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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第48話「偽善者の楽園」
Remember

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・イントロダクション
艦長日誌、宇宙暦 50203.1。フィーマ星系※1のコロニーでエナラ人※2に出会い、ここから 3日間の距離にある彼らの故郷、エナラ星※3まで送り届けることになった。我々のワープ技術をもってすれば、通常より遥かに短い時間で到達する。その謝礼に、エナラ人は我々にエネルギー保存技術を伝授し、我々を故郷に招待してくれるという。
機関室。初めて帰るのと尋ねるトレスに、エナラへの旅はすごく時間がかかる、一度も行ったことないのというエナラ人女性のジェセン※4。コロニーで生まれ育ったから、フィーマコロニーが故郷だという。でもデレエウス海岸の夜明けを見たらいっぺんで気が変わるわよと話しかける別の女性、ミレル※5。すごく綺麗なんですってねといい、その老婆に席を譲るジェセン。雨の朝はとりわけ美しい、切り立ったがけの上に立ってマグマの海を見つめていると、光る雨のしずくが海に落ちてマグマに溶け合うという。聞いてるだけで素敵ねというトレス。コンピューターが音を発した。EPSシステムが新しいコンポーネントにマッチしてないみたいねというジェセン。どこに問題があるのかチェックしないと、というトレス。ジェセンは遠くに座っているキムの方を見た。キムも微笑みながら、ジェセンを見ている。ジェセンはハリーにも手伝ってもらえないと頼んだ。トレスはあなたが頼めば一発でしょと言った。手空いてるとトレスに聞かれ、キムがやってきた。パワー中継器に問題があるみたいなの、原因を突き止めたいんだけどというジェセン。僕でよければというキム。トレスは明日の朝一で始めましょうという。今日はここまで、それならみんなで何か食べに行かないと誘うキム。ありがとう、でも私は休むわ、あとは若い人だけで楽しんでちょうだいといい、席を外すミレル。それじゃ、3人で食事に行くとしようかというキムに、トレスは私も疲れちゃったからやめておくという。2人で行ってきたらと言った。キムとジェセンは歩いて行った。トレスは私に遠慮しないで、とつぶやいた。
ベッドで寝ているトレス。窓を叩く音がする。喜んで飛び起き、窓を開けるトレス。入ってきた男性※6とキスをし、待ちくたびれたわという。トレスは男性の服を脱がせた。そのままベッドに倒れる 2人。コレナ※7と呼ぶ男性に、静かにするように言う。男性はトレスの服を脱がせた。
ベラナと呼ぶ声に、目を覚ますトレス。ベラナ起きろというチャコティ。何というトレスに、時間だ、20分遅刻だぞという。通信で呼んでも返事がないからというチャコティ。寝過ごしちゃったみたい、ごめんといってベッドを降りるトレス。大丈夫かと尋ねるチャコティ。平気、すぐ行くからといい、トレスは微笑んだ。

※1: Fima system

※2: イナーレ人 Enarans

※3: イナーレ・プライム Enara Prime

※4: Jessen
(Athena Massey)

※5: ジョラ・ミレル Jora Mirell
(イヴ・H・ブレナー Eve H. Brenner TNG第112話 "Violations" 「記憶侵入者ユリア星人」のイナド (Inad) 役) "Jora" は肩書き。声:瀬能礼子

※6: (チャールズ・エステン Charles Esten TNG第149話 "Rightful Heir" 「クリンゴン神カーレスの復活」のデイヴォク (Divok) 役)

※7: Korenna


・あらすじ
トレスはここ最近リアルな夢を見ており、それはエナラ人と恋人になっているものだった。だが乗客にいる人物ではない。エナラ人はテレパシーをもっており、それを使って知識や技術までも伝えることができる。トレスは再び夢を見る。夢の中のトレスである「コレナ」は、父親に隠れて恋人のデイサンと会っていた。だが突然デイサンの顔が赤く腫れて、彼は焼け死に、トレスは恐怖で目を覚ました。
異常に現実的な夢のため、船に乗っているエナラ人と関係があるのかもしれない。さらに今度は歩いている時に夢を見て、倒れるトレス。デイサンはコレナたちとは違って、隔離・管理されているグループの人物だということがわかった。
ドクターによれば、それは夢ではなく埋め込まれた記憶だという。通常エナラ人がテレパシーを送る時は、相手の背中に手を当てて行うのだが、トレスの場合はいつのまにか無意識の中に記憶を送り込まれたらしい。このままではトレスの脳が傷ついてしまうため、抑制装置を取り付けて夢を見ないようにする。エナラ人のリーダーであるブレルを始め、彼らに聞いても原因はわからない。トレスは抑制装置を自ら外し、再び夢を見ることにした。隔離されているグループは、進んだテクノロジーに反対する「開発反対派」と呼ばれる人たちで、希望者はコロニー惑星への移住を奨励しているという。だが実際は人々は行き先も知らず、コレナの父親はデイサンを勝手に移住者リストに加えていた。逃げようとした開発反対派の男とぶつかり、頬に怪我をするコレナ。ヴォイジャーにも頬を怪我した女性がいる。ミレルだ。トレスが部屋に向かうと、ミレルは倒れていた。彼女がコレナであり、真実を伝えたかったが気づかれてしまったと話すミレル。真実を消さないでといい、再びトレスに記憶が送られた。
コレナのところに来たデイサンは、輸送船に乗せられた者はコロニーへ行くのではなく、殺されるのだという。コレナの父親が部屋に来たため、隠れるデイサン。大量虐殺など我々がするわけがないといい、父親は密かにコレナの背中に手を回した。デイサンが隠れた場所を教えてしまうコレナ。市民の見ている前で、デイサンたち開発反対派が処刑台に乗せられた。焼け死ぬデイサン。「殺せ、殺せ」という市民たちの中で、いつしかコレナも同じように叫んでいた。その後教師となったコレナは、空っぽになった町の中で子供たちの前にいた。開発反対派は移住したコロニーで殺しあい、自滅したと教えていたのだった。目を覚ますトレス。ミレルは息を引き取っていた。
エナラ人のお別れパーティの式場に飛び込み、開発反対派を虐殺したことをエナラ人やジェインウェイたちに訴えるトレス。歴史からもみ消そうとしたがミレルがトレスに記憶を伝えたこと、そしてミレルがそのために殺されたこと。しかしブレルはミレルは病気をやんでおり、歪んだ妄想を送ったのだろうという。トレスの記憶以外の証拠を探すが、ミレルが殺されたという証拠もドクターが調べても何も出てこない。とりあえずエナラ人との条約は破棄されたものの、トレスはジェセンのもとに向かう。ジェセンは怒っていたが、トレスは自分で真実を確かめてと頼む。ジェセンは考えた末、テレパシーでトレスの記憶を受け取る。寝ているジェセンは飛び起き、窓を開けた。入ってきたデイサンとキスをする。


・用語解説など
ジョー・ブレル
Jor Brel
(Eugene Roche) "Jor" は肩書き。声:島香裕、映画ST5 スコットなど
デイサン・アラリス
Dathan Alaris
ジャレス
Jareth
(ブルース・デーヴィソン Bruce Davison ENT第33話 "The Seventh" 「封印された記憶」のメノス (Menos) 役) コレナの父親。声:有本欽隆、TNG第138話 "Ship in a Bottle" 「甦ったモリアーティ教授」のモリアーティ
サンリク
Sanric
(Nancy Kaine) 開発反対派の女性
少女
(Tina Reddington)

ホヴァーボール
hoverball
スポーツ。DS9第105話 "Let He Who Is Without Sin..." 「享楽の星・ライサ」など
海草のシュークリーム
algae puffs
(タリン)ジュース
tarin juice
「タリン」は訳出されていません
移住
resettlement
開発反対派
リグレシヴズ、レグロッシヴ Regressives
(電波消毒装置)
radioseptics
「家の消毒もしないし」と訳されています
デマロス
Demalos
ファレン
Farran
サーマルビーム
熱スイープ thermal sweep

・感想
最初は雰囲気から勝手にミレルが黒幕だと考えてしまいましたが、彼女こそがコレナだったとは……。オープニングとつながるエピローグという作り方が良いですね。途中展開がわかりにくいところと、多少間延びしているところがあるので、エピソードガイドもストーリーを理解しづらくなっていたら申し訳ありません。


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