「PCコンパニオン」、手っ取り早く言えば、PCをサポートする情報ツールといった位置付けで登場したのが
WorkPadシリーズです。
一時期は WindowsCE機(WorkPad z50)もありましたが、現在は
PalmOS搭載PDAのみがラインナップとなっています。
この 8602-40Jは PalmVのコンパチ機で、スリムで携帯性に優れた
PDAです。
クレードルに載った
40J。
以前は c3の通称で本機を指していましたが、RAM容量が強化された後継機 50Jの登場で、その区別のために 40Jと呼ぶのが良いようです。
最近は WindowsCE系の巻き返し攻勢の激しい
PDA界ですが、そこそこ万能ながらコテコテの WindowsCEに対して、シンプル且つ使いやすい
PalmOS系も根強い人気を誇っています。
実際、Windows95/98系アプリとの密な連携以外は、軽さと安定性で格段の完成度だと思います。
本機に先行して登場した
30Jに比べると、拡張性とメモリ容量に制限があるものの、充電式バッテリーを採用して薄くてスタイリッシュな本機は携帯性・運用の手軽さで優れています。
40Jの裏面。
金属(アルミ合金か何かのようです)のボディは独特の曲線と肌触りに仕上がっています。
人間工学的にも検討されているのか、手に持ったときのフィット感は本当にすばらしく、PDAとしての完成度の高さを感じさせられるところです。
但し、本機は拡張性についてはかなり限定されてしまうところがあります。
PDAという性格上、特に拡張性は必要無くても困らないのですが、問題はメモリ容量が小さめという点です。
デザイン的には優秀ですが、ヘビーに使う方にはこれは辛い部分です。
そんなこともあって手元の本機は改造業者の手による
8MB改造版なのですが、このところ非常に調子が悪く、バッテリー容量が低下するとハングしてしまうという病気持ちになってしまいました。(泣)
クレードル上の
40Jを上から見たところ。
左に電源ボタン、中央に赤外線ポート、右に小さなコントラストボタンがあります。
クレードルの底面背中の出っ張りの中には金属のダイカストウエイトが組み込まれていて、容易に転倒しないようになっています。
CPU Motorola DragonBall EZ 16MHz
RAM 2MB
LCD 160x160 モノクロ
OS PalmOS 3.1J
完成度の高い PDAです。後継機の 50Jが発売されたおかけで、中古では比較的手頃な価格で購入できます。
Palmもカラー化が進んでいますが、モノクロで十分、ちょっとしたメモ取りが多いといったケースであれば、本機でも十二分に活躍してくれるでしょう。
- メモリーが他のモデルに比べると少なく、増設もユーザーの手では難しいので、辞書をいれたり、たくさんのアプリを入れて使うといった場合には問題になる可能性があります。
流石に今から改造してでも増設を・・・というのはリスキーですから、素直に50Jを選ぶのが良さそうです。- 液晶の視認性は良好ですが、スタイラスの傷が気になる場合は、保護シートを装着すると良いでしょう。
- 軽度のスケジュール管理でしたら本体のみでもOKですが、やはり本機の機能を活用するにはPCとのシンクロに限ります。
アプリのインストールにも必須ですので、是非設定して活用したいところです。
(2001/7/14 記)