初級シスアド試験問題のわたし流の分析


 システムアドミニストレータ試験は,企業の中で,コンピュータを利用する部門にいる人々を対象としたものであり,実際に業務に従事している人のほうが有利といわれています。平成8年度の初級シスアド試験問題から,業務経験が必要かどうか出題傾向を探ってみました。なお,この分析は私個人の独断にもとづくものであり,シスアドカリキュラムの内容から分析したものではありません。

 午前の問題では全80問中,コンピュータ活用全般に関する問題が50問,一般教養的な問題が22問程度あり,実際の業務に関する知識を必要とする問題は5問程度である。合格ラインが75%程度(60問正解)といわれているので,業務に関する特別な知識が無くても,合格ラインに達することが十分可能である。

 午後の問題では,問1〜問4の必須問題のうち,2問で業務に関する知識を要求される。問5〜問10の選択問題では,問6,問8を除く4問で業務に関する知識を要求される。業務内容では,購入・販売・経理など主に金銭面の流れに関する問題が3問,生産管理など主に人や物品の流れに関する問題が3問である。午後の問題では,ある程度の専門的な知識が要求されている。したがって試験に合格するためには,一般的な企業活動の業務の流れを把握しておく必要があるのではないでしょうか。
午前の問題(80問)
コンピュータやソフトウエア活用に関する問題50問
業務に関する知識を必要とする問題      5問
データ分析や一般教養などを問う問題    22問
システム開発などやや高度な問題       3問
午後の問題(10問,うち必須4問,選択3問)
問1 企業での商品購入手続きのコンピュータ化    
              <購買・経理事務の知識が必要>
問2 会員制スポーツクラブの窓口業務のコンピュータ化
問3 企業での販売管理事務のシステム構築(データベース)
              <販売管理事務の知識が必要>
問4 コンピュータウィルスに関する問題
問5 企業での工事実績の分析(データベース)
               <業務管理の知識が必要>
問6 社内文書の作成とプレゼンテーション
問7 プロジェクト管理(表計算)
              <プロジェクト管理の知識が必要>
問8  販売管理(表計算)
問9  企業での部門間でのデータ活利用(データベース)
              <生産・品質管理の知識が必要>
問10 企業での受注管理業務(データベース)
               <受注管理の知識が必要>