ThinkPad 750C (9545-3J8)

ThinkPad TVチューナーを組み込んでみました

ThinkPad 750C (9545-3J8)は、ThinkPad 750C (9545-3J6)とはハードディスク容量のみが異なるモデルです(3J6:170MB 3J8:340MB)。
ということで、取り立ててわざわざ紹介する程でもありませんが、TVチューナーの組み込みとスペックの復習をしてみましょう。

 

古いモデルですが、この存在感は ThinkPadならではですね。

前面をよく見ると、FDD収納部の様子がちょっとヘンなことに気が付くかもしれませんが、これが TVチューナーを組み込んだ状態です。

他社のノートパソコンでも、カラー液晶が搭載され始めた頃から TVチューナーをオプションとして用意していたケースが多く見られました。
近年は画像の取り込みやタイムシフト再生といった積極的なものになっていますが、この頃のPCにはそんな能力は無いので、「単にTVが見れる」という程度のものが殆どでした。
(それでも液晶パネル自体高価でしたから、かなり贅沢なニーズだったと言えるかもしれませんね、、、)

 

TVチューナー組込み時のベゼル。

右からヘッドホンジャック(モノラル)、チューナーパック電源LED(緑)、チューナーパック電源スイッチ、PC<>チューナーパック表示切替(通常のPCの画面表示とワンタッチで切り替えできる、いわば「ボスが来た」スイッチ(^^;)、チャンネルアップボタン、チャンネルダウンボタン、ファンクションボタン(Fnキーとは別。画面の表示コントラストや色合い調整をする)、TVアンテナ<>ビデオ入力切替スイッチというようにボタンが配置されています。

ちなみにこのベゼルのままで通常のFDDも入れ替えて組み込み出来ます。
(開口部の形状に注目)

 

TVチューナーパック装着時には、普段は滅多に外すことの無い FDD収納部の左側面ブランクカバーを外すことになります。

電源スイッチ寄りから、アンテナジャック、ビデオ入力ジャック、オーディオ入力ジャック、音量調節ボリュームの順に配置されています。

 

ThinkPad TVチューナー単体の状態。

FDDとは微妙に外形が異なるためか、取り付けるときに FDDに比べてやりにくい感じがします。(収納部に対して外形に余裕が無い?)

 

TVチューナー付属のアンテナユニット。

背面にはスタンドが付いていて、この画像のように自立させることができますが、ロッドアンテナ伸張時には転倒しやすくなります。
また付属品として、このアンテナユニットの背面に取り付けできる吸盤が付いていて、これを使えば窓ガラスに仮設することも出来ます。

アンテナユニットにはスイッチがついていますが、これは内蔵ブースター用のもので、この電源として単三電池が 2本必要になります。
(残念ながら、ThinkPad本体からは給電できません)

 

アンテナユニットと本体との結線状態。

実はこの結線方法にやや問題があって、アンテナ側はふつうのTVやビデオデッキのアンテナ端子として使用されているものと同じ F型コネクタになっているのに、本体側はビデオ入力なんかと同じの ピンタイプになっているために、変換ケーブルが必要になってしまいます。

F型コネクタは径が大きいのでチューナーパック側での実装が難しかったことも考えられますが、接続時には余計な変換ケーブルを一旦接続しなければならず、本体側もビデオ入力と接続を間違えやすいという問題があり、改善の余地がありそうです。

TV視聴中の図。
アンテナユニットとのマッチングが良く、思ったより綺麗に見られます。

TVを見るには、単にPCを起動しておけば良く(DOSプロンプトで放置しておいてもOK)、OS側では特にドライバを入れる必要もなく、チューナー電源を入れて表示切り替えスイッチを押すだけです。
古い ThinkPadのリサイクルにも使えるのではないかと思う位、手軽で便利なオプションです。

 

本機の基本スペック(9545-3J8)

CPU    Intel 486SL-33MHz 
RAM    4MB Max 36MB
HDD    340MB (E-IDE)
LCD    10.4"TFT/VGAカラー (640x480 26万色中 256色表示)
VGA   WD90C24  V-RAM:1MB

セットアップやメンテナンスのポイント

CPUがちょっと変わっていますが、実態は 486DXの省電力版で、互換CPUが無くアップグレードが不可能な以外は、ごく普通な仕様です。
能力的に Windows95が限度で、こういうTV化するという変わった使い方もアリなのかもしれませんが、初心者の方にはあまりおすすめできない機種です。

(2001/1/3記)

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