ThinkPad 770X (9549-71J)

770X!! でも残念ながらXGAモデルです・・・

日本国内では 700系最後のモデルとなった 770X。
残念ながらこの 71Jは770E(D)と同じXGAモデルですので、外観は殆ど変わりませんが、内部的にはかなりの変更が加えられているようです。

 

外観上は本当に 770EDと見分けがつきません。
が、内部的にはオンボードメモリの強化や、ビデオ系の強化(AGP化)により、マザーの設計は一新されているようです。

上位機(7AJ/7BJ)は、SXGA液晶(1280x1024)で、V-RAMも強化されています。

A20pを入手するまでは、770XのSXGAモデルが自室用マシンの目標でしたが、今でもやはり欲しいモデルの筆頭に上がりますね・・・。

 

 

右側面のウルトラベイII DVD-ROMドライブ。

770EDの物とは違い、イジェクトボタン上にアクセスランプが無いタイプです。
(こちらの方がパーツでも良く見かけるようなタイプです)

 

 

770Xのメモリ増設スロットの様子。
よく見ると 770E(D)とは様子が違っています。

左隅にDIMMソケットがあることに気が付きますが、これがオンボード分のDIMMソケットになっています。
BIOSで搭載容量を決め打ちしているためなのか、このDIMMを交換してのメモリ容量アップは残念ながらできないようです。

 

 

外観上は 770E(D)と変わらない画像ばかりでナンですので、セレクタベース770(ポートリプリケーター)とセレクタドックIIIを見てみましょう。

こちらが ThinkPad770系用のポートリプリケーターであるセレクタベース770です。
ポトリと言うより正に何かのベースといった感じですが、これは本品がセレクタドックに接続する際のアダプターとしても機能するためです。

右側に飛び出した物は、イジェクト&ロック操作に使うキーです。

 

 

セレクタベース770の背面。
当たり前のことですが、基本的にはポトリということで、本体側にあるコネクタがそのまんま一式揃っています。

 

 

左側面後部には、マウス・キーボードコネクタと、USBポートがあります。

このポトリ側のUSBポートは、内部的には別のポートとして増設されるようです。
(本体のUSBポートは、ポトリに載せると塞がって使えなくなります)

 

 

セレクタベース770に載った 770X。

本体が大きい為か、この角度から見る限りさほど違和感はありません。
この辺りはデザインの勝利といったところでしょうね。
ポトリに載ると 1cm位嵩上げされてしまいますが、そんなに気にならないです。

とは言っても、本機クラスの大型機となると、日本人の体格では持ち歩きはちょっと辛いところがありますので、ポトリが有効なシチュエーションは比較的少ない気がします。

 

 

ということで、今度はセレクタドックIIIのご登場です。

・・・とにかくデカい!!の一言です。
最近の省スペースPCよりも大きいですが、そこいらの省スペースPCよりも拡張性では優れています。

構成としては、本体・セレクタベース・セレクタドックという組み合わせになっていて、770以外に 760系や600系とも組み合わせ出来ます。
(この時に、本体とセレクタドックの間の差異を吸収する意味で、ポトリが間に入るという訳です)

ちなみにこの状態での操作はかなりツラいです。(^^;
キーボードとマウス(おすすめはスペースセーバーキーボードですね(^^))を追加して使用するのが吉じゃないかと思います。

 

 

セレクタドックIIIの前面。

右側が5"ドライブベイ、右側上がウルトラベイII(本体側と仕様は同じ。ウルトラベイII用FDDが組み込まれた状態。)、右側下にセレクタドック側のウルトラベイIIのイジェクトレバー、そしてインジケータがあります。

 

ちょっと暗い画像になってしまいましたが、左側面の様子です。

右下には USBポートがふたつあり、セレクタベース側面の物と合わせて 3ポートとなります。

また側面にスピーカーがありますが、770Xの前面スピーカーに比べると位置はイマイチのようで、ちょっと音は期待外れでした。
(でも本体側スピーカーよりも、パワー的には余裕があるようで、さすがに大きな音の時はヌケが良い気がします)

 

 

セレクタドックIIIの拡張性を見せ付けられる右側面。

後端には拡張スロット(PCI/ISA)、底面よりにはSCSIバス(内部的には AHA-2940と同等のようです)、PCカードスロット(本体と合わせて4スロットになる)、ジョイスティック/MIDIポート、オーディオジャック類が並んでいます。
もはや気分はデスクトップ機といった感じです。(^^)

ただ、コネクタ類は側面スピーカー部の張り出しの下にあるので、ケーブルの脱着がやりづらいです。
(デスクトップ機化してしまうので、そうそうケーブル類の抜き差しは無いのかもしれませんが・・・)

 

 

セレクタドックIIIの背面。

いわゆるレガシーポート類はセレクタベース側のコネクタをそのまま使う方式となっているので、セレクタドック側背面にはこれと言ってコネクタは見当たらず、以外にも綺麗さっぱりしています。

右下の切り欠き部分のところに、AC電源ケーブルのコネクタが隠れています。

 

 

拡張スロットのカバーを開いた状態。

ごちゃごちゃしていますが、スロットには PCI/ISAスロット(フルサイズ)が 2本と、ハーフサイズのPCIスロットが 1本あります。

この画像では、ハーフサイズPCIスロット(最下段)にビデオカードを入れています。
PCIバス版 GeForce2 MXのビデオカードを入れて、3Dゲームも遊べるように、という目論見のセットです。

ノートPCの場合、ビデオ系がデスクトップ機に比べて貧弱orアップグレードが困難ですが、こういう大技でパワーアップするというテもある訳です。
(但し、表示は外部ディスプレイ用となり、残念ながら本体液晶のみに表示することはできません)

 

 

単体のセレクタドックIII。

特異且つ巨大にユニットですが、間にセレクタベースを入れることで形状の異なるモデル間での互換性を取るというのはなかなかのアイデアですね。

裏を返せば複数のマシンで本ユニットを共用するという大技もできる訳で、なかなか凄いシステム構成になります。

 

 

ということで、再び単体の 770X。

見つけるチャンスは少ないですが、770E(D)に比べるとビデオ系が AGPとなったことで、若干の性能アップが図られています。
見た目での区別のつきにくい本機ですが、両方あったら 770Xの方がおすすめといったところでしょうか。

 

本機の基本スペック(9549-71J)

CPU    PentiumII-300MHz
RAM    64MB Max320MB(128x2)
HDD    8.1GB
LCD    14.1"TFT/XGAカラー (1024x768x32bit color)
VGA   Trident Cyber9397DVD (AGP V-RAM:4MB SG-RAM)
DVD-ROM   2x
FDD   外付・内蔵両用
MODEM  内蔵(ACP)

セットアップやメンテナンスのポイント

ゲーム以外の一般的な用途であれば、快適この上ないモデルです。
770EDに比べると、DVD拡張ビデオカードが省略されています。

(2001/7/22記)

 

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