■第13章 行き付けのチャイ屋


バラナシでのホテルからガンガーへ行くと一軒のチャイ屋があった。

チャイは大好きだったので早速飲みに行った。するとチャイ屋のおやじが

”おまえは日本人か?”

と聞き、

”そうだ”

と言うとおやじは一冊の本をおれに見せた。

そして

”これはおれの奥さんだ!!”

といって表紙の女性を指を指した。それはタイトルは忘れたが写真家稲垣徳文氏の写真集だった。

インドで出会った日本人をテーマにした写真集である。

このことがきっかけでバラナシ滞在の5日間おれたちはこの店に通うこととなったのである。


朝6時外はまだ寒い。大体10℃位だ。朝日を見るために毛布を羽織って河岸に座る。

そんな時にまず、1杯。これで体が温まる。

8時ごろの朝食の後にまた一杯。そして10時ごろ街に出かける前にまた一杯。

そんな感じで1日約10杯そのチャイ屋で飲んでいたのである。

実は食事のときも大体飲み物はチャイを飲んでいたので1日に1リットル以上は飲んだだろう。


チャイはインド産の紅茶に牛乳をブレンドした飲み物である。

チャイ屋では砂糖が既に入って出されるが、レストラン(というよりむしろ食堂に近い)では砂糖は自分で入れることができるので、甘さ調節ができる。

しかしおれは甘いチャイが大好きだ。甘いものが嫌いなまxもチャイはガンガンに飲める。


このチャイ屋の家族構成は子供5〜6人(詳しくは聞かなかったのわからない)と、犬8匹(うち小犬6匹)である。

みんな元気で朝から晩まで喜怒哀楽が非常に激しいのです。

でもこのチャイ屋にはいろいろな人が集まり、とても暖かみのある店でした。

おれたちはこのチャイ屋で朝日を見たり、友達ができたり、事件などいろいろなことに遭遇し、バラナシでの忘れない思い出の場所となったのです。

写真を撮るのを忘れてしまったくらいですから...


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