その0 はじめに


外出張と聞くと“あぁ、こいつは遊びに行くんだ!”とか、“観光はどこにするの?”とか、“いいなぁ!”など何かと白い目で見られがちである。

確かに中にはこういったことしか考えていない人もいるのは事実だけど、そうでない人たちもいる。

海外での移動って実はかなり疲れるものなんです。

大げさと思うかもしれませんが、危機管理意識を常に持ってある種の緊張感を持ち続けないとトラブルに巻き込まれてしまう。

それに出国や帰国を含めての移動は大抵土曜とか日曜になるので、せっかくの休みが潰れてしまう。

かといっていちいち代休なんかとっていられないし・・・。

さらに出張中に週末を迎えたときは、疲れて寝ているか洗濯をするかくらいで、できても近くを散歩するとかおいしそうなレストランを探すくらい。

まだホテルに洗濯機や乾燥機がある場合はラッキーなのですが、ない場合は部屋の洗面所で洗うはめになる。

この作業っていくら慣れていても何かむなしいというか、寂しいものです。

もちろんホテルのルームサービスを使う方法もあるのですが、とっても高いのでお金がぶっ飛んでしまうし、当然の話ですが自腹・・・。

だから週末に滞在するホテルはいつも洗濯機があるかどうか確かめるようにしている。

出張に出ていて最悪なのは、欧州や北米(もちろん南米も)など日本との時差が長いと、夜中になっても日本から追われたりして睡眠不足の日々が続く。

特にe-mailをチェックし始めたらあっという間に4〜5時間くらい経ってしまう。

まして21世紀になってからケータイ事情が発達したおかげで、どこへ行ってもとぼけた声でまるで当然かのように日本から電話がかかってくるので本当にうっとうしい。

とは言うものの、私の場合は友人と出会うチャンスがあることや、訪問した国の料理を楽しむことはできたので、その点では確かにハッピー。

それに海外(出張や旅行)では必ずと言っていいほどちょっとしたエピソードが生まれるもので、私も例外なくいろいろな経験をさせていただきました。

ということで出張の際の実体験をエッセイ風に紹介してみたいと思います。


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