サントラ・テーマ館


毎回、ひとつのテーマを決めて、それに関連するサントラ盤を紹介するコーナーです。



「ブロンソ〜ン」

ブロンソンって、いったい今いくつなんだろう。

DEATH WISH
狼よさらば
作曲:ハービー・ハンコック

「DEATH WISH」シリーズの記念すべき第一作目。作曲を今をときめくハービー・ハンコックが担当している。ジャズを基調とした切れ味鋭いクールなスコアである。雰囲気はラロ・シフリンよりもジェリー・フィールディングに近い。大都会の冷たさを感じる音楽。


VIOLENT CITY
狼の挽歌
作曲:エンニオ・モリコーネ

年代的には「狼よさらば」より4年前の作品。写真が横長なのはCDケースの裏側だから。音楽は職人モリコーネ。メイン・テーマは「アンタッチャブル」の原型といえるような曲の展開でハードなタッチ。モリコーネ節とも言うべき哀愁を帯びた調べ、どれもうまい!この頃、ブロンソンも絶頂期!


THE STONE KILLER
シンジゲート
作曲:ロイ・バッド

音楽を「ワイルド・ギース」のロイ・バッドが担当している。バッドらしい緊張感あふれるスコアであるが、改めて聴いてみると良くも悪くも70年代テイストにあふれた1種の”ダサさ”が感じられる。だからアクション場面はともかく、静かな場面の曲では完全にサロン・ミュージックしちゃってて今では逆に新鮮。


DEATH WISH 4 /THE CRACKDOWN
バトルガンM−16
作曲:John Bisharat & Val McCallum

さあ、この辺からアヤシくなってきたぞ。「DEATH WISH」の2(ロサンゼルス)、3(スーパー・マグナム)は残念ながらCD化されてない(音楽はジミー・ペイジだぜぃ!)ので一気に4へととぶ。作曲者は聞いたことないヒトだし、なんかわけのわかんないB級作品とカップリングされてるし(このCDの収録作品の共通点はすべて”あの”キャノン・フィルム社制作というオチでした)、やっぱりアヤシい。曲自体もなんてことなかった。
追記:なーんて言ってたら、作曲者のVal McCallumの正体が判明した。彼は、ブロンソンの今は亡き愛妻ジル・アイアランドの連れ子で、先夫デヴィット・マッカラム!との間にできたご子息であった。う〜ん家族愛ですね。そう言われてみると音楽の方も良く聞こえる。いや、なんてカッチョいい曲なんだ!(現金なもんだ)。不勉強を恥じる今日この頃である。m(_ _)m
参考資料:「ブロンソンならこう言うね」 みうらじゅん、田口トモロヲ著ごま書房(95年)


DEATH WISH X/THE FACE OF DEATH
作曲:TERRY PLUMERI

このCDを初めて見たときはびっくりした。まさか”X”まで作ってたなんて。シリーズを追うごとにブロンソンの持つ銃が巨大化してったのでさしずめ今度はバズーカ砲でも持ち出すのかと思ったら、ジャケットを見る限りでは先祖返りしたようだ。作曲者はやっぱり知らない人だが曲の出来は以外といい。哀愁と黄昏(^ ^)とサスペンスをうまくミックスさせた構成である。でもやっぱりアヤシい。プロデューサーは誰だろうと思ってライナーノートを見たらメナハム・ゴーランだった。やっぱり。


番外

マンダム〜男の世界/大脱走’95
うた:The Bronsons(みうらじゅん+田口トモロヲ)

いや〜、こういうの大好き。「マンダム〜男の世界」では大塚周夫さんが合いの手をいれてらっしゃる。冒頭からいきなり「う〜んマンダム」ですから。「大脱走’95」はあの有名なマーチを日本語訳詞(訳詞:ザ・ブロンソンズ)で歌ってるものだが、ホントにこういう歌詞なの?この歌を聞けば、「大脱走」はマックイーンではなくブロンソンの映画だったということがよっくわかる(^^)。
このザ・ブロンソンズ、1回こっきりの企画ものだと勝手に思ってたら、今年になってアルバムまででてしまった。誠に不勉強で申し訳ない次第である。ちなみにアルバムタイトルは「スーパーマグナム」(わっはっはっは、わかってらっしゃる)。みんな、買おうぜ。



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