はじめに


イエス..1人の人間の名前がこれほど多くの人の口から発せられるのは他に例があるだろうか

イエスと言う人物は本当に存在したのだろうか....いたとしたら何語を喋ったのだろうか..笑ったことはあるのか..どんな物を食べていたのか..配偶者はいたのか..どんな連中と付き合ってあるいは喧嘩して..職業は、思想信条は、生年月日は、この方の経歴書らしき物は書けるのだろうか、なによりも確かめたいのは御自身をメシアと考えていたのか..

長い歴史の中で、この様な疑問を抱いたのは自分だけではあるまい、おそらくキリスト教が成立しキリスト・イエスが誕生した頃からあまた多くの人が疑問を抱いたのだろうが、諸般の事情で深く追求される事がなかったのだろう

イエスの人物像と言っても、その人となりを表している資料は、ほぼ新約聖書の四つの福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)に絞られる、しかしこれらの福音書はイエスが十字架で処刑されてから何十年もの時間の経過と、伝承者の記憶の断片によって書かれたもので、事の信憑性に疑問が生じる上に、キリスト・イエスへの神格化表現が所々に見られ、イエスそのものの人間性をどれだけ示しているか解らない

その後成立したキリスト教団においては、それぞれの教団の思惑による解釈をする為、例えばマルコ福音書6/3にある兄弟(ヤコブ・ヨセ・ユダ・シモン)をカトリックでは従兄弟としたり、ルカ福音書8/2に出てくるマグダレネのマリアをその前に出てくる罪深い女と同一人物にしたり、マタイ福音書やヨハネの名前の文書を12人の使徒の作品としていて、これらのあまり根拠のないつじつま合わせにより、さらにイエスの人物像を知る事を困難にしてしまった

しかし20世紀初め頃から、教団と直接関係のない人達によって、そのベールから僅かに見える姿から歴史上のイエスを調べる研究がなされ、近年急激にその成果が表れてきた
自分は学者ではないので、とてもその研究のプロセスを説明する事はできないが、聖書をベースにしてこれらの研究結果を参考にしてイエスと様々な人間との関わり方から、イエスの人物像を自分なりに描いて見ようと思いこの様なWebを創る事にしました

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