更新日 : 1998/8/16
メビウス戦記−もっとディスクを!−
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8. 元内蔵ハードディスクを外付けに
動機は...
購入したのは...
取り付けは...
接続は...
不都合は...
実験...
動機は...
内蔵ハードディスクを大容量のものに取り替えると、当然元のハードディスク(富士通M2714TAM 1.1GB)は余ってしまいます。1GBもの容量を遊ばせておくのはもったいないものです。
ちょうど私が内蔵ハードディスク交換の計画を考えていたころ、2.5inchハードディスクを外付けで使う話がメビウス・メーリング・リストに流れました。
元の内蔵ハードディスクをうまく外付けできれば、データ交換やバックアップ用の媒体として使えます。それにバックアップしなかったファイルも復元できます。当然これは検討に値すると、飛びつきました。
購入したのは...
ノートパソコンに2.5inchハードディスクを外付けして使う製品というのは、意外にいろいろな種類があるようでした。メーリングリスト上ではいくつかの製品の話が出ましたが(詳細は[Wellcome Izumi's Hut]の[SHARP・Mebiusにて、あまったIDE2.5インチHDDを有効に使う。]を参照ください)、持ち運びのしやすさや使い勝手から、
- ハードディスクがケースに収まること
- パソコン本体から電源が供給されること
- そこそこのアクセス性能があること
ということを考慮して、PCMCIAカードで接続する「PortableDock」(マイクロテック社製)という製品に決定。東京、秋葉原のT-ZONEミナミで購入しました(価格は1998.6/5時点で¥19,800-)。
PortableDockへの2.5inchハードディスク取り付けは以下の通り基本的には簡単な作業です。なお工具として小さなプラス(+)のねじ回し1つが必要です。
- ケース裏側から固定ネジ4つを外し、ケースのふたを開ける
- ケース内部のコネクタにハードディスクを接続する
- ケースのふたを閉め、固定ネジをとめる
しかし、実際には2つばかり、ちょっと困ったことがありました。
- コネクタとハードディスクの接続
PortableDockのマニュアルには、「コネクタは一方向への接続のみ可能です。ハードディスクのコネクタの1番ピンとPortableDockの1番ピンの位置を合わせて接続してください。」と記述されていますが、実際には見た目表裏が逆でも接続できそうで、かつハードディスク・PortableDockともどちらが1番ピンか良く判りませんでした。
このため、コネクタを支えるプリント基板とハードディスクの位置関係が無理のなさそうな向き(ハードディスクの厚みの中に基板が収まる向き)で接続しました。結果としてこれでOKでした。
- ハードディスクの固定
上記作業手順から判りますが、実はPortableDockにはケースの中のハードディスクをしっかり留める機構がありません。ハードディスクはコネクタで支えられ、そのコネクタはケースの中で緩く固定されているだけです。このためケースを動かすと中でハードディスクがカタカタと音をたてて動きます。またこのときコネクタとプリント基板の間に無理な力がかかってしまうようで、どうも安心できません。
これは、ちょうど家にあった、家具を傷から守るという「インテリア用粘着フェルト」(厚手のフェルトの片面に粘着テープがはってある品物)を5mm×15mmぐらいの大きさに切り、適宜重ねて適当な厚みとし、ケースの内側、コネクタとは反対側の隅にはることで、ケースを動かしてもハードディスクはほとんど動かないようにし、対処しました。
PortableDockとパソコン本体との接続は、すんなり行きました。
作業内容のほとんどを控え損ねたため正確な記述はできませんが、私がPCMCIAカードの扱いになれていないためカードの差し込みに手間取ることを除くと、カードを差し込むとハードディスクと自動認識し、一番最初だけ、
- デバイスドライバの設定
どのデバイスドライバを使うかというようなドライバ設定のウィンドウが現れます。良く判らなかったので標準のドライバを選択し終了。その後再立ち上げが必要だったかもしれません。
- ディスクドライブの設定
PortableDockのマニュアルが指示する通り、以下のように作業します。
画面左下、[スタート]→[設定]→[コントロール パネル]を起動し、さらにその中の[システム]を起動します。[システムのプロパティ]のウィンドウで[デバイスマネージャ]のタグを選択し、[コンピュータ]→[ディスクドライブ]→[GENERIC IDE DISK TYPE80](PortableDockに相当するディスクドライブ)を選択し、[プロパティ]ボタンを押します。新しく現れる[GENERIC IDE DISK TYPE80のプロパティ]のウィンドウで[設定]タグを選択、オプションの欄のうち[リムーバル]と[Int 13ユニット]をともにチェックを付け、[OK]ボタンを押してウィンドウを終了、[システムのプロパティ]のウィンドウも[OK]ボタンで終了します。その後Windows 95の再立ち上げを行い、設定を有効とします。
というような初期設定が必要でしたが、その後は以下のように簡単に扱えています。
- カードの挿入時
-
カードを差し込みしばらくすると画面右下にPCMCIAカードを表すアイコンが現れ、リムーバルディスクとして自動認識されます。
- カードの抜き取り時
-
事前にまず外付けハードディスクをアクセスしているソフトウェアがないようにし、次に画面右下のPCMCIAカードを表すアイコンをマウスの左ボタンでクリックして、メニューから[スタンダードIDE/ESDIハードディスクコントローラの中止]を選択します。しばらくすると[スタンダードIDE/ESDIハードディスクコントローラ]のウィンドウが現れ「このデバイスは安全に取りはずせます。」とのメッセージが出ますので、[OK]ボタンでウィンドウを閉じ、カードを抜き取ります。
なおPCMCIAカードはスロット1/2のどちらでも使えるようです。またハードディスクの中身は内蔵ハードディスクとして使っていたままの設定としています。
PortableDockのマニュアルによれば「FDISKとFORMATを使用してハードディスクをフォーマットします」とありますが、DOSプロンプトからfdiskコマンドを使用すると、fdiskがすぐに終了してしまったり、うまく起動しても
- ディスクの総容量が30MBと、異常に少ない値が表示される
- 領域1および2も、それぞれ容量は986MB/49MBと正しいが、使用はともに100%と誤った値が表示される
と、その挙動がおかしいため、正しくハードディスク全体を扱えるようにはできないのではないかと心配、fdiskを使ったパーティションの設定し直しなどは行っていません(次項の実験...も参照)。
新しく内蔵ハードディスクとして使う日立 DK227A-41(4.1GB)を、ハードディスクを交換する前にPortableDockに入れて接続してみました。以下はその顛末です。
- PCMCIAカードを挿入するとハードディスクとして自動認識する
ここはうまくいったので、手順通りディスクドライブに対し[リムーバル]/[Int 13 ユニット]の設定を行う。
- DOSプロンプトからfdiskコマンドを実行すると動作がおかしい
ディスクの存在は認識するが、総容量が382MBと異常に少ない。また基本MS-DOS領域として最大限に確保しても容量は382MBにしかならない。
- フォーマットしても一部しか使えない
(あたりまえといえばあたりまえですが)382MBの容量の領域に対しフォーマットをかけると、やはり382MBのファイルシステムとしてしか使えない。
というわけで、NGでした。ただし内蔵ハードディスクとして接続しておいてパーティション設定を行ってから、PortableDockを用いて外付けにすれば、富士通M2714TAM(1.1GB)と同様、fdiskの動作はおかしいながらも、正しく全容量を扱えるかもしれません。でもそこまでは余力がなくできていません。
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