話題で選ぶ運営日誌

「先生方の実態」の巻
(1997.4-)


 トラブルの対処法(4月10日)

 コンピュータ教育ガイドブックの作成作業は,いよいよ最後の項目「よく起こるトラブルとその対処法」にとりかかりました。もう少しで終わりです。

 今度の連休に細かい部分の修正や加筆,若干の編集作業を行えば完成です。

 来週先生方に提案し,了承されれば,本年度のコンピュータ教育がいよいよスタートします。

 「よく起こるトラブルとその対処法」は,これまで日誌に書いてきた数々の「事件」を載せるわけですが,これらの内容は,ほとんどすべて,その都度先生方に紹介してきている(もちろん日誌とはちがった書き方ですよ)ので,それらを若干修正しながら編集するだけです。

 ですが,実を言うと,これまで書き留めてきた「よく起こるトラブルとその対処法」が,実際に先生方の役にたつかどうかは,ちょっと自信がないのです。

 たとえば,日頃こういう会話をしているのですが,

A先生「CドライブがFDDということは分かったけど,じゃあAとかBっていうのは何?」
fukufuku「AドライブとBドライブはハードディスクです。」
A先生「ハードディスクって?」
fukufuku「...本体の中にある大きなFDのようなものです。」
A先生「?」
fukufuku「...windowsとか一太郎とかがその中に入っています。」
A先生「???」


 このようにパソコンに関する基本的な知識がほとんどなく,市販の教育ソフトの操作ぐらいしか行ったことがない先生方が,コンピュータを操作,たとえばエクスプローラを操作して「トラブルの対処法」を実行することはとても困難なようです。

 ですから,授業には直接結びつかないけれど,windowsの基本操作の研修会も一度行っておく必要があるのではないかと,最近は考えています。





 担当者の転勤(6月3日)

 勤務終了後,K小学校のM先生のお手伝いに出かけました。表計算ソフトを使っての研究レポート作成のお手伝いです。

 表計算とはいっても,数十項目のデータを集計して,いくつかのグラフを作成するだけですので,私でもお手伝いできます。M先生のお手伝いは,これまでも何度かやっているので,K小学校のコンピュータ室にもずいぶん慣れてきました。

 コンピュータ室の機器やソフトは,授業以外の目的では絶対に使用してはならないと制限されている地区もありますが,私が勤務する地区では,そのようなきまりはないようなので,こうして授業以外の教育活動にも使用しています。

 ところで,この小学校では,コンピュータ担当教員だったT先生が,4月から他の学校に転勤してしまったので,ずいぶん困っているようです。

 私の学校でもそうですが,業者さんとのやりとりやコンピュータ室の環境整備は,ほとんどすべてコンピュータ担当であるTさんがやっていました。それに,サーバーを含むいくつかの機器やソフトの操作方法は,コンピュータ担当教員だけしか研修を受けていません。

 つまり,コンピュータ室には,コンピュータ担当しか設定方法や扱い方が分からない機器やソフトが数多くあるのです。

 ですから,その教員がいなくなってしまうと,当然色々な面で不都合が生じるわけで,場合によっては,単純ミスとか単なる勘違いとか,自力で簡単に解決できるようなトラブルでさえも,授業あるいはコンピュータ室の運営がストップしてしまうような困った事態を引き起こしかねません。

 こういう問題が起こるのは,やはりコンピュータをある程度扱える教員(もちろんユーザーの立場としてですよ)の絶対数が少ないからです。それにある程度扱えるといっても,私などは,自分が困らない程度に機器やソフトの操作ができる程度の,一般ユーザーのレベルです。

 それでも私の学校の場合だと,コントロールパネルを開いて各種設定を行ったり,エクスプローラを使ってファイル操作を行う程度のごく初歩的なWINDOWSの操作ができるのは,私以外では,パソコン歴2年のH先生しかいないのです。

 一朝一夕には解決できないこととはいえ,やはり早急に何らかの対策を講じて欲しいものです。





 管理者不在(6月8日)

 今日もM先生のお手伝いのため,K小学校に出かけました。

 この学校は,昨年度までコンピュータ担当だったT先生が他の学校に転勤してしまってずいぶん困っているとのことですが,実際かなり深刻なようです。

 コンピュータ室に備え付きの「トラブルノート」を見ると一目瞭然です。

 「トラブルノート」というのは,前任者のT先生が用意したもので,授業中に起こったトラブルを各先生がそのノートに記しておき,後でT先生が返答するようになっているものです。

 ノートをぱらぱらとめくってみると,3月までは,「ソフトが起動しない」「印刷できない」「メニュー画面が出てこない」など,何人もの先生によって多くの書き込みがされています。そして,その一つ一つに対して,T先生からの返答が書かれています。T先生が適切な対応をし,コンピュータ室がスムーズに運営されていた様子がよく分かります。

 ところが4月以降は書き込みがほとんどないのです。というか,よく見ると書き込みをしているのはたった一人だけです。そして,それに対するD先生(新担当)の返答も実に心もとない様子です。

 どうやら,T先生がいなくなってから,コンピュータ室はあまり使用されていないようです。

 コンピュータ室での作業を終え,部屋を出ようとしたとき,サーバーを落としていないことに気づき,M先生に尋ねました。

fuku「サーバーの電源は切らないのですか。」
M 「切らないよー。」
fuku「休日でも切らないのですか。うちは毎日切っていますよ。」
M 「T先生がいなくなってから一度も切ったことないよ。」
fuku「えっ!!!」
M 「もう2ヶ月以上ずっとつけっぱなし。」
fuku「ずっと?」
M 「だって,誰も切り方わからんもん。もちろん入れ方も。」
fuku「・・・」
M 「だからうっかり切ろうものなら,もう二度と授業ができなくなってしまう。」
fuku「ははは」

 もし停電になったらどうするのだろう。


 (もちろん今日の日誌もフィクションです。念のため。)





 愚痴&意地悪(9月26日)

 最近私はどうも気が短くなりつつあるようです。

 立場上,機器・ソフトの操作方法やトラブルの対処方法などについて,先生方から質問を受けることが多いのですが,時には答えるのが嫌になってしまいます。


 例えば今日はこんなことがありました。

 文章と絵を組み合わせた作品づくりをしている○年×組のA先生から,「お絵かきソフトで描いた絵をワープロの文書中に貼りつけさせようとしたら,やりかたが分からなかったので子どもたちに教えることができず,困ってしまった。教えてほしい」と言われました。

 ガクッと力が抜け,思わずため息が出てしまいました。

 力が抜けたのは,コピー&ペーストのやり方を忘れてしまったことに対してではなく,わずか数分程度の事前確認も行わずに授業に臨んだA先生の姿勢に対してです。

 事前に操作方法を確認し,その際に,コピー&ペーストのやり方を忘れてしまったことに気付いたのなら,私も気持ちよくアドバイスできると思います。

 ですが,文章中に絵を組み込む作業を行うというのに,コピー&ペーストのやりかたさえも確かめずに授業に臨み,子どもたちに教えるときになってから,できない自分に気付くなんて,同情する気にもなれません。はっきり言って怠慢だと思います。


 だいたいコピー&ペーストは,WINDOWSの操作の中でも最も基本的な操作なので,昨年度導入業者さんが実施した研修会で教えていただきましたし,今年に入ってからも私が実施した研修会で練習しています。その時はコピー&ペーストのやり方を記述したマニュアルを用意し,そのマニュアルの沿って練習していただいたのです。

 きっとA先生は,私が作ったマニュアルのことなどすっかり忘れてしまったのでしょう。残念です。


 それで結局A先生には,こう答えてしまいました。

 「戸棚の中に(メーカー発行の分厚い)マニュアルがあります。そこに詳しく書いてありますので読んで下さい。」

 意地悪な私でした。





 シールペタペタの効果(11月11日)

 久しぶりにコンピュータの授業を行なったK先生から苦情を言われました。

K先生「授業が終わったので,教師用パソコンを終わらせようとしたら,コンピュータのスイッチのところに「さわらない」と書かれたシールが貼ってあったので,困ってしまいました。」

fuku「それは,コンピュータのスイッチじゃなくて,ディスプレイのスイッチじゃないですか? ディスプレイのスイッチは切る必要がないので,間違えて切ってしまわないようにシールを貼っておきました。」

K先生「???」

fuku「ディスプレイのスイッチを切っても,コンピュータを終わらせることはできません。児童用パソコンと同じように,本体のスイッチを押して電源を切ってください。」

K先生「他にもスイッチがあるのですか。本体なんて見あたらなかったけど...。」


 うーん,確かにそうです...。

 児童用パソコンは,ディスプレイの下に本体がありますが,教卓には,教師用パソコン,PC-SEMI,サーバーの3つのディスプレイ(モニタ)が並んでいるだけです。それぞれの本体は教卓の下にセットされているのです。

 しかし,その配置は,1年前の導入時から全く変わっていません。

 この1年間(正確には1年2ヶ月)K先生はいったいどのように授業を行なっていたのでしょうか。(苦笑)


 私たちの学校のシステムは,授業開始時に教師用パソコンからクラス名を入力することにより,ファイルをサーバー内で個別に管理できるようなっています。ですが,ファイルを作成しない授業ならば,教師用パソコンを起動させ,クラス名を入力する必要はありません。

 おそらくK先生はこれまで,学習指導用ソフトなど,保存作業を必要としないソフトばかり使っていて,教師用パソコンを起動させたことがなかったのでしょう。

 ですが,たとえそうだとしても,視線を少し下に向ければ,本体の存在に気づくはずです。「教師用パソコン」と明記したシールも貼ってあります。


 夏休みにペタペタ貼り付けたシールは,果たして役に立っているのでしょうか。





 先生方の「未知の世界」(1月14日)

 授業後に2件の相談を受けました。

 一つは3年生の先生からで,「教師が作ったファイルを全員の子どもたちに配布したいのだが,どうすればよいか。」という内容で,もう一つは1年生の先生からで,「キッドピクス(お絵かきソフト)の練習をした際に作ってしまった不要ファイルを削除するにはどうすればよいのか」という内容でした。 

 日頃先生方のコンピュータ研修のお手伝いをしていて,どの先生からも必ず一度は質問されるのは,上記のような,ファイルの「コピー」「移動」「削除」のやり方です。

 初めのうちはどの先生もアプリケーションソフトの操作方法を覚えるだけで精一杯で,作ったファイルの「保存」と「呼び出し」さえできるようになれば授業ができるので,それでよかったのですが,ある程度アプリケーションを使いこなせるようになってくると,「自分が作ったファイルをコピーして配布したい」とか,「いらなくなったファイルを削除したい」とか,そういう欲求が生じてきます。

 それで先生方は,今までの練習の延長線上のつもりで,「削除の仕方を教えて欲しい」と聞いてきます。

 ところが,私達の学校に導入されている教育ソフトは,「保存」や「呼び出し」は,(当然のことながら)アプリケーションのメニュー画面からできますが,「コピー」「移動」「削除」などのファイル操作は,メニュー画面からはできません。つまり,エクスプローラなどのファイル管理ツールを使わなければならないのです。

 ですから,Windowsの基本操作すらできない先生方がにとっては,ファイルの「コピー」「移動」「削除」は,決して今までの操作の”続き”などではなく,”未知の世界”です。

 それでもこれからのことを考えると,覚えていただいた方が先生方のためになると思うので,手順を紹介するのですが,ほとんどの場合,私がディスクトップからエクスプローラを立ち上げた途端に先生方の顔色が変わり,さらに無数のフォルダの中からお目当てのファイルを見つけ出して,コピーしたり削除したりする様子を見ているうちに,ため息が漏れてきます。

 と,ここまでは毎度のことなのですが,最近は先生方の意識も少しずつ変わってきました。

 しばらく前までなら,私が行う操作を見ているうちに,「もういいです。」と投げ出してしまうことが多かったのですが,最近は,何とか操作方法を覚えて自分でできるようにしたい,という雰囲気に確実に変化してきています。


 こうして先生方がファイル操作を自分で行うようになると,以前起こったようなファイル消失事件が今後も頻発する可能性が高くなるわけで,そのためのセキュリティ対策を考えていかなければならないのですが,遅々として進まず,それが私の悩みの種です。





 実態調査(3月24日)

 今年も文部省より「学校における情報教育の実態等に関する調査」 の依頼が来ました。

 この調査は毎年学年末に全国すべての小中高等学校で行われているもので,調査内容は各学校のハードウェア,ソフトウェアの整備状況や教員のコンピュータ操作技能の実態など多岐にわたっています。

 集計結果は秋ごろに公表されます。昨年は「パソコンが使える先生は2人に1人,指導できる先生は5人に1人。」という結果が新聞雑誌等で大きく取り上げられ,話題になりました。長谷川さんぴったんこさんの日記でも取り上げられました。


 ところで昨年までの調査は,判断が難しく,結果の信憑性が疑われるような曖昧な設問ばかりだったのですが,今回かなりの変更が加えられ,各調査項目に細かい判断基準が設けられました。

 注目の「パソコンが使える先生」「指導できる先生」についても,昨年まではかなり曖昧な判断基準でしたが,今回はかなり明確な(厳しい)基準が設けられました。

 「パソコンが使える先生」については,昨年は,「ワープロ,表計算,データベースソフトなどが操作できる」という基準でしたが,今年は下記の操作例のうち2つ以上該当する教員となりました。

・ディスク等からファイルを開く,ディスク等に閉じるの一連の操作ができる。
・ワープロソフトウェアで文書処理ができる。
・表計算ソフトウェアを使って,集計処理ができる。
・データベースソフトウェアを使ってデータ処理ができる。
・インターネットにアクセスして必要な情報を取り出すことができる。



 また,「指導できる先生」については,昨年は特に基準はなかったのですが,今回は「学習指導等において教育用ソフトウェア等を使用したコンピュータ活用授業等ができる教員」と定義されています。こちらはまだ具体的ではありませんが,それでも昨年よりずいぶん明確になりました。


 明確な基準が設けられたことにより今年はどのような結果が出るのでしょうか。


 ちなみに私の学校(教員30名)では,昨年は

・パソコンが使える先生 22名
・指導できる先生 22名


 という結果でしたが,本年度は

・パソコンが使える先生 12名
・指導できる先生 15名


 という結果になってしまいました。


 昨年度はコンピュータが導入されてわずか半年の時点で調査したにもかかわらず,7割以上の教員が「使える,できる」と答えているのに,今年はどちらも半分以下です。

 判断基準が明確になったことにより,これほどまで数字が落ち込んでしまうとはガッカリです。

 でも,まあ,これが私の学校の実態です。




 やはり来年度の研修会では,Windowsの基本操作の練習を取り入れた方が良さそうです。





 職員室のパソコン(4月3日)

 年度初めのこの時期は各種事務が目白押しで,職員室では一年のうち最もパソコンが使われる時期です。

 そんな折り,先生方の作業の様子を拝見していると何だか実にもったいない感じがします。


 たとえば各種教育活動の起案文書の作成です。

 学校の仕事は基本的には1年単位なので,各種教育活動の担当者は1年ごとに替わります。しかし提案される内容は手順や役割分担に類するものが多いので,担当者が替わっても内容的には毎年ほとんど変わりません。

 ですから,起案文書を作成する際は,前任者が作成した(デジタルデータの)ファイルを借り,そこに修正を加えて提案するやり方が最も効率が良いと思います。

 ところが,先生方が使用するツールがパソコン,ワープロ専用機,手書きなどまちまちなので,前任者が作成したファイルをそのまま活用することができないケースが多いのです。

 時間に余裕がある方は,たとえ前年度と同じ内容であっても一から作り直しているし,時間に余裕のない方は,前年度の起案文書(紙に印刷されたもの)の変更すべき部分を修正液で消し,そこに”手書き”で書き込んで作成するという具合になってしまいます。



 それから児童名簿の管理についても時代遅れです。

 私がこの学校に赴任していきなり驚いたのは,全校児童の名簿を職員室のパソコンで一元管理していなかったことです。

 私たちの地区では,氏名・住所・保護者の名前などの個人データが記載された「新一年生の名簿」がlotus形式のファイルで,市役所から各学校に配布されます。主要なデータはほぼすべて記載されているので,この名簿をベースにして全校名簿を作成し一元管理していけば,各種事務処理を行う際にずいぶん役に立つと思います。

 ところが現状では市役所から配布される「新一年生の名簿」は,入学する子どもたちの名前を確認するためだけに使われており,以後全く活用されていないのです。

 ですから学級名簿等は,クラス替えが行われるたびに担任が,一太郎,EXCEL,ワープロ専用機,手書きなど,各自ばらばらなやり方で作成しています。

 そうして作られた名簿は当然のことながらほとんどの場合使い回しができませんから,次年度の担任はまた一から作らねばなりません。これを毎年繰り返しているわけです。



 直接の担当ではないのでこれまでずっと放置していましたが,今年はコンピュータ室だけでなく,職員室のパソコンの運用方法にも目を向けていきたいです。




 こういう点は民間企業に比べてかなりレベルが低いのではないでしょうか。





 提出(4月15日)

 昨晩完成した「コンピュータ教育ガイドブック」の原稿を上司の方に提出しました。

 「上司A→上司B→教頭→校長」の順に回覧(あるいは検閲)されて私の手元に戻ってきます。

 全部で45ページあるので,おそらくじっくり目を通されることはないだろう(苦笑)と思いますが,一応これぐらいは目を通すであろうと思われる「本年度の目標」を大幅に変更してしまったので,もしかしたらクレームがつくのではないかとちょっと心配しています。

 今週中に校正,印刷,製本を行わなければなりません。とにかく早く戻ってきてほしいので,見逃していただけることを祈っています。



 M先生(保健室の先生)のお手伝いをしました。M先生は本年度から私たちの学校に赴任された方で,以前勤めていた中学校でも同僚だった方です。5年ぶりの再会です。

 作業の内容は全校児童の名簿の作成です。

 先日(4/3)の日誌で,私たちの学校では,全校児童の名簿がコンピュータで管理されておらず,ワープロ専用機,一太郎,ロータス,手書きなど,担任の先生が自分の好きな方法で名簿を作成し,管理していることについて書きました。

 小学校では,担任は自分のクラスだけを把握していればほとんど事足りるので,それでも別に問題はないのですが,保健の先生は,全校児童の保健指導に携わっている関係で全校児童の名簿がどうしても必要だとのことです。

 うーん,ということは前任者のH先生は,600名を越える全校児童の名簿を”自力”で作っていたのでしょうか。

 考えただけでうんざりしてしまいます。


 それで,あちこちから名簿をかき集めて,M先生が使用しているデータベースソフト「PHARAOH」で読み込めるファイル形式に変換し直し,全校児童の名簿を作成しました。


 せっかく作ったので,これを機に全校児童の名簿を職員室のパソコンで管理していこうと思います。




 「PHARAOH」とは,1986年(笑)に発売されたMS-DOS版のデータベースソフトです。

 使い勝手が良いので,私たちの地区の先生方の間では今でも根強い人気があります。





 まずはパソコン選びから(8月3日)

 「郷土資料集編集委員会」が開かれました。私が所属する「html資料作成部会」は,私がこれまで一度も出席できなかったので,今日が初顔合わせです。

 昨年度この部会のキャップだった”みにてち”さんが抜けたので,その代わりに新しく加わることになったのはK先生です。今まで一緒に仕事をする機会がなかったので,どんな方かは知りませんが,人選にあたった副委員長のN先生によると,まじめで熱心な方だそうです。

 しかしそんなことはどうでも良いことです。私の関心事はただ一点,「果たしてK先生はホームページを作ることができるのだろうか」です。

 できる方であれば話は簡単です。形式などは昨年度に準じてもらうことにして,今日は担当箇所と締め切り日だけを決めておけば良いのです。あとは各自のペースで作業を進めていただくだけです。

 ところが一度も作ったことがない方なら,ホームページ作成ソフトを紹介することから始めなければなりません。形式などの約束事についてもきちんと説明しなければなりません。いくらなんでも「昨年度に準じて下さい」だけではまずいでしょう。

 ましてやWindowsの基本操作すらおぼつかないような方なら,私も途方に暮れてしまいます。


 残念ながら,そういうことを心配しなければならないほど,まだまだ私たちの地区の教員にとってインターネットは縁遠いものです。今ではIEにもネスコミュにもワープロ感覚で作成できるソフトが付属しているので,その気になれば大したことないのですけどね。


 早速K先生に訊ねてみたところ,10日ほど前に開かれた県主催の研修会で一度だけホームページを作った経験があるとのことでした。使用したソフトはネスコミュとのことです。

 ふぅ,助かりました。一度だけというのがちょっと心配ですが。あえて聞きはしませんでしたが,おそらくこの仕事のためにわざわざ県主催の研修会に参加したのでしょうね。


 それでとりあえずは何とかなると思ったのですが,よくよく聞いてみると,「ネスコミュは持ってない」,それどころか「Win95マシンは持ってない」とのことでした。


 「やっぱりパソコン買わなきゃ駄目でしょうか。」

 「駄目でしょうか」と言いつつも,K先生は購入意欲満々です。仕事の話はそっちのけで,機種やスペックや価格など,パソコン選びの話題に熱中してしまいました。それからインターネットにもずいぶん関心があるようでしたので,PHSを使って実際にアクセスしてみせたりもしました。


 それにしても,ホームページを作っていただくために,ホームページ作成ソフトの紹介どころか,パソコン選びの話から始めなくてはならなかったとは。前途多難です。


 そうそう,ホームページ作成ソフトの件ですが,やはりこのままじゃ困るので,部会が終了した後,K先生の学校まで出かけて,ネスコミュをインストールしておきました。

 これでいつでも始められますね。



 PHSでアクセスしている最中に,もう一人の部会のメンバーA先生に,「ホームページ作ってるんでしょ。見せて下さい」と言われてしまいました。

 あーあ。

 もはやそこら中でバレバレだったら泣きたいです。


 それでいてこんな話題を書いてしまう私は,開き直っているのかも。




 今年も5人に1人(8月6日)

 今朝の新聞に,3月に実施された「学校における情報教育の実態等に関する調査」の集計結果の一部が載っていました。

 ”コンピュータを操作できる教員”は49.0パーセント,”コンピュータを使って授業ができる教員”は22.3パーセントです。一年前に比べいずれも約2.5パーセントのわずかな伸びだそうです。

 この結果については少々異論があります。というのは”できる””できない”の基準が昨年より厳しくなっているのです。


(3/24の日誌より引用)

 「パソコンが使える先生」については,昨年は,「ワープロ,表計算,データベースソフトなどが操作できる」という基準でしたが,今年は下記の操作例のうち2つ以上該当する教員となりました。

・ディスク等からファイルを開く,ディスク等に閉じるの一連の操作
ができる。
・ワープロソフトウェアで文書処理ができる。
・表計算ソフトウェアを使って,集計処理ができる。
・データベースソフトウェアを使ってデータ処理ができる。
・インターネットにアクセスして必要な情報を取り出すことができ
る。



 また,「指導できる先生」については,昨年は特に基準はなかったのですが,今回は「学習指導等において教育用ソフトウェア等を使用したコンピュータ活用授業等ができる教員」と定義されています。こちらはまだまだ具体的ではありませんが,それでも昨年よりずいぶん明確になりました。




 ということで,キッドピクスでお絵描きができる程度でも”できる”と回答できた昨年度の結果と比較するのは無理があります。実際にはおそらく伸び率はもっと高いと思われます。ですが,比較はできないものの,出てきた数字そのものは,全国計39366校ものデータを集約しての結果ですから,ある程度信頼できると思います。


 それにしても,”自分自身が操作できる(=49.0パーセント)””授業ができる(=22.3パーセント)”のギャップは大きいですね。

 これには教員の力量だけでなく,環境整備の問題も大きく関わってくると思います。今回の調査によると小学校での設置台数は平均10.4台(事務用パソコンを含む)ですが,文部省の設置基準では,小学校1校あたり21台なのです。乱暴な言い方かもしれませんが,つまりまだ半分の学校にしかコンピュータが導入されていないのです。

 すべての学校に基準通りに導入されれば”授業ができる”教員の割合はもっともっと高くなると思われます。とはいっても上限は49.0パーセントですが。(苦笑)


 それから,つい先日の日誌(7/26)にも書いたのですが,コンピュータを使った授業ができない理由として,”教師自身が操作できない”ことの他に,”何をやれば良いか分からない”ということが挙げられると思います。言い換えれば,未だカリュキュラムが作られていないことが大きな障害になっていると思うのです。それは同時に個々の教員がコンピュータ教育(情報教育)を軽視する大きな要因にもなっていると思われます。

 私は,教科の授業に関係なく(つまりカリキュラムを無視して),お遊びでホームページをみせたり,チャットをやらせたり,gifアニメを作らせたり,時にはゲームをやらせたりしているのですが,現状ではそんなことは他の先生方に堂々と言えることではないし,管理職の方にバレたら叱られることだって有り得る話なのです。

 もし「情報教育」を指導内容に加えたカリキュラムが作られれば,それは強制力を持ちますから効果は絶大です。残りの51パーセントの教員も大慌てでパソコンショップに駆け込むことでしょう。(ただし管理職を除く一般教員のみ)


 こうして考えてみると,”授業ができない”のは個々の教員の問題だけではなく,行政や学校の経営方針なども大きくかかわっていることに気づきます。


 授業ができる教員を短期間で増やす方法は見あたりません。




 調査結果について,当事者の立場で感想を書いてみましたが,いずれにしろコンピュータが操作できる49.0パーセントというのは,まだまだ少な過ぎますね。先にも書いたとおり,これが上限となるわけで,授業ができる教員の割合が,この数値を越えることはないのですから。




 初心者から学ぶもの(9月26日)

 10月に行われる研究授業の準備をしています。

 私が行う本番の授業(研究授業)に先だって,他のクラスでも私のクラスと同じように取り組んでいただいているのですが,当初の計画(あるいは設計)のままでは,少々不都合な部分も出てきているので,手直しをしました。

 他のクラス(3年生)の担任は2人いて,一人は全くのパソコン初心者のY先生,もう一人はパソコン歴推定10年(ただしよく使うのはDOSソフトで,Windowsの経験はあまり無い)のP先生です。

 今回の授業に対するお二人の取り組み方は対照的です。

 Y先生は,授業後にコンピュータ室に何度も足を運んで特訓しています。そして授業の進め方やソフトの操作について私によく質問してきます。

 一方P先生は,ほとんど意見も言わず,黙々と一人でやっています。

 両者を比べると,私にとってありがたいのは,実はY先生です。

 パソコン初心者のY先生は,私が立てた授業計画やWebの基本設計について,難しい部分や面倒な部分について愚痴って率直に言ってくれるので,私は新たなアイディアを考え出したり,見落としていた部分に気づいたりできるのです。

 DOS時代からパソコンを使っているP先生には,おそらくパソコンとは”面倒なことを強いられるもの”という認識が染み付いているのでしょう。ですから私が決めたやり方に対してさほど疑問を抱かず,文句も言わず,忠実に実行しようとしている(言い過ぎか?)のじゃないかなと思うのです。

 もちろん両者の対応の仕方の違いには,性格的なものも多分にあるのでしょうが。



 それでそんなことを考えていたら,本当に使いやすいソフトはパソコンをよく知っている人間の手だけでは生み出すことはできないのではないかと,ふと思いました。

 Windowsって,一見使いやすそうに見えても,ちょっと何かやろうとすると複雑な操作を強いられます。実は決して素人の手に負える代物ではないと思ってしまうのは私だけでしょうか。「ヘルプ」なんて,肝心のところでは意味不明の用語を並べ立てているだけで,ちっとも親切じゃないでしょう?



 明日は運動会です。早起きしなくっちゃ。





 怖い,緊張する,気が重い(10月15日)

 今年は1学期当初からずっとコンピュータ室の利用状況が芳しくなく,これまで一度も口出しをしなかった”某一番偉い管理職”からも,授業の回数を増やすために先生方にノルマを課せと言われるほどなのですが,最近になって,利用するクラスが徐々に増えてきました。

 運動会と秋の遠足が終わって余裕が出てきたということもあるのでしょうが,先日実施した「研究授業」が,一部の先生方にはかなり刺激になった模様です。

 今までコンピュータのことなどすっかり忘れて楽しくやっていたのに,

 「あ,そういえば...」

 って,思い出してしまうきっかけを作ったようです。2年生の先生方など,研究授業が終わったその日のうちに急遽自主研修会を開いていたのでした。日頃,先生方にとって,コンピュータ室の存在がいかに影が薄いかを垣間見たような気がしました。

 ですが,2年生の先生方はまだ良いとして,コンピュータ室の存在を思い出したとしても,

 「コンピュータ室に入るのが怖い」「すごく緊張する」「考えただけで気が重くなる」

 未だこのようなことを言っている先生方もいるのです。


 このような状況を見ていると,コンピュータの授業が激減したのは,やはり校内研修会の回数が大幅に減らされたことが最大の原因ではないかと思ってしまいます。


 でもひょっとしたら,「コンピュータ室に入るのが怖い」方々には,むしろ荒療治(=ノルマを課す)の方が効くのかなあ。(苦笑)





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