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Flashを使うこと

Flashは元々、ベクタ画像によるアニメーション作成ツールでした。それが今となっては、サイト作成ツールとして、ナビゲーションの部分にまで使われています。現に大手企業ではFlashを取り入れているケースが多いです。

Flashの良い点・悪い点

まず、Flashの良い点から。

一方で悪い点としては、以下の通りです。

ナビゲーションに使うことについて

ナビゲーションにFlashを使うというのは、悪い点を考慮するととてもおすすめ出来るものではないと思います。この悪い点は、アクセシビリティ及びユーザビリティに明らかな悪影響を及ぼします。ナビゲーション部分については、「Flash99%有害」と言えるでしょう。

参考ページ:「Flash99%有害」の日本語訳 原文:ヤコブ・ニールセン (U-Site)

あくまでプラグインであること

プラグインであるということは、インストールされていなければ閲覧することが出来ないと言うことを意味します。ページ全体であれ、ボタンなどのナビゲーションツールの一部であれ、代替手段を用意していなければ、全くの役立たずになります。

Macromedia社の話によれば、97%の普及率と言いますが、これはこれまでに出たバージョン全てであり、バージョン5に限定すると8割程度しかインストールされていないと思います。最近では、ブラウザのインストール時に自動でインストールされるようになりましたが、ブラウザやプラグインのインストール作業そのものを皆が皆行っているわけではありません。

また、インストールしてあったとしても、Windowsの場合はActiveXが絡むので、ブラウザ側でActiveXを使わないように設定されてしまうとやっぱりFlashを使っている部分を閲覧することが出来ません。最近は、セキュリティに敏感なユーザも増えてきているので、この点は要注意です。

ブラウザの標準的な機能が使えない

単独のページを1つの.swfファイル(Flashのファイル形式)にした場合で起こる問題として以下のことがあげられます。これらの欠点は、.swfファイル以外の画像ファイルでも同様です。

複数のページを1つの.swfファイルにした場合(要するに、Flashファイル内でナビゲーションをしたとき)に起こる問題としては、さらに以下の点が加わります。

好き勝手なインターフェイスを作り上げてしまいがち

これは、Flashそのものではなくて、制作者が悪いのです。動きをつけられるということで、動きをつけなければいけないという強迫観念も制作者側にあるようです。

好き勝手なインターフェイスを作り上げた結果、サイト内でどうしたら、サイト内のコンテンツを閲覧できるのかが非常にわかりづらくなる場合があります。マウスカーソルをあれこれ動かして、ようやくコンテンツへの入り口が見つかるなんてこともたまにあるのです。ソースを閲覧することが出来ないという点では、HTMLベースのアングラサイトよりひどい作りです。「わかりづらさをあえて出す」ことを狙っているのでしょうか?

Flashの使い方で、訪問者に嫌がられる確率が高いのが、トップページで流れるムービー。しかもスキップできない、見終わるまでメニューが出てこないとなれば、非常にうんざりします。リピーターになってもらえる確率が非常に悪くなります。

検索エンジンに引っかからない

検索エンジンに引っかからないのは、訪問者側とすれば、有益であるかもしれない情報に巡り会う機会を奪われることになります。制作者側としてはアクセス数が増えないという事態に陥ります。HTMLファイルの方で、META要素にキーワードや要約を入れておけば多少は解決されますが・・・

コンテンツでのFlash

については、否定する気は全くありません。アニメーションやゲームといった分野では、Flashを使うメリットの方が大きいでしょう。軽いですからね。逆に、難点といえば、更新作業の煩わしさと文字情報の扱いでしょう。サイトの性格として、文字情報が中心であったり、更新作業を頻繁に行わなければならない場合、Flashを使うことにメリットを見いだせません。

個人的には作品として使うFlashについては、すばらしいものがあると思います。Flashを使うことでより自分の伝えたいことが伝えられるというのであれば、使えばよいと思います。

個人的見解

雑誌などでの取り上げられ方などもふまえますが、ナビゲーション部分にまで使っているようなFlashを「作品」として崇める姿勢が非常に嫌です。「作品」という言い方は、芸術的なものに対していうものであり、機能部分に対していう言葉ではないからです。

ナビゲーション部分に使うFlashは、あくまでそのサイトの機能性を高める意図を持って使われているのであって、芸術性をアピールするためではないはずです。それを「作品」だと言いのける制作者は、勘違いデザイナーでしょう。サイトの本来の目的を忘れていると言われても仕方ないです。

Flashに限りませんが、あくまで、サイト本来の目的を達成するために、制作技術は存在するのです。技術におぼれてはダメですよ。

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