1999/05/21


FD3S エアポンプとエアクリーナのステキな関係!?

 「車買ったらエアクリ交換!基本だよね〜」若葉マークな人にはググッとくるセリフですね。しかし、ちょっと待って下さいっ! FD3Sの場合、何も考えずにエアクリを交換してしまうと、まず間違いなく痛い目に遭います。
 そこのアナタ!、、お時間は取らせません。このページを読んでエアクリ交換について少しお勉強しませんか??

・・って事で、じゃどんな痛い目に逢うのかを説明しましょう。。
●痛い目その1●
 FD3Sは、メーカー出荷時点で既にチューンドカー並みのデリケートなセッティングが施されています。何も対策せずにポンとエアクリ等を換えてしまうと、バランスが崩れてしまい、最悪の結果エンジンブローという悲劇が待ち受けています。。
 「燃調」という観点で痛い目に遭わない為に吸排気系パーツ交換は、以下の範囲で収めるようにしましょう。

◎ノーマルECUのままで対応出来る吸排気系パーツ交換の目安
1型

3型
ブーストリミッタキャンセラ(FBCD等)装着が前提
キノコ系エアクリーナ・車検対応マフラー
4型 ブーストリミッタキャンセラ(FBCD等)装着が前提
純正交換タイプエアクリーナ・車検対応マフラー
ただし、ブーストコントローラを併用し、最大ブースト0.8kg/cm^2以下に設定。
5型 キノコ系エアクリーナ・車検対応マフラー
これ以上でも大丈夫って話も聞きましたが、とりあえずこの辺で収めておいた方が無難ではないでしょうか?

●痛い目その2●
 FD3S純正エアクリーナはエアポンプにもエアを供給しています。FC3Sの頃は問題にならなかったのですが、FD3Sの場合これが大きな問題となります。
・・と言うのは、ムキ出しキノコ系エアクリを装着すると、エンジンルーム内の熱気を吸い込んでしまい、エアポンプ内で焼付きを起こし異音を出すようになり終いには内部のカムがロックされてプーリーが回らなくなってしまい、ベルトが切れてしまうのです。
 ちなみに、デーラーにエアポンプ交換を依頼すると、部品代として7〜8万円程請求される様です。う〜ん、恐いですねぇ。。。

これを回避するには、以下のいずれか(もしくは複数)を選択する必要があります。
(1)純正交換タイプのエアクリを選択する。
 純正エアクリーナボックスのエア流路をそのまま使用するので、熱気を吸い込む心配はありませんが、キコノ系程の吸入効率アップは見込めないでしょう。

(2)遮熱板を用いてエンジンルーム内の熱気を吸わないように対策する。
 エアクリ直下にあるラジエタファンからの熱気を遮るように、遮熱板を追加してください。
・ナイトスポーツ製の物には標準で遮熱板が付属されている様です。
・また、ST-MAY、岡田エンジニアリングより遮熱板が発売されています。

(3)エアポンプ専用の吸入路を別途設ける。
 エアポンプ吸入ホースを外気を吸えそうな場所まで延長する。その際、原付キャブレタ用の小型キノコ系エアクリを流用すればベスト。
・HKS製の物は、エアポンプとフレッシュエアダクトを接続する部品が付属されています。

(4)エアポンプレスプーリーキットを用いてエアポンプを除去する。
 エアポンプを除去すると、触媒及び、EXポートへのエアの供給が止まります。そのままにしていると、触媒は加熱により破損し、アイドリング付近のA/F値がリッチとなりアイドリング不調を起こします。触媒を除去し、ECUをセッティングしてアイドリングを安定させる必要があります。
 尚、触媒を除去すると排ガス中の有害物質(NOx等)の含有量が基準値をオーバーしますので、公道での走行は違法行為となります。ご注意!
 エアンポンプのカプラーを抜いて動作を止める方法もありますが、エアの供給が止まる為、除去した場合同様、触媒加熱、アイドリング不調を起こします。

と言う訳で、FD3Sの場合、エアクリ交換をナメてかかると痛い目に遭います。



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