言う。だが太陽のカスケード反応を安定させるには長い時間がかかると言うダックス。しかし後5日でメリディアンは次元移動を起こしてしまう。もう一度会うのは60年後になってしまう。デラールは今君が欲しいと言い、メリディアンを出て、アルファ宇宙域に行くと言う。ダックスは抱き合って喜ぶ。
※16: Serilian 登場しません

※17: holo-imager

※18: Bajoran Military Academy


セルティン・ラカールは次元移動の原因が分かったことを喜び、ダックスにお礼を言う。次にこちらの次元に来るときには30年も実体を保てると言う。デラールは話があると言う。ラカールはもちろんだと言って、これからの計画を立てなければならないと話す。そして会議を始めるために部屋へ入っていった。デラールも後で船で会おうと言い、はいっていった。
ディファイアントの個室でダックスとベシアが話している。自分より気の毒なのはクワークだと言う。ダックスを運命の人だと信じているからだと。これからはトンゴ※19で勝たせてくれないぞと言うベシアに、あれは実力だと言うダックス。そこへデラールが入ってくる。メリディアンを出ると言ってきたと言う。みんなは反対したが、気持ちは決まっていると言った。そして何の話をしていたのかと尋ねる。トンゴの話をしていたと言うベシア。ダックスはベシアもクワークも叩きのめしてやると言う。メリディアンへ戻ると言うデラール。まだいろいろやることがあるからだ。夜には戻ってくると言うと、部屋を出ていった。
ティロンのところへクワークが近づく。プログラムのことを尋ねと、クワークはアイソリニアロッドを取り出した。それはプログラムではなく、必要な情報をとるための暗号解読プロトコルだ。ティロンは後2日でステーションを出るのでそれまでには必ずだ、というと出ていった。クワークは作業を始めた。
保安室にキラがやってくる。オドーは違法に個人情報ファイルにアクセスしたものがいたと話す。キラのファイルだ。犯人は突き止めたと言うオドー。クワーク、というキラ。その情報があればホロイメージを作り出すことができる。逮捕するか尋ねるオドーに、もっといい考えがあると言うキラ。クワークに一泡吹かせてやろうと言う。
ダックスとデラールが話している。トンゴのコツを話すダックス。メリディアンを離れたくないんでしょう、と聞くダックス。デラールは君と一緒にいたいと言うが、みんなのことも心配だと話す。ダックスはそれならここに残ればいい、自分がメリディアンに行くと言う。デラールはダックスの体では次元移動に耐えることはできないというが、ダックスは転送機バッファで自分の量子マトリックスを合わせればできるという。デラールは本当かと尋ねる。ダックスはもう離れたくないと言い、2人はキスをした。
※19: tongo フェレンギのゲーム。第37話 "Playing God" 「宇宙の原型」でダックスがフェレンギ人たちとやっていたもの

ディファイアントでダックスは休職願いを書き終わった。部屋に入ってきたシスコに手渡す。本当にいいのかと聞くシスコ。ダックスはおめでとうという一言を聞きたいという。本当に良く考えたのかとシスコは聞く。もしクルゾンなら止めていると。だが私は違うというダックス。シスコもダックスが何も考えずに行動を起こすようなタイプではないこと知っているといい、おめでとうという。だがいなくなるなると思うと寂しいと言い、涙を浮かべる。クルゾンのときもジャッジアのときも親友だったというダックス。DS9を離れるのは辛いが、もう決めたというダックス。そして8度の人生を送っているのだから、1度くらい純粋な意識になってみるのも面白いかもと言って笑う。次に君に会うときにはひ孫がいるかもしれないと言い、最後に抱き合うとシスコは出ていった。
クワークはティロンに、商品を渡したら代金をくれるはずだと言い寄っている。ティロンは中身を確認するまでは渡せないという。中身が言う通りのものならば、自宅のホロスイートのために買い上げてもいいと話すティロン。そしてホロスイートへ向かった。金持ちを羨ましがるクワーク。
ホロスイートに入ったティロン。中は一面ピンク色だ。カーテンの中のベッドに横たわっている影が見える。カーテンを開けるティロン。ベッドの上にすらりと伸びた足。そして顔が見える。だがその顔はクワークの顔だった。「おいでになるのを待ってたのよ。」※20ティロンは呆然とし、そしてホロスイートを飛び出した。
ティロンは怒鳴りながらカウンターのクワークのところへかけ寄る。必ずお前を破滅させてやると言うティロン。そこへやってくるキラとオドー。ティロンはクワークに地獄へ送ってやると言うと出ていった。クワークは代金を、と言うがキラに「お客様は満足して帰られたの?」と言われ、何が起こったのかを悟った。
ベシアはダックスを検査している。6時間も転送機のなかで引っ掻き回された割りには気分がいいと言うダックス。そしてベシアの頬にキスをする。何と言っていいかわからないというベシア。ダックスはもう言ってるじゃないと言う。デラールによると後47分で次元移動が起こるそうだ、と言うオブライエン。「次に会うときはステーションの修理は終わってるかしら」と言うダックス。オブライエンと手を握る。最後にシスコと手を握り合うと、クワークにラチナムの貸しは60年分の利子付きで必ず取り立てに行くと言っておいてといい、転送機に立った。転送されるダックス。
メリディアンではデラールが待っていた。「最後の食事」※21をダックスのためにとっておいたと言うデラール。ラカールはみんなダックスが来てくれて嬉しがっていると話す。準備しておくことはないのか尋ねるダックス。デラールは何もないよ、と言うが不安なので一緒にいていいかと聞くダックス。みんな一緒だと言いデラールは抱き合う。
ディファイアントから、惑星を見つめる3人。次元移動が始まった。ベシアはダックスにお別れを言う。
だが惑星上では地震が発生する。何かおかしいと言うデラール。
ベシアが大規模な地震を観測する。今次元移動が行われなければ惑星ごと壊れてしまうと言うオブライエン。
デラールは半透明になり、ダックスの手も透き通ってしまう。デラールがダックスの名前を呼ぶ。そして次元移動を起こした。次々と移動を起こす住民たち。だがダックスはそのままだ。
メリディアンの量子マトリックスに1個所異質なものがあると報告するオブライエン。まるで船の碇のようだと言うベシア。それはダックスだ。シスコはダックスにコミュニケータで連絡をとろうとする。しかしダックスは次元移動する惑星の中で苦しんでいる。ダックスを転送で回収することにする。転送された瞬間、メリディアンは完全に次元移動を起こした。
部屋に独りでいるダックスのところへシスコがやってくる。メリディアンは無事に次元移動を起こしたと言うシスコ。よかったと言うダックス。残念だったと言うシスコに、あなたのせいじゃないと言いしばらく考えさせてとダックスは言う。出て行くシスコ。ダックスは床に座り、「たった60年じゃないの」と言うのだった。
※20: ありがちですが、すごいオチ^^;

※21: Last Meal こうは訳されていませんが、これも儀式です



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