1999/9/5
関東学院大学 VS ケンブリッジ大学

関東学院aVSケンブリッジ
4535前半719
5TRY1
2GOAL1
2PG0
0DG0
10後半12
1TRY2
1GOAL1
1PG0
0DG0

FW
1久富(3年)
2下田(ヤマハ)
3上田(伊勢丹)
4川井(4年)
5堀田(3年)
6宮下(東京電力)
7古島(4年)
8箕内(NEC)
HB
9池村(新日鐵釜石)
10淵上(4年)
TB
11仙波(トヨタ自動車)
12萩谷(4年)
13水田(3年)
14四宮(3年)
FB
15萩原(4年)

時間試合経過得点
1分関東学院、中央20mPG成功。(オフサイド)3-0
4分関東学院は自陣10m付近で、仙波が突破し右に展開するが、パスをファンブル。ケンブリッジWTBがボールを拾い上げ、そのまま走りきり左中間にトライ。G成功。3-7
7分関東学院、中央30mPG成功。(ノットロールアウェイ)6-7
13分関東学院は、ハーフウェイライン付近でのラックから素早く左に展開。箕内、仙波と渡り、ステップで相手ディフェンスを振り切り左隅にトライ。G失敗。11-7
19分関東学院は、ケンブリッジ陣22mライン付近でのラックからSO淵上がぽっかりと空いたラックサイドを抜けてそのまま中央にトライ。G成功。18-7
23分関東学院は、ケンブリッジ陣ゴール前のマイボールスクラムからモールを形成して押し込み、FL古島が右中間にトライ。G成功。25-7
34分関東学院は、ケンブリッジ陣22m付近左サイドでペナルティを得ると、素早いリスタート。SH池村からボールをもらった仙波が、一人、二人とディフェンスを交わして走りきり、左隅にトライ。G失敗。30-7
36分関東学院は、中央付近でのラックからSO淵上が左サイドのスペースを突破。フォローした仙波にラストパスが通り、左隅にトライ。G失敗。35-7
HALF TIME
17分関東学院、中央40mPG成功。(オフサイド)38-7
23分関東学院は、自陣から左展開。バックスがボールをつないで大きくゲイン。最後は左ライン際を四ノ宮がステップとスピードで相手バックスを振り切り、中央まで回りこんでトライ。G成功。45-7
30分ケンブリッジは、関東陣右サイドでペナルティを得ると、素早く左オープンに展開。バックスがボールをつないで最後はFBが左中間にトライ。G成功。45-14
35分ケンブリッジは、ラックを連取。バックスがボールをつなぎ、左WTBが左中間にトライ。G失敗。45-19



感想
萩谷は凄い! 仙波は強い! 淵上は上手い! 堀田は高い!
そして、このチームは強い!
などの予定です。(笑)
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昨日、一昨日とようやく秋の気配を感じたのもつかの間。
再び真夏の暑さがぶり返した秩父宮。二時間、スタンドで日差しを浴びたら日焼けして真っ赤になってしまいました。
その暑さが応えたのか、ケンブリッジはよもやの大敗。ケンブリッジやオックスフォードが日本のチーム(ジャパンも含めて)相手にこんな大差で敗れたのは初めではないでしょうか?

開始4分、パスミスで簡単にトライを許したものの、その後は終始関東学院ペース。
仙波選手の縦横無尽の走り。淵上選手の良く伸びるキックと判断力。池村選手の的確な指示。ケンブリッジと互角以上に渡り合ったLO堀田選手を軸にした高さのあるラインアウト。そしてCTB萩谷選手を中心とした出足の速い鋭いタックル等々。関東学院の良い面ばかりが目に付きました。

なかでも最も印象的だったのは萩谷選手。
昨年のケンブリッジ戦でも活躍した彼は今年また一段とステップアップ。小柄(170cm)ながらボディコントロールが優れ、アタックでは低い姿勢で確実にゲインしてボールを活かし、ディフェンス面では読みの鋭い上手いタックルでピンチを未然に防ぐという獅子奮迅の活躍。192cmと20cm以上も身長差のある対面のCTBビッドウェル選手に何ら仕事をさせませんでした。

手が短く上半身の筋力が弱い日本人にとって、ボールを殺すという高いタックルは非常に不得手。今日の萩谷選手のように、素早い見切りと出足の速さがあれば、低いタックルでも結果的には十分にボールを殺す手段になるという気がしました。(単に、彼のタックル技術が秀逸なのかもしれませんが)

全体的に、今日の関東学院は局面での状況判断が素早く、ジャパンが目指す「リズムとテンポ」を具現化したような戦い振り。良くまとまった素晴らしいチームでした。

前半5つものトライを奪い、35-7と圧倒的な点差で折り返した後半。膠着状態の続いた20分過ぎ、自陣から積極的に展開した関東学院が、きれいなパス回しでボールをつなぎ、WTB四宮選手が走りきって中央にトライを奪った場面で勝負は決まり。関東学院は現役選手に経験を積ませるためか、余裕の選手交代で次々と新しい選手を投入。そのためか、その後2つのトライを奪われましたが、それでも最終的にはダブルスコアで圧勝しました。

現役選手は九人。
淵上、萩谷の両選手を中心にしたバックスの能力は恐ろしく高く、セットプレーなどもまとまっており、三連覇に向かって順調な滑り出しを始めたといって良いでしょう。
敢えて問題点を探せばスクラムハーフでしょうか。
フォワードとバックスを的確な状況判断でまとめたSH池村選手の存在は大きく、ここが上手く機能しないとポテンシャルの高さを結果に結びつけられない恐れもあります。とはいえ、やはり他校より頭一つ抜け出た力量を見せた関東学院。今シーズンの大学選手権決勝は早稲田大学対慶応大学になる、と勝手に予想した私の信念も大いに揺らいできました。(ただ昨年の例があるので、今のところ予想はそのままにしておきます(^_^;))

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